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2024.10.20
Misa Saitou

【医学生道場】医学部OSCEとは?令和7年から何が変わる!?        ~これから試験を迎える君たちへ~

はじめに

こんにちは!医学生道場です!

暑さもだいぶ落ち着き、かなり過ごしやすい季節になってきましたね。

最近は寒暖差も激しく、体調を崩されている方が多いように感じています。

私も先日、体調を崩してしまいました…💦

皆さんは、体調等崩されていないでしょうか?

季節の変わり目は体調等を崩しやすい時期なので、引き続き体調管理には気を付けていきましょう!

さて、本日は医学部OSCEについてご紹介していきます。

医学部OSCEって何?」と思った方や「医学部OSCEはどう対策していけばよいの?」と思っている方は、是非最後までご覧ください!

医学部OSCEってどういうもの?

OSCE(Objective Structured Clinical Examination)は、医学生や医療従事者の臨床能力を客観的に評価するための試験方法です。このシステムは、特に臨床スキルや患者とのコミュニケーション能力を評価するために設計されています。OSCEは1975年代にイギリスの医療教育者であるHarden RMによって開発され、現在では多くの国や医学校で広く導入されています。

また、2023年8月には医学部CBTとともに公的化されました。

医学部CBTに関してはこちらのブログをご参考下さい!

OSCEは、客観能力評価試験とも呼ばれ、模擬患者と接したり、マネキンを相手に処置を施すなど、実践に即した試験項目によって、患者への接し方、患者とのコミュニケーション能力や診察・診断・診療に関する基本的な技能を評価します。

実際に現場に足を踏み入れる前に、「きちんとした言葉遣いや態度で問診ができるか」「基本的な診察・手技が身についているか」といった点を確認するための試験です。

臨床実習前の4年生で行われるものはPre-CC OSCEと呼ばれています。

一方で臨床実習後の6年生で行われるものは、Post-CC OSCEと呼ばれています。

今回は主に臨床実習前の4年生で行われるPre-CC OSCEについて解説してきます!

医学部OSCEの目的

医学部OSCEの主な目的は、医療従事者が持つべき臨床技能、知識、態度を評価することです。具体的には、以下の点が重視されます。

臨床スキルの評価

医療行為や手技の実施能力を測定します。たとえば、聴診や採血といった基本的な手技から、より複雑な手技まで幅広く評価されます。

コミュニケーション能力

患者との対話や説明、情報収集の能力を評価します。医療従事者は、患者の不安を和らげ、正確な情報を提供することが求められます。

判断力

臨床状況における適切な判断を行う能力を測定します。医療現場では迅速かつ適切な判断が必要とされます。

医学部OSCEの構成

医学部OSCEは、複数のステーション(試験場)で構成されており、各ステーションで異なるスキルや能力を評価します。一般的なOSCEの構成は以下の通りです。

ステーションの種類

臨床技能、シミュレーション、臨床知識、患者とのコミュニケーションなど、多様なステーションがあります。例えば、聴診器を使用した心音の評価や、患者の症状を聞き取るインタビューが行われます。

評価基準

各ステーションには明確な評価基準が設けられており、試験官がそれに基づいて受験者を評価します。評価基準は、実施手技の正確さや、コミュニケーションの質、臨床判断など多岐にわたります。

時間制限

各ステーションには時間が設定されており、受験者はその時間内にタスクを完了する必要があります。ほとんどの課題が5分で設定されており、医療面接のみ10分となっています。この時間制限は、実際の臨床現場での迅速な対応を模擬しています。

医学部OSCEで求められる課題と評価方法

臨床実習前の4年生で行われるPre-CC OSCEは全部で8課題用意されています。

1.医療面接

2.頭頚部

3.腹部

4.神経

5.胸部

6.全身状態とバイタルサイン

7.基本的臨床手技

8.救急

さらに令和7年度からは9.四肢と脊柱、10.感染対策を含めた全10課題とすることが検討されています。

これらの課題には、それぞれ、「患者への配慮」と「診察テクニック」の2つの観点から評価されることになります。

臨床実習後の6年生で行われるPost-CC OSCEとは異なり、実際に上手にできなくても問題ありません。それよりも、患者への配慮が適切になされているか、診療手技を正確に行えているかがポイントとなります。

