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こんにちは!医学生道場です。
もう8月、夏本番ですね🥵💦
低学年の医学生さんは、前期試験が終わりひと段落、
高学年の医学生さんは、病院実習がいったん夏休みに入り、一息ついている頃かと思います。
皆さま、夏バテには気を付けて、夏をエンジョイしてくださいね!💪
今回は、医学部4年生~6年生に行われる【病院実習】【臨床実習】についてご紹介したいと思います。
病院実習は、臨床学修の第一歩です。このブログでは、臨床実習のスケジュールや心得、準備、注意点、あるあるなどを詳しく解説しています!
勉強の息抜きに、ぜひ読んでみてくださいね(o^―^o)
―病院実習ってそもそもどんなもの?🥼
医学部における病院実習とは、
医学生が医療チームの一員として、大学附属病院や協力病院で30以上ある診療科の中からいくつかの科をローテーションする、という内容の実習になります。
大学によって「臨床実習」や「ポリクリ」、「クリクラ」などと呼ばれます。
また、大学によっては見学型臨床実習 → 参加型臨床実習と段階を踏んでいく場合もあります。
★見学型臨床実習とは、
外来見学や病棟見学(回診など)、手術見学などを通じて医療について学んでいくことが特徴です。実際の臨床の現場を間近で見られるため、座学では得られなかった刺激を得られます。
★参加型臨床実習とは、
学生が実際の診療チームに加わり、業務を見学・補助しながら医師としての資質を養うことを目的として行われます。
学生が実際の臨床現場での診療・業務に参加するわけですが、
公的試験である医学部CBT試験、OSCE試験に合格したスチューデントドクター(Student Doctor)認定を受けた学生のみ参加することができます。
医学部での病院実習を通して、患者の病態を理解し、身体診察・検査、治療方針を決定するプロセスを学んでいきながら、
医師としての資質である、医療に関する知識や技能、思考法、患者に向き合う際の態度を養っていきます。
医学的な知識などに加え、患者さんやそのご家族との向き合い方であったり、さらには他の医療従事者との連携・チーム医療を知ることで、医師としての心構えを高めていく、大切なプロセスであることが分かりますね。
―医学部の病院実習はいつから? 期間は?📆
今までは、臨床実習は医学部5年生から始まることがほとんどでしたが、
臨床実習の期間を増やしたり、カリキュラムの繰り上げを行っている大学が増えてきています。
早いところでは医学部4年生の秋から臨床実習が始まる大学もあります。
臨床実習の期間は、4年生の冬頃から6年生の1学期まで、平均約72週以上(1年半~2年!)にわたる臨床実習が行われます。
各診療科において実習期間や開始時間は異なりますが、 主要内科・外科ではそれぞれ3~4週ほど、マイナー科で1~2週間ほどと設定されています。
必修(メジャー内科・外科、 小児科、産婦人科、救命救急、マイナー科など)の期間が終了すると、希望した科で長期実習できる選択実習の形をとっている大学も多いです。
外部病院や遠方での地域医療実習が設けられている大学もあるので、皆さんそれぞれの大学の特色を調べてみてくださいね(*^^)
―病院実習はどこで行う?📆
病院実習は、基本的に大学の付属病院で実施されます。
そのほか大学の関連の医療センターや、教授の知り合いがいらっしゃる病院などでも研修を行うこともあるようです。
先にも述べたように、地域医療や、総合診療を学ぶ実習などでは地方の遠方の病院まで赴くこともあります。
自身で実習病院先を選べる実習の場合には、先輩から情報収集などをしっかりしておいて、どのようなところであるのかを把握したうえで選択しましょう!!(痛い目を見ることがあります!💦)
それでは、みなさんが気になっているであろう実習生の一日のスケジュールをご紹介いたします。
臨床実習では、さまざまな科でのローテーションがあります。
内科、外科、小児科、産婦人科、救急科、麻酔科、マイナー科(皮膚科、耳鼻咽喉科、眼科、整形外科、形成外科)等…。
その中でも、主要な内科、外科での一日を皆様にお伝えできればと思います!
典型的な、一つの例としてご覧ください。(^▽^)/
―内科での実習の場合🩺
8:00~8:30 朝カンファレンス
病院や診療科にもよりますが、学生も朝のカンファレンスから出席をすることが多いです。
ですので、8:30~9:00頃が学生の実習開始時間になるでしょう。
カンファレンスでは先生方が症例報告をしたり、学生向けに勉強になる症例を見せてくださったりします。
症例報告は医師になってからも避けては通れないものなので、先生方のやり方をよく見て、学んでおきましょう!
