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こんにちは!医学生道場です。
すっかり寒くなり、冬の始まりを感じますね❄
もうすぐ年末ということで休みだ~と思われている方もいれば、
6年生の医学生さんは、来たる第119回医師国試の勉強に励まれている頃かと思います。
インフルエンザなどの感染症も流行ってまいりますので、みなさま体調管理には気を付け、冬を迎えましょう!⛄
今回は【圧痛点】【虫垂炎】など、消化器領域の虫垂炎、圧痛点などの徴候について知識をつけて帰っていただければと思います。
消化器は臨床の勉強でも最初の内にマスターしておきたい分野です。
勉強してはいるんだけど、消化器の圧痛点をいつも忘れちゃうんだよね~という方は、
ぜひ読んで覚えて帰ってください!(*^^)
★前回は【腎動脈 腎静脈の解剖】についてとってもわかりやすい覚え方をご紹介しています!
ぜひこちらも見て【腎血管の解剖】に詳しくなっちゃいましょう!★
診察の際、指などで圧迫したときに強く痛みが出る点をいいます。
疾患によって特定の部位に痛みを感じるため、重要な診断要素の一つになっています。
マックバーニーの圧痛点(McBurney’s point)は、
右上前腸骨棘と臍を結ぶ線を3等分し、外側(右)から3分の1に位置する点です。
虫垂根部の位置にあたります。
この位置に圧痛や腹膜刺激兆候がある場合、虫垂炎が疑われますが、
盲腸憩室炎などの虫垂炎以外の疾患でも同様の所見が得られる可能性があり、注意が必要です。
以下に【虫垂炎】に特徴的な圧痛点を解説していきます。
➣ランツ点
ランツ点(Lanz point)は、
左上前腸骨棘と右上前腸骨棘(左右の腰骨同士)を結ぶ線を3等分し、右側3分の1に位置する点です。
虫垂先端の位置にあたります。
先ほどのマックバーニー点と同様、 虫垂炎以外の疾患でも同様の所見が得られる可能性があり注意が必要です。
虫垂炎の際に圧痛を認める部位として、先ほどご紹介した【マックバーニー点】、【ランツ点】に加え、
その他の【モンロー点】、【キュンメル点】も覚えておくと良いと思います。
キュンメル点
臍より右下方1~2cmの点を指します。
大網が虫垂の炎症のために引き寄せられた部位に相当します。
モンロー点
右上前腸骨棘と臍を結ぶ線の中間点を指します。
腹直筋の外縁と交叉する部位に相当します。
圧痛点を覚える際には、なぜそこに、どのように痛みが出るのかを把握するようにすると、スッと覚えられると思います。
今一度場所をまとめてみましょう☟
キュンメル点:へその下(大網)
モンロー点: 右上前腸骨棘と臍 を結ぶ線の中間点(腹直筋外縁)
マックバーニー点:右上前腸骨棘と臍 を結ぶ線の外側(右)から1/3の点。(虫垂根部)
ランツ点:左上前腸骨棘と右上前腸骨棘(左右の腰骨同士) を結ぶ線の右側1/3の点(虫垂先端)
この画像と、4点の場所をしっかり保存して、いつでも見返せるようにしておきましょう!✍
さて皆さんお待ちかね!!
圧痛点の語呂合わせをご紹介していきます。
下の図を見て、画像記憶として暗記するようにすると、かなり忘れにくいかと思います📝
虫垂炎だけど!今日もマックで、ランラン♪
虫垂炎だけど ▶虫垂炎
今日 ▶キュンメル点(Kummel)
も ▶モンロー点(Munro)
マックで ▶マックバーニー点(McBurney)
ランラン♪ ▶ランツ点(Lanz)
特定の世代の人はこのドナルドのフレーズがお馴染みかもしれませんが、
今回は、ランラン♪までに留めておきましょう
※穿孔が疑われる場合、注腸X線検査は禁忌!!
※治療としては、手術療法、もしくは抗菌薬と輸液の投与で炎症を鎮める保存的治療、のどちらかが必要である。
※腹膜炎合併時には、直腸指診でダグラス窩に圧痛を認める。(羞恥心を伴うため、わざわざ触診しないことも多い)
➣虫垂炎に特異的な徴候
以下の2つは、虫垂炎に特異的な徴候として大変有名なため、覚えておきましょう!
●ローゼンシュタイン徴候(Rosenstein):
McBurney点の圧迫時、仰臥位よりも左側臥位の方が疼痛が増強する現象。
これは、左側臥位になることで虫垂が左側方向に引き伸ばされ、痛みが増すためです。
●ローブシング徴候(Rovsing):
臥位で下行結腸を下方より上方に押し上げるように圧迫すると、右下腹部(回盲部)痛が増強する現象。
これは、左の下腹部を手で圧迫すると、大腸のガスが回盲部に移動するため、右下腹部痛が刺激されるためです。
腹膜刺激症状とは、炎症が虫垂壁を超え壁側腹膜に及んだ場合に出現します。
●Blumbergブルンベルグ徴候(反跳痛):
腹壁をゆっくりと深く圧迫し突如手を離すと,疼痛が増強する現象。
これは、腹腔内炎症が壁側腹膜に及んだことを示す重要な所見です。
●筋性防御:
腹壁が著しく緊張し、硬く触れる現象。
これは、腹部に素早い圧迫を加えると腹膜が刺激を受けて痛むため、反射的に腹筋が緊張を起こして腹壁が硬く触れるためです。
心理的な理由でしばしば偽陽性となりますが、高度な腹膜炎では板状硬(不随意的な筋収縮)となり、陽性尤度比が高い徴候ではあります。
●ヒールドロップテスト:
つま先立ちをしてもらい、かかとをすとんと落としたときに右下腹部の痛みが強くなる現象。
●腸腰筋兆候:
左側臥位になってもらい、右大腿から膝を屈曲してから伸展してもらったときに、右下腹部に痛みが出る現象です。こちらは、炎症が後腹膜にまで及んでいることを意味します。
それでは、今までご紹介した知識が付いているかどうか、
実際に問題演習を通して確認してみましょう!
こちらは実際の医師国家試験の問題です☟
答え a,c
答え ✕ a ボアス点
(左上前腸骨棘)(右上前腸骨棘)(3)(右上前腸骨棘 or 右)
(臍)(右上前腸骨棘)(3)(右上前腸骨棘 or 外 or 右)
さて、今回は【虫垂炎の圧痛点】について色々ご紹介いたしました!
しっかり覚えていただけたでしょうか?
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