初めまして、医学生道場です。突然ですが、皆さんはサブスクサービスでドラマや映画などを視聴しますか?様々な作品をみることができるサブスクサービスは、作品数が多くてどの作品を見ようか迷ってしまいますよね。
今回の記事では、サブスクサービスの中でもNetflixで視聴することができるおすすめのサスペンスドラマを2本ご紹介します。ドキドキと心躍るサスペンスドラマで非日常の世界を楽しみましょう!
まず初めにご紹介するのは、実際に起きた事件をモデルとして作られた小説「地面師たち」を原作として作られたNetflixオリジナルドラマ「地面師たち」です。
新庄耕の「地面師たち」という小説を原作として、2024年7月から配信され、その内容の興味深さから一躍社会現象にまでなった作品です。皆さんの中にもタイトル名を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
皆さんは「地面師」という単語を聞いてどのような人々を思い浮かべますか?「地面師」とは、不動産を利用した詐欺を行う詐欺師のことです。実在する土地や建物の所有者になりすまして、第三者にその不動産を売却することで金銭をだまし取る詐欺を主に行います。特に日本では、実際に登記制度や書類手続きの隙を突いた巧妙な手法が用いられてきました。
「地面師たち」では、そんな「地面師」のプロ集団が架空の売買契約を偽装して巨額の金銭をだまし取る「地面師」と呼ばれる詐欺師たちの手口や背景をドラマチックに描いており、その鮮やかな詐欺の手法に手に汗握ること間違いありません。
「地面師たち」では、地面師グループによって起こされた「積水ハウス地面師事件」という有名な事件が取り上げられています。「積水ハウス地面師事件」は2018年に実際に起きた事件で、東京都品川区の一等地を巡り、地面師たちが偽造書類や偽の身分証を用いて積水ハウスから約55億円をだまし取るという大規模な詐欺が発覚しました。
このような詐欺を完璧に行うために、地面師たちは弁護士や公証人、依頼人までもなりすまして、あたかも正規の手続きで売買が行われているように見せかける「なりすまし」や「書類偽造」の手腕に長けています。55億円という被害額の大きさからも、地面師たちの行う詐欺のスケールの大きさを感じていただけたでしょうか。
そんな大胆な詐欺事件を地面師の視点から描くドラマ「地面師たち」ですが、特に面白いポイントを2つご紹介します
まずは、地面師たちの詐欺の巧妙さとチームプレイです。地面師たちは、巨額の詐欺を行うために綿密な計画をたて、チームプレーで不動産業者を手玉に取ります。偽の所有者役、偽の弁護士、偽造書類作成担当など、役割分担を明確にして組織的に詐欺を行います。この連携プレーの鮮やかさに思わず感心してしまうことでしょう。
二つ目に、駆け引きによる心理戦のスリルです。詐欺をする際には相手の信頼を得るため、地面師たちは言葉巧みに交渉を進めます。ターゲットの心理を読み取り、疑念を抱かせないようあの手この手で相手を騙していく心理戦は、非日常のドキドキハラハラを味わうことができるでしょう。
「地面師たち」は単なる犯罪物語としてだけではなく、社会や経済の構造、現在の法制度の隙を突いた巧妙な手口を用いた詐欺集団の知恵と欲望が交差する作品です。巨額の詐欺をおこなった地面師たちの生き様と結末を、ぜひあなたの目で確かめてみてください!
突然ですが、皆さんは43億円をかけてデスゲームに挑む勇気はありますか?
二つ目にご紹介するのは、Netflixのお指示なる韓国ドラマ「イカゲーム」です。タイトルからはどのような内容のドラマなのか少し想像し辛いですが、「イカゲーム」という可愛らしいタイトルとは裏腹に、賞金をかけてデスゲームに挑む主人公の奮闘を描いた手に汗握る作品です。
脚本・監督は韓国人のファン・ドンヒョクが務め、借金や社会的困窮に苦しむ参加者たちが、巨額の賞金をかけてデ死と隣り合わせのデスゲームに挑むストーリーです。日本の作品だと「カイジ」などがデスゲームものとしては馴染みのある作品かもしれません。
ストーリーの概要をご紹介します。主人公のギフンは、家庭を持ちながらも借金問題に悩むうだつの上がらない中年男性です。ある日、謎の男から紹介された賞金456億ウォン、日本円にして約43億円という大金を懸けたゲームに参加することになります。しかし、そこに待っていたのは、子どもの遊びを模した命がけのゲームでした。負けてしまえば即死という残酷なルールの中で、ギフンをはじめとするお金に執着する参加者たちは、生き残るために友情を結び時には自分可愛さに裏切り、道徳と欲望の狭間で葛藤していきます。
こちらまで手に汗握る「イカゲーム」の面白ポイントを三つ紹介します。
1つ目はデスゲームの内容です。「イカゲーム」の作中では、賞金をかけて6つのデスゲームが行われます。六つのゲームは全て韓国の伝統的な遊びをもとにしており、だるまさんがころんだ、綱引き、タルゴナという砂糖菓子の型抜き、そしてタイトルともなっているイカゲームという陣地取りなど、韓国では誰もが幼少期に遊んだことがあるようなシンプルな遊びがモチーフとなっています。だるまさんがころんだや綱引きは日本に住む皆さんにも馴染みがあるでしょう。
誰もが子どもの頃に楽しんだ遊びが、死と隣り合わせのデスゲームになるというギャップが斬新で、一見無邪気な子供の遊びが緊張感と恐怖を生む演出は大人が見てもドキドキするでしょう。
2つ目はキャラクターの多様性と心理戦の面白さです。作中では突然デスゲームに参加することとなり心細く恐怖を抱く主人公たちは、他の参加者と交流する中で時には友情を育んでいきます。しかし、これは賞金、そして命をかけたデスゲームです。友情や協力が重要になる場面もあれば、裏切りや疑心暗鬼が巻き起こる瞬間もあります。様々な事情を抱えて命懸けのデスゲームに挑む参加者たちのバックストーリーや、ゲーム中の行動によるキャラクターの心情の変化にも注目するとより「イカゲーム」を楽しめるでしょう。
3つ目に挙げられるのは、社会批判と階級格差への鋭い視点です。「イカゲーム」はデスゲームという側面では非日常的ですが、その内情は韓国社会における経済格差や競争社会、貧困問題を象徴しています。イカゲームの参加者たちは、借金まみれの中年男性や、エリート銀行員でありながら落ちぶれてしまった青年、貧困家庭で待つ家族のために賞金を狙う脱北者の少女など、社会的に追い詰められている人たちです。デスゲームを通じて格差や貧困に喘ぐ社会の残酷さを映し出しており、これに共感した視聴者が世界中で多かったことが「イカゲーム」のヒットの一因でしょう。
独特な色彩のビジュアルや緊張感のあるストーリー展開、キャラクターたちの葛藤が、皆さんを非日常の世界に連れて行ってくれることでしょう。
いかがでしたか?今回ご紹介した「地面師たち」「イカゲーム」のどちらも、スリリングな展開と裏に隠された社会的なメッセージ性にいつの間にか虜になること間違いなしです!
「地面師たち」は様々なスピンオフ作品が小説として発表されていたり、「イカゲーム」は「イカゲーム3」という続編が公開を予定しているなど、どちらもまだまだ勢いのある作品です。是非この機会に、非日常の世界に飛び込んでみませんか?
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