医学部OSCEでは、具体的な評価基準が設けられており、以下の項目が一般的に評価されます。

・技術的スキル: 手技や処置の正確さ、適切な手順の実行。例えば、採血時の針の刺入角度や手技の流暢さが評価されます。

・コミュニケーション: 患者との対話の質、情報収集の適切さ、説明の明確さ。受験者は患者の気持ちを理解し、適切に対応する能力が求められます。

・判断力: 臨床的な状況における適切な判断と対応。医療現場では、患者の症状を的確に分析し、必要な検査や処置を行う判断が求められます。

・倫理とプロフェッショナリズム: 患者に対する態度や倫理的な判断。医療従事者は、高い倫理基準を持って行動することが期待されています。

参考 https://informa.medilink-study.com/regularpost/11691/

評価カテゴリーはそれぞれ

1.「医療面接」:A1,B1(単一領域として評価)

2.「患者への配慮」:A2~A7

3.「診察テクニック(身体診察)」:B2~B6

4.「診察テクニック(基本的臨床手技)」:B7

5.「救急」:A8,B8(単一領域として評価)

となっています。

このうち,2.「患者への配慮」と3.「診察テクニック(身体診察)」が、複数の診察・手技での評点を合計して判定を行うカテゴリーです。

つまり、例えばこのカテゴリー内の1つの診察・手技を失敗しても、他の評点が高ければ挽回できる可能性があるということです。

医学部OSCEに向けた対策方法

OSCEの試験に合格するためには、十分な準備が必要です。

私自身の体験談を踏まえて、対策方法をご紹介していきますので、是非ご参考下さい!!😊

知識の確認をする

OSCE練習用の動画が共用試験実施評価機構から送られてくると思います。まずは、それを何度も繰り返し視聴し、手技を頭に入れていきましょう。種子消毒から患者確認、手技の順番を覚えることが重要です。

解剖学や生理学、病理学などの医療の知識を整理し、実際の臨床状況に応じて活用できるようにするのが大切です。

手技の練習

各種手技を反復練習することが重要です。CBTなどの知識問題とは異なり、実技は身体で覚えるしかありません。友人や同級生と模擬患者役を務め合いながら、手技の流れや注意点を確認し、お互いにフィードバックを行いましょう。

コミュニケーションスキルの向上

患者との対話を意識し、実際の臨床場面を想定してロールプレイを行います。患者の感情に寄り添いながら、適切な情報を引き出すスキルを磨きます。その際、適切は声の大きさ、速さが重要になってきます。緊張すると声が小さくなってしまったり、早口になってしまったりするので、練習の時から意識して取り組みましょう。

フィードバックの活用

模擬試験や練習セッション後にフィードバックを受けることで、自分の弱点を把握し、改善に努めることが大切です。他者からの意見を素直に受け入れ、学びを深めることが重要となります。先生や友人にお願いして、自分の手技の改善すべき点を教えてもらいましょう。

さいごに

さいごまでお読みいただきありがとうございます!

医学部OSCEも導入されてからまだ日が浅いなんて驚きですよね。

医学部4年生には知識が試されるCBTと実技が試されるOSCEがあり、この2つの試験に合格しないと臨床実習に参加できません。つまり5年生に上がれないということです😣

医学生になって最初の壁になると思いますが、しっかり対策をして合格を掴み取りましょう!

OSCEがまだなかった時代の方々も試験内容について学び、これから試験を受ける医学生を、是非サポートしてあげてください!

1人で勉強方法がわからないと悩んでいる方がいれば、一度LINE相談フォームからお問い合わせください。

医学生道場では、定期試験や医学部CBT、医師国家試験対策の他に、医学部OSCE対策のコースもありますため、十分な対策をお手伝いすることができます!

医学生道場スタッフ一同、心より応援していますので、一緒に頑張りましょう💪

YouTubeで医学生道場の様子をご紹介しています。

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