医学部では、1年生から4年生までの期間に大きく分けて2つの医学が学ばれています。
1つ目が、人体の構造や病気の成り立ちについて学ぶ基礎医学、2つ目が、それぞれの病気について具体的な病態や疾患を学んでいく臨床医学となっています。今回は、そのなかでも基礎医学について具体的な科目をとりあげながら解説していきたいと思います♪♪
基礎医学は、多くの医学部では、臨床医学よりも前に学ぶことになり、この基礎医学で学んだことが臨床医学を学ぶ際の礎となります。具体的な科目については、学校ごとに若干の差がありますが代表的な科目として、
・解剖学
・生理学、分子生物学
・生化学
・薬理学
・病理学
・微生物学、免疫学
・公衆衛生学 などが存在しています。
それでは、それぞれの科目の特徴についてみていくことにしましょう👀
解剖学とは、人体の解剖を通してその形態・構造の理解を目指す学問のことです。
簡単に言えば、「人間をバラバラにすると何があるかを学ぶ科目」であるといえます。
医学部では、おそらく初期の段階から学んでいくことになる解剖学ですが、専門用語が多く、つかみづらい科目であるという風によく言われています。そのうえ、暗記量も膨大ですので、むやみに力づくで覚えていくのではなく、図を描く、つながりを意識する等の工夫を加えることで忘れにくい知識を身に着けることが重要となってきます。
より詳しく知りたい方はこちらにも記載してあります!
生理学とは人体を構成する組織や器官、細胞などの各要素が、どのような活動を行っているかを解き明かす学問のことです。
生理学ではチャネルやイオンなどといった新しい概念が登場するので、これまたとっつきにくい科目ではありますが、まずは、同様に図を書いたりして具体的なイメージを湧かせることが大切になって来ます。
より詳しく知りたい方はこちらにも記載してあります!
生化学とは生物の体の中で起こっている反応を化学の視点で解き明かしていく学問です。
生理学と同様に機能的な観点からみていく学問ではありますが、生理学は物理学視点で、生化学は化学反応的視点でみていくという風に区別するとイメージしやすいはずです!
薬理学とは、薬と生体の相互作用を解き明かす学問のことです。
薬はどのようにして体に効果をもたらすのか、薬はなぜ副作用をもたらすのか、薬はどのようにして使うのが最も適切かについて学んでいきます。
病理学とは、病気になった原因が何かを探り、病気になった患者の身体に生じている変化が、どのようなものであるかを研究する学問です。
病理学は、これまでの基礎医学とは異なり「病気」そのものを中心に扱っているため、「基礎と臨床の架け橋」ともよく呼ばれています。勉強をするにあたって具体的な臨床症例を用いたケーススタディを行うと病気のイメージを掴みやすく、勉強もはかどるはずです。
また、解剖学で学ぶ組織学の知識が前提となっている科目ですので、時折組織学に立ち返りながら勉強するとより理解しやすいはずです!
免疫学とは、生体の持つ免疫機能の解明を目的とした学問分野のことです。
免疫学では、細胞を序盤に細かく見ていっても関連性が見えてこず、一度に覚えることはできません。ですので、とりあえず早く全体像を把握することが勉強をするうえで重要となります。
公衆衛生学とは、私たち人間の健康を維持・増進し、さまざまな病気を予防するための基礎知識を学ぶ学問です。
公衆衛生は国試においてもっとも出題される科目という風に言われており、なおかつ特にやればやるほど伸びる科目であるといわれているため対策は欠かせません。問題形式はある程度パターン化されているため、とにかく過去問を何度も解くことが大切になってきます。
今回は、基礎医学とは何か、具体的な例をあげながら説明をしていきましたがいかがだったでしょうか?
たくさんの科目があって勉強もとても大変そうですね💦
もっとも、それぞれの科目を独立して考えていく単調な暗記ばかりでつまらないと感じることもあるかもしれませんが、ある程度いろんな科目を学んでいくとそれぞれの科目間につながりが見えてくる瞬間があり、勉強が楽しくなってくるかもれません。それまでの辛抱だと思って頑張って勉強を継続していきましょう!
また、基礎医学で学んだ人体の基本的な機能や構造に関する知識を総動員して臨床医学を学んでいくことになるため、臨床医学で躓かないためにも、しっかり理解して勉強を進めていきましょう!
※医学生道場では、今回説明した基礎医学を効率よく学ぶ基礎医学コースを用意しています。