こんにちは!医学生道場です。
5月の連休も終わり、だんだんと夏のような陽気の日が増えてきましたね。皆様はいかがお過ごしでしょうか。
今回の題材は、医学生が主に1年生~2年生で学ぶ基礎医学についてです。
医学部では、1~4年生で医学を座学として学び、5~6年生の臨床実習で病院で現場を経験。基礎医学は1年次の後半から始まることが多く2年生で多くの場合は学習が終了します。
基礎医学とはその名の通り、医学の中でも基礎的な部分です。
大学によって異なりますが、以下のような科目があります。
解剖学・生理学・生化学・薬理学・病理学・微生物学・免疫学・公衆衛生学・法医学…
学ぶことは非常に多いです。
解剖学と生理学は、医学を学ぶ人たちの基礎中の基礎である人体の構造と機能を学ぶことなくして、人間の身体を扱う医療という仕事に携わることは不可能であるといってもいいでしょう。
解剖学とは主に人体の構造を扱う科目です。解剖学は2年次にあることが多い科目で、実際にご献体を解剖して身体の構造を学びます。ザ・医学生という学問で暗記がメインです。
解剖学は、骨学・肉眼解剖学・神経解剖学・組織学・発生学といった科目に分けることができます。
骨学・肉眼解剖学・神経解剖学では実際にご検体を用いた解剖が行われ体の構造を立体的に観察し学習します。
また組織学では健康な人から採取して組織切片を顕微鏡で観察し、細胞レベルで人体がどのように成り立っているのかを捉えます。発生学は文字通り人間の体が生まれてからどの順番でどのようにして構成されているのかということについて学びます。解剖学は、一つ一つ暗記しなければいけないため、暗記量は非常に多く大変です。
生理学とは、人体を構成する組織や器官、細胞などがどのような働きをしているか学ぶ科目です。脳の学習からホルモン分泌なども生理学の分野に含まれます。生理学の学習は解剖学の知識が前提として必要です。生理学では、内分泌・尿生成・血液・消化・呼吸・神経伝達など。暗記科目というよりは、なぜそうなるのか理解することが重要な科目です。
基礎医学のなかで科目によって差はありますが、全体を通して基礎医学は物理選択だから不利、生物選択だから有利ということはなさそうです。しかし、高校までの範囲で習うことよりはるかに難しく、暗記量も桁違いに多いです。入学後も勉強の手を緩めず取り組むことで知識を蓄えていくことも可能ですが、手を緩めてしまうとつまずいて試験の不合格など悪い方向へと流れてしまうこともあります。
医学部に入学後、低学年で基礎医学を勉強します。しかし、学生の大半が基礎医学を勉強する重要性があまり理解できていないまま学習を開始。覚える内容も多岐に渡り、難解な英単語やカタカナが頻出し拒絶感を抱いてしまい苦手意識を生み出してしまうのかもしれません。
勉強法の一例を紹介します。
◇絵を描くこと
臓器だけでなく、血管の分枝や神経の走行などを絵を描きながら、名前を覚えます。
CTやMRIなどでどのようにみえるかCTやMRIの解剖図譜と実際の立体との関係を想像しながら、覚えていきます。
臓器や血管の位置を説明できなければ、レントゲンやCT,MRIも読むことができず、手術も説明できません。
地図を見ていても全然地名は覚えられませんが、実際にそこへ行き移動すれば、地名を覚えていくのと同じです。形外科でどの筋肉を痛めているか探る上では、筋肉の起始停止を理解がなければ診断できないのです。神経の走行も、それを覚えれば、神経内科的にどこが病巣かすぐ分かります。
◇アトラスを使用する
解剖学を学ぶうえでアトラスはなくてはならないものです。
ペーパー版と電子版があり、毎回持ち運ぶのはちょっと…。という場合も電子書籍を利用し、ふとしたときにiPadなどで見ることができます。
◇解剖学・生理学に限らず、友人同士での口頭質問を行うこと。友人間で質問を投げかけ合い、繰り返し行っているうちに記憶が強化されていくこともあります。自分ひとりでの勉強も大切ですが、友人と共に問題を出し合うことで知識を定着させていくということも一つの手です。
医学生道場では、基礎医学のそれぞれの科目の勉強法について、相談も受け付けています。
授業は、現役医師講師陣による過去問・レジュメを利用したマンツーマン指導であなたの課題を解決します。
お悩みがある方はぜひ一度ご相談ください。