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皆さんこんにちは、医学生道場です!
2024年が始まりましたが、年末年始はゆっくり過ごせましたでしょうか?
さて、医学部の人にとっては、新年は、どうしても医師国家試験を意識せざるを得ない時期ですよね。
来月に迫ってきた医師国家試験、今年受験する方は、いよいよ最後の大詰めですね。
そんな医師国家試験も年を重ねるごとに、出題基準や方式が改善され、アップデートされているのをご存知でしょうか?
医師国家試験の出題基準等は、今後の勉強方法の羅針盤となるものであり、
早期に確認して計画を練ることは、重要な受験戦略の一つです。
そこで、今回は、戦略的な受験生として、医師国家試験の出題基準や方式が今後どのように変更されると予想できるか、を最新の情報にアップデートしていきたいと思います!
令和6年(第118回)の医師国家試験から「令和6年版医師国家試験出題基準」が適用されています。
出題基準の改定は「平成30年版医師国家試験出題基準」以来であり、今年度以降の受験生は、最新の出題基準に基づいて対策を行い、試験に挑む必要があります。
出題基準の変更について簡潔にまとめますと、
・総論の範囲ではとくに大きな変更・追加点などなし
・各論・必修の範囲では変更・追加点がいくつかあるため、確認の必要あり
・医学各論の範囲において、新たにレベル分類がなされ、求められる知識の範囲が明確化された。
・その他細かい点の変更
「令和6年版医師国家試験出題基準」については、厚生労働省のホームページから確認することができます。是非、一度は自分の目で確認してみてください!
参照:医師国家試験改善検討部会報告書
★出題数・合格基準について
出題数・合格基準については、現行の出題数・合格基準による試験を継続すべきであるという報告がされています。
そのため、しばらくは、現行の出題数・合格基準のままであることが予測されます。
★出題基準について
出題基準については、医学生が臨床実習に集中して取り組めるよう可能な限り臨床実習における経験を評価する内容に絞るよう見直すべきである、具体的には全体として出題範囲を絞るべきであるという報告がされています。
令和6年版の出題基準の改定にも、この報告が反映されているであろうことが推測されます。
★禁忌肢について
禁忌肢について、出題数については従前どおりで継続するのが妥当であるとされています。
そして、内容については、「極めて非倫理的な事項」では、禁忌肢選択者が少なく、有効性の判断が困難であるため、「患者の死亡や不可逆的な臓器の機能廃絶に直結する事項」に限定すべきである」と報告されています。
そのため、禁忌肢のないようについては、今後の動向をチェックしておく必要がありそうですね。
★コンピューター制の導入
以前から噂されているコンピューター制の導入については、一部の問題のみの導入や、一斉受験を前提とした導入など、段階的な導入について、より具体的に検討を進めていくべきであるとされています。
やはり段階的にコンピューター制が導入されていくみたいですが、まだ少し時間がかかりそうな様子ですね。
低・中学年の医学生は動向をチェックしておく必要がありそうです。
★試験問題のプール制
こちらに関しては、早期導入を検討すべきという報告がされています。
★問題の非公開化
原則非公開とすべきとされており、いずれ非公開になることが考えられます。
国家試験への導入について、正式実施から間もない現状に鑑み現時点では妥当ではないが、実施状況を確認した上で、将来的に成熟を見極めて判断を行うべきであるという報告がされています。
OSCEの導入に関しては、導入されるとしてもしばらくは時間がかかりそうな様子ですね。
現時点では導入は妥当ではないとされています。
こちらに関しても報告が行われているので、該当している方はチェックしておくといいかもしれません。
上で見たように、まだ少し時間はかかるかもしれませんが、医師国家試験もゆくゆくは臨床分野を中心としたCBT形式の試験へと変更していくみたいですね。
それでは、CBT形式の試験へと医師国家試験が変更した場合、対策方法はどのように変化していくと考えられるでしょうか?
従来の医師国家試験では、その性質上3年次、もしくは4年次で受験する共用試験(CBT・OSCE)と範囲が一部重なっていたため、ある程度どのような内容が問われるのかを予想することが可能となっていました(特に基礎医学分野において)。
しかし、方式が変更した後の医師国家試験においては、共用試験後に医学生の皆様が@参加することになる「臨床実習」で学んだ内容を特に重視する方式が採用されるため、これまでより、臨床実習に力を入れる必要があります。
また、共用試験では問われない疾患を中心に出題されるため、基礎の範囲の勉強をおろそかにすることなく、他方で、新たな疾患の発生機序・性質を勉強することが求められうようになります。
加えて、CBTと同様に、プール制を導入する方針が固められています。
プール制導入後は、試験当日に出題された問題は、原則非公開とされるため、CBTと同一の対策方法をとることは難しくなると考えられます。
良問と判断された問題がプール問題となり、数年連続で出題されたとしても、試験を受験する側の医学生にはどの問題がプール問題なのか、判断することは不可能に近いからです。
そのため、計画的に学習を進め、試験1か月前までには、基礎的知識から臨床分野まで幅広く習得している状態が望ましいといえます。
プール制の特性上難問や奇問はそれほど多く出題されないと考えられるため、いかに基礎をおろそかにせず、着実な学習を進め、合格基準を突破できるかが、合格の鍵となってきます。
臨床分野に重点を置いた学習がより求められることになりますが、それ以外は、従来の医師国家試験対策でカバーできると考えられます。
このように、臨床実習に重きを置いた方式変更後の医師国家試験に対応するためにも、共用試験への方式の慣れと、その後の臨床実習への主体的・積極的な参加が医学生の皆様に求められるようになります。
医師国家試験の方式変更は、医学生の皆様の人生を左右する重大問題といっても過言ではありませんが、基礎分野の理解は変更後も変わることはありませんので、とりあえず現代会では、目の前にある授業や試験を理解することに手を抜かないようにしなければいけませんね。
記事を最後までご覧いただきありがとうございました!
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