英語の先生に『the physician』という映画を紹介していただきました。この映画には約1000年前のイスラム世界で活躍したイブンシーナーという医師に関するものです。彼は医学と哲学に多大な影響を与え、彼の学問に対する姿勢が私を医学教育に駆り立てたのかもしれません。
　私は大学在学中基礎医学は比較的得意でしたが、3年生から始まった臨床医学の勉強で躓きました。独学での学習は困難だったので、ある基礎医学の教授に相談しました。その教授は以前から学習に悩みを抱える学生に対して定期的に勉強会を開催していると先輩から聞いたからです。私もその勉強会に参加させていただき、なんとかCBTと国家試験に合格することができました。この経験から、同じような悩みを抱えている後輩に私が恩師からいただいたサポートを受け渡させていただきたく、講師をやらせていただいています。

内科外来と健診業務を中心に働いています。
美容クリニックでの問診業務も稀に行っています。

生化学や生理学などの基礎医学の授業前の予習で、昔は理解が曖昧なままだった分野の復習をする機会があり、更に知識を深めることができました。
できるだけ臨床現場をイメージしやすいような説明を心がけています。基礎医学の知識こそ臨床で役立つことを信条としています。

　学生さんへ。医学の勉強は大変ですが、習得した知識に基づいて救命できたり、患者・家族に上手に治療方針を説明できたときの達成感は言葉で表現できないほど尊いものです。苦しい場面も多いですが、将来現場で活躍できるよう学び続けましょう。
　親御さんへ。臨床現場で働く医師として、また元医学生という先輩として、お子様の進級、卒業、国家試験合格のために全力でサポートさせていただきます。
　講師として勤務希望の医師の皆様へ。医学生道場での学習指導は、講師から学生への一方通行の知識伝達ではありません。事前予習、授業中の経験全てが我々にとっても貴重な経験となります。この経験は、知識の獲得だけでなく、相手がどうしたら理解してくれるのかを試行錯誤することで、臨床での患者・家族への説明や、コメディカルとの治療方針の共有などで活用できるコミュニケーション能力をも獲得できる側面もあります。臨床業務の質向上という点でもこの仕事には価値があると信じています。