8:30~12:30 午前実習
大学病院では、朝カンファレンスが終わると入院患者さんの朝回診が始まります。
回診が終わると、外来見学や病棟見学を行うことが多いです。外来見学では、患者さんへの対応の仕方や、インフォームドコンセントの取り方など勉強になることが沢山あります。
12:30~13:30 昼食・昼休み
唯一の楽しみです!(笑) 病院の食堂や、キッチンカーなどを利用してみるのも実習の一つの楽しみ方かもしれません♪
13:30~17:00 午後実習
午前中と同じく外来見学を行ったり、日によっては先生のクルズスなどがある場合も。
例えば、鑑別疾患の挙げ方であったり、X線写真の見方を直接指導していただいたり、
お願いすれば、科によっては機材のシミュレーショントレーニング等を行ってくれることもあります。(呼吸器であれば気管支鏡、消化器では内視鏡 など。)
―外科での実習の場合✂
8:00~8:30 朝カンファレンス
同じく、症例報告を行います。手術見学をしてみたい・興味がある疾患についてはしっかりと病態や手術方法を確認しておきましょう!
9:00~13:30 手術
手術の開始時刻は早すぎることはあまりないですが、術前準備(麻酔の導入や、尿道カテーテルなど)を見学したい場合には、早めに手術室に赴くようにしましょう。
手洗いやガウンテクニック、縫合をしっかりと学びたい方は、術野への積極的な参加をおススメします!
13:30~14:00 昼食・昼休み
手術が長引いた際や、何件もオペに入る場合には休みの時間をあまり取れないこともあります!💦
14:00~17:00 手術
手術室のルールを守りつつ、たくさんオペ参加をさせてもらいましょう!
必要な持ち物🥼
服装:白衣、靴、スクラブ、暗い色のズボン(スラックスなど)、名札
勉強用具:メモ帳、シャーペン、ボールペン(意外と必要!)
その他:聴診器、ペンライト(たまに使う場面が来ます!)、スマホ、iPad(持ち込み可であれば)
その他、診療科によってはN95マスクやゴーグルが必要になってくる場合もあるので、持ち物は診療科ごとに確認を行いましょう!
事前学習🥼
・自分の興味のある疾患を決め、事前に学修を行っておく
・診療科ごとに基本的な知識を学習する(目安としては、QAのサブプリント程度はマスト!)
・その診療科について、回り終えた同級生や先輩から情報収集を行う!
―積極的な姿勢
疑問に思ったことや、分からないことに対して質問をすること
学んだことについて、細かいことであってもメモを取ること の2点は医学部の病院実習において大変重要です。
また、積極的に手技の見学をしたり、手術の術野に入って技術を間近で体感することも大変勉強になりますし、何より記憶に残ります。
少しでも多くのことを実践的に学んで、国試の勉強にも活かしていきましょう!
―他の医療従事者が何をしているかを学ぶ、連携を学ぶ
チーム医療を医学生のうちから体感し、他の職種の方が何をしているのかを知ることは大変重要です。
逆に考えると、医学生の時しか他の医療従事者の方々の仕事内容をじっくりと学ぶ機会はないのです!
医学生の今しかできない体験は何か、考えながら実習に参加していきましょう!
―早寝早起き!課題は溜めない!
各診療科において、レポートや課題が出たり、学んだことの振り返りを書いたり、症例発表の準備が必要だったりとやることが沢山で大変な毎日を過ごされているかと思います。
病院実習の朝は早いです!ですのでなおさら、課題やレポートなどは溜めない! その日のことはその日に振り返り、早寝を心掛けましょう!
―時間の厳守
当たり前のことではあるのですが、臨床現場では時間にルーズであることは許されません。
遅刻や無断欠席は、実習の成績にもかなり影響してくるため気を付けましょう!
―感染対策、衛生管理の徹底
やはり病院の中ですので、さまざまな患者さんがいらっしゃいます。
高齢の患者さんや、免疫抑制がかかっている方、まだ小さいお子さんなど、感染症に罹患してしまうと重篤化する恐れのある方がたくさんいらっしゃることは、想像に易いかと思います。
自分から感染させてしまうこと、自分が感染することのないよう、
病室に訪問する際や、患者さんとその周囲のものに触れる際・触れた後には手指消毒を徹底しましょう!
