こんにちは!医学生道場の橋本です。医学生にとって、最初の関門ともいえる「解剖学」ですよね。医学部1,2年生で学ぶ科目の中でも、一番重い科目かもしれません。ここでは、いくつかのコラムにわたって、その勉強の手助けとなるような情報をまとめていきたいと思います。
前回までは、それぞれの器官系についてのさわりの部分だけを触れていました。ですから、「こんなことは医学部生でなくても知っているよ」という部分が多かったと思います。今回は、その内容を踏まえた上での、「医学部一二年生での解剖学」のステップアップ的な部分になります。
ここでも模式的なイラストを示しますが、アトラス等で自分で確認しながら勉強を進めていってほしいと思います。また、自分で図を描きながら理解していくことも一つの手です。その時に、この図を参考にしてみて下さい。
今回は、その中でも、「骨の連結」についてのお話をします。少しでも覚えやすくなるようにまとめたので、参考にしてみてください。
初めのコラムで、器官系というものをお話ししましたね。その中で、骨格系というものを例にとったと思います。骨細胞が集まって骨を作り、さらにその骨が組み合わさって骨格系ができる、ということを思い出してみましょう。
今回は、その「骨がどう組み合わさるか」ということに重点を置いていきます。
大きく分けると、「骨性連結」「軟骨性連結」「線維性連結」「滑膜性連結」の四種類あります。それでは、それぞれについて見ていきましょう。
まずは「骨性連結」からです。字のままに意味をとると、「骨を骨がつないでいる」といった感じになりますね。そうすると、もちろん見た目は一塊の骨になっているように見えます。「何じゃこりゃ?」と思う人も多いと思いますので、具体例から考えていきます。
大きいものでは、仙椎が5個つながった「仙骨」、腸骨、座骨、恥骨の三つの骨がつながった「寛骨」がありますね。
名前からは想像しやすいと思います。軟骨が骨同士をつないでいます。ですが、この中にも大きく分けると二つあります。
一つ目は、硝子軟骨結合です。肋骨と胸骨や、頭蓋底の骨の連結に関わっています。
一方、線維軟骨結合というものもあります。こちらは少し可動性を持たせることができます。女性の出産のときは、骨盤にあるこの結合が少し緩むことで、赤ちゃんの頭が通ります。
続いて、「線維性結合」です。あまり聞き覚えのない用語かもしれませんね。これは、歯と顎の骨や、頭蓋骨の縫合部分、そして手や足の骨の骨間膜といった部分に見られます。
先ほど紹介した「線維軟骨結合」とは全くの別物なので気を付けて下さいね。
最後に、皆が想像する「関節」の登場です。骨同士が滑膜という膜で包まれていて、その中に滑液という液体が入っています。この液体が潤滑油のような働きをすることで、スムーズな動きが行えます。関節の種類に関しては、また別のコラムでまとめてみたいと思います。
余談になりますが、指を鳴らすというのは、この滑膜の中の気泡がはじける音だという説があります。
最後まで読んでくれてありがとうございました。このコラムを読んで、医学部1,2年生の解剖学の勉強が少しでも楽になることを期待しています。
以上、医学生道場の橋本でした。