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あけましておめでとうございます。お正月は皆様いかがお過ごしでしたか?本年も医学生道場はお役立ち情報をたくさんお届けしてまいりますので何卒よろしくお願い申し上げます!
さて今回の記事ではPre-CC OSCEの医療面接対策についてお話しします!実は医療面接は医学生が最も苦手とする項目の1つなのです…。なぜ落としてしまいやすいのか、そして対策はどうすればいいのか、OSCE受験直後の4年生が実際にした事とともに詳しくお伝えします。是非ご覧ください♪
OSCEは医療面接、基本的手技、救急、全身状態とバイタルサイン、頭頸部、腹部、胸部、神経の8つの課題から構成されています。2025年度からは四肢と脊柱、感染対策も課題に含まれます。これらの中で 再試になりやすい傾向にあるものは、「医療面接」「基本的手技」「救急」です。 理由としては、これら3つの項目は単一領域で評価されるためです。
全身状態とバイタルサイン~神経の5つの項目は複数領域で相補的に評価が行われます。つまり、頭頸部の項目でミスをしても、それ以外の項目で高い点数を取ることができれば、ミスをカバーすることができるのです。
一方で 「医療面接」「基本的手技」「救急」 は単一領域で評価されるため、その項目でミスをしたらカバーをすることが困難なのです。
では医療面接とは具体的にどういった試験なのでしょうか。
10分間の時間制限の中で、患者さんに病気や生活、治療の希望などについて問診を行います。具体的な流れを以下にお示しします。
『入室して下さい』 <1分> 入室し、課題シートを読む
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『開始してください』<10分>模擬患者を呼び入れ、医療面接開始
※メモを取ることができるが、必ず『開始してください』の合図の後に書き始める。合図の前に書き始めた場合、不正行為とみなされる。
↓
『終了してください』模擬患者に挨拶をして退出する
Pre-CC OSCE の医療面接で大切なことは、聞くべき項目を漏らさず聞くこと、コミュニケーションを通して患者さんとの信頼関係を築くことです。どのようにすれば達成できるのか、具体的な対策をお教えします!
医療面接で大切なことの1つは 聞くべき項目を漏らさず聞 くことです。何を聞かなければいけないのか、覚え方も併せてお伝えします♪
患者さんの取り違いを防ぐために、フルネームと生年月日(年齢)を聞きます。また問診を行っても良いか同意を取ります。これらは医療面接に限らずどの課題でも行います。
次に来院した理由である現在の病気について詳しく問診をします。多くの医学生は聞くべき項目を『OPQRST』という語呂合わせで覚えます。具体的な内容は以下の通りです。
「今日はどうなさいましたか。」※オープンクエスチョンを必ずする
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O(onset: いつ) 「いつからその症状はありますか。」
P(palliative & provoke: 寛解増悪) 「何かで良くなったり悪くなったりすることはありますか。」
Q(quality& quantity: 症状、程度) 「どのような症状ですか。どれくらい痛いですか。」
R(region: 部位) 「どこが痛みますか。」
S(symptoms: 随伴症状) 「他に気になる症状はありますか。」
T(time course: 時系列、対応) 「今まで同様の症状はありましたか。」「病院に行ったり、薬を飲んだりしましたか。」
随伴症状は患者さんが訴える症状に応じて臨機応変に質問を変える必要があります。例えば腹痛であれば、吐き気や嘔吐下痢、下血、便の色や回数、何を食べたかを聞きます。
生活歴は、『食べて寝て出す体』と『アゲかきくけこさしすせそ』という語呂合わせで覚えました♪
食べて(食欲)
寝て(睡眠)
出す(排便・排尿)※回数、性状、痛みなどを聞く
体(体重変化)
ア(アレルギー)
ゲ(月経)
か(家族歴)
き(既往歴)
く(常用薬)
け(健康診断)
こ(海外渡航歴)
さ(酒・たばこ)※酒は何mLを一日何本飲むのか、たばこは一日何本吸うのか
し(職業)
す(ストレス)
せ(生活環境、生活の変化)※引っ越しやペットなど
そ(その他)
患者さんの心理的状況や病気に対する考えを聞く項目は『かきかえ』で覚えました。
か(解釈モデル) 「今回のご病気に心当たりや不安なことはありますか。」
き(検査や治療の希望)
か(感情)
え(生活への影響)
クロージングでは今までの問診の要約や質問が無いか確認します。
要約 「お話しいただいた内容を要約しますので、もし間違っていたり、付け足したりすることがあればおっしゃってください。」
↓
質問 「他に付け足すことやご質問はありますか。」
↓
次にどうするべきか伝える 「これで以上となります。待合室でお待ちください。」
医療面接では患者さんとのコミュニケーションが重要です。模擬患者さんから教えて頂いたことですが、医療面接をしていて信頼できると感じられる学生は、朗らかな雰囲気があること、話を聞いて共感してくれること、背筋が伸びていて身だしなみがきれいであることがあげられるとおっしゃっていました。ではどのようにすれば患者さんに安心感を持ってもらえる医療面接ができるのでしょうか。
適切な相槌を打つことで、しっかりと話を聞き、共感していることを伝えることができます。
具体的には、「胸の下あたりが痛いんです。」と患者さんがおっしゃったら、「胸の下のあたりが痛いんですね。」と患者さんがおっしゃった言葉を繰り返すことです。これは、メモを取る時間を稼ぐことにも使えます。(笑)メモを取る間無言だと気まずいので、言葉繰り返しながらメモを取ると頭も整理され、なおかつ共感もできるという一石二鳥なわけです。(笑)
また、「お辛いですよね。」という言葉も辛い症状をおっしゃったときに使う相槌としてとても良いです◎
身だしなみ一つで印象はかなり変わるので、実は結構大切なのです。試験当日は、白衣にアイロンをかけること、背筋を伸ばすことが大切です。また髪の毛は整え、長い場合は束ねる必要があります。私の大学では女子は前髪をピンで留め、髪の長い人はお団子にしていました。
これは一番言語化することが難しい項目です。快活な雰囲気ははきはきと話すことで出すことができると思います。 朗らかな雰囲気に関しては、同期の明るく話しかけやすい雰囲気の人をそのままマネしましょう!(笑)周りを見渡せば、同期の中で必ず一人は朗らかな雰囲気を持った人がいるはずです。その人の話し方をコピーするようにマネしてみましょう!(笑)そうしたら道が開けるかもしれません。
10分間という限られた時間の中で模擬患者さんと会話をしていると、いつのまにか時間がたってしまっていることがよくあります。そのため時間管理はとても大切です。
対策としては、おおよそ何分までにどこまで聞き終わるという指標を決めておくことです。例えば私は8分以内に「現病歴」と「生活歴」を聞き、残り2分で「解釈モデルなどの心理的状況」と「要約などのクロージング」を行っていました。
最後はひたすら練習することです!実際に時間を測って練習することが良いと思います。練習で意識することは、医療面接の流れを体に叩き込むこと、模擬患者への気遣いを忘れないこと、はきはきと話すことです。また、メモを取る練習も忘れずにしてください!最初はなかなか医療面接をしながらメモを取ることが難しいです。練習することでスムーズにできるようになります。
Pre-CC OSCEの医療面接対策についてお伝えしていきましたがいかがでしたでしょうか。ポイントをおさえて医療面接を乗り越えていきましょうね♪
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