―医療従事者としての態度、プライバシーの保護
医学生も白衣を着て病院内を歩くわけですから、患者さんから見ると、立派な医療従事者の一員です。
身だしなみに気を付け、
3つのP
・真剣に取り組んでいる態度の表現(Professional)
・信頼される個性の表現(Personality)
・患者、自己を含むすべての関係者に対しての感染防御(Protection) を意識して病院実習に取り組みましょう!
近年問題になっている、電子機器の使用(病院施設内での写真撮影や、SNSでの個人情報流出など)による患者さんのプライバシーの問題にも十分に注意し、配慮を行うようにしましょう⚠️
それでは皆さんお待ちかね、臨床実習あるあるをご紹介したいと思います!!
―初めての経験が多すぎてワタワタ💦
いきなり「はい、この患者さんについて症例発表してみて」と言われたり、急に初めての手技をやらせてくださったりと、なかなかな無茶ぶりを来れる先生もいらっしゃるので、毎日ハラハラドキドキ…なんて診療科も少なくありません(^_^;)
症例報告の順序や項目、発表方法などは事前に押さえておきましょう!
―質問大好きな先生が絶対いる! 「これ、どういうことかわかるかな?鑑別は?診断基準は?」
どこの診療科にも絶対に一人は教育熱心に教えてくださる先生がいらっしゃるので、
班員で協力して、数打ちゃ当たる戦法を取るか、ブレイン(班の中で一番頭がいい人)を生け贄にするか決めてください!(笑)
―班員、重要! 揉め事は避けるべし
1年半~2年間一緒にいる仲間です。協力すればお互いに楽になるでしょうし、反発し合わないに越したことはないので、揉め事は避けましょう!
ポリクリがストレスになってしまうことにも繋がるので、他人と自分を比べない!が一番大事です
―隙間時間をどう活用するかにかかってる
診療科によっては隙間時間が多い科もあります。iPadなどを持っていき、隙間時間で勉強ができるように準備しておきましょう!
―意外と楽しいし、優しい先生いっぱい
色々と脅すようなことばかり言ってしまいましたが、ポリクリは意外と楽しいです!気負わず参加しましょう!
優しい先生も多いですし、座学で学んだことを臨床の現場で改めて学び直すことができるのでとてもタメになること間違いなしです!
病院実習を行っている皆さんの最大の悩みと言えば、やはり『医師国試の勉強との両立が難しい!』 ということではないでしょうか。
ですが、実習にしっかり参加し、初期対応や手技、それぞれの器具の使用方法・名称に加え、
症例の診断、治療、予後を学修すると国試もしっかり解けるようになります。 👍
実習の強みは、目の前で体感し・学んだ事象を関連付けて憶えていけること です。
実践の中で学習したことは忘れにくいですし、医療現場がどのようなものであるかを知る最高の機会です。
ただし、座学ベースの勉強は必要不可欠であり、机に向かっての国試対策も必要にはなってくるため、焦らず時間を捻出するようにしましょう。
そのためには活用できるリソースは余すことなくしっかり使い、有意義に時間を過ごしていきましょう!
医学生道場スタッフ一同、医学生のみなさんを応援しています💪💪
さて、今回は「医学部の臨床実習」について色々とお話をさせて頂きました。
医学生道場では、同じく「医学部の病院実習」「臨床実習」「医師国試勉強」を乗り越えてきた
先輩医師による具体的なアドバイス、全力のサポートで、皆さんをテスト合格、進級へと導きます💪
歳の近い現役医師だからこそのアドバイス、試験に向けた勉強方法の提案、不安や悩みの相談など、あらゆる面で医学生のみなさんをサポートいたします。
学生さんのお悩みを解決し、試験のその先を見据えた指導を行えるのは医学生道場だけです。
★個人ひとりひとりに合わせたカリキュラム
それぞれの学生さんの理解度に合わせたカリキュラムを作成させていただき、効率的に学習が進められるよう、授業をメイキングいたします。
★豊富なアウトプットの機会
現役医師講師がマンツーマンでサポートすることで、質問や復習、アウトプットの機会が豊富にあります。
しっかりとしたアウトプットにより、知識の定着が図れることは間違いなしです。
★モチベーション、気持ちの維持
医師講師だけでなく、教務の者が生徒さんひとりひとりを担当し、定期的なフィードバックや進捗管理をいたします。
学習のモチベーションを高く保てるだけでなく、いつでもどこでも、お気軽にご相談いただけます。
★柔軟な学習スケジュール
月の受講回数や受講内容、テストの目標、最終的な目標など、ご自身で決定して頂けますので、自分のペースで学習していくことができます。無理せず、継続していくことが大切ですので、医学生道場ではその点を大切にしています。
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