医学部に入ってから、授業やレポートは一応こなせている。
でもふと、「勉強のやり方って、これで合ってるのかな……?」と心配になったことはないでしょうか?
試験対策を頑張っているのに結果に結びつかなかったり、周りを見ると簡単に覚えているようだけど、私は全然覚えられない、と悩んでいる方も多いと思います。
特に低学年では勉強の仕方が分かっておらず、かつちょっぴり医学部の勉強をなめていて再試や留年にひっかかってしまうのは、医学部あるあるです。
今回は、そんな「医学部あるあるの勉強迷子」を救うべく、医学部の勉強法をご紹介します!
著者名:竹田美穂
所属:都内私立医学部4年生
資格と経歴:3浪を経て医学部入学。1年次に留年を経験。2年次に心電図検定3級合格。3年次に大学祭実行委員長や所属部活の主将としての経験もあり、医学の勉強と課外活動を両立。
過去著した主なブログ:「【経験者が語る】医学部の定期試験の特徴とは?留年するとどうなる?試験対策の方法を徹底解説!」「今どきの医学生の勉強事情を大解剖!【ご家族の方へ】」
アピールポイント:留年・浪人経験者だからこそわかる、医学の勉強のつまずきポイントを紹介。単なる暗記に頼らない、理解を深める勉強法を模索し発信中。「やる気が出ないときでも勉強を進めるコツ」を実体験からアドバイス。医学部生活を充実させるためのヒントや、課外活動との両立術も共有しています。
自己紹介:留年のこわさ、勉強の挫折、精神的なリカバリーの方法などを身をもって経験しています。実体験に基づき、「医学の勉強がしんどい…」と思っている人に寄り添った、役立つ情報を発信していきます!
試験に向けた勉強方法の例です。
基本的には、「インプット⇒アウトプット⇒理解」というサイクルを回していくことになります。
この場合、インプットは授業や資料です。
インプットした後はすぐに講義のミニテストや過去のテスト問題を解くなどしてアウトプットし、理解できていない箇所の有無を確認します。
これが通常の勉強方法ですね。でも実際、私の場合は授業を聞いてすぐ理解できるほど賢くないので、テスト直前など時間がない場合は、「アウトプット⇒理解(インプット)⇒アウトプット」というサイクルでやっています。
やっぱり、過去問を先に解いて、「あ、これ出るのね」と焦りながら勉強すると、驚くほど頭に残るし、逆に一度アウトプットを通さないと、いつまでも自分が理解できている”つもり”になってしまいます。
結局、少しストレスをかけたほうが効率的に知識をアップデートできるんですね。
アウトプットの方法としては、2,3年前の過去問やQB(クエスチョンバンク)、medu4を解いても良いですし、苦手な分野や暗記事項をAnki(記憶を定着させるための無料反復学習アプリ)に突っ込んで回してもよいと思います。
その都度自分の今の状況にあったやり方で学習を進めましょう。
私の場合は、漠然と抗議を受けていても何が大事か分からず頭に入らないので、一旦レジュメを読む前に過去問を一度解き、どういった分野が出題され重要視されているのか?どこを覚えないといけないのか?ということをまずは確認しています。
その後、どうしてもとにかく暗記が必要なものはAnkiをまわして無理やり覚えています。
特に、解剖学に関しては、Ankiというソフトで私は本当に救われました。
もし解剖で苦しんでいる医学生がいたら、PCなら無料なのでぜひ一度試してみてほしいです。
私は、解剖学本試験不合格後に、先輩方から
「Ankiというアプリのimage occlusionを使うと解剖を楽に覚えられる」
「一回見たら覚えられるような記憶力鬼の同期もいるが、頭に叩き込む派の自分はAnkiに頼りっぱなし」
「Ankiに覚えたいことを打ち込んで勉強すると効率よく定着できる。2年の初めから使いだしたがテスト前の深夜にレジュメとにらめっこすることがなくなった。」
という意見を聞き、藁にもすがる思いでPCにインストールをし、夏休み中はこれをとにかく回しまくり、結果的に解剖学再試験は合格。無事留年は免れることができました。
暗記対策以外にも、Ankiは、CBTや国試対策で問題集を回している人や、日々の単元の復習として利用している人もいますので、利用を検討している方はぜひ今のうちに使いこなすことができるようになっておくと今後の役に立つかもしれません。
さて、私は一年生の時に7科目中4科目再試験を受け、2科目不合格になってしまい留年してしまいました。
試験勉強は計画的に進めないと痛い目を見ます。定期試験は想像している以上に厳しく、進級も甘くありません。なめずにしっかりと勉強しましょう。
そんな私からみなさんに一つアドバイスをすると、自分のつまずきポイントを早めに把握し対処することが大切です。
例えば、私は物理化学を選択して入学し、生物に関する知識は皆無だったため、基礎医学の学習には苦労しました。
「とにかく暗記だ!」と思っていましたが、覚える量は膨大で、ただただ丸暗記をしようとすると試験本番にすべてを忘却してしまいます。
再試験の勉強をしていた時に、「なぜ?」というところまで考えることが大事なのだと気が付きました。
試験対策のコツは、「覚えたことをすぐに使える知識にする」ことです。
例えば、生化学なら代謝経路をただ暗記するのではなく、「この症状が出たらどの代謝経路が障害されてる?」など、自分にツッコミを入れながら勉強してみてください!
丸暗記だけでは乗り越えられません。どうしてそうなるのか?その過程や理屈まで理解でき、さらに説明もできるようになれば、試験で出題の仕方が変わっても解くことが出来るようになります。
同じくらいの学習レベルの友達と勉強会をして、お互いに理解したところを教え合うのも、効率的に勉強することができておすすめです!
スケジュール設計をしておくことも非常に大切です。
まずお勧めなのは、先輩に「いつごろから対策を始めていたか」を聞いてみることです。成功している先駆者のやり方を踏襲すれば、大体のことはうまくいきます。
また自分でも試験期間から逆算してスケジュールをたてて目安としておきましょう。ただ、基本的には予定通り上手く行くことはないと考えておく方がよく、あまりきっちりと予定を立ててしまうと、スケジュールに追いつかなかったり、終わらなかったりしてしまい、余計なストレスとなっていまいます。あくまで立てたスケジュールをペースメーカーとして、無理のない範囲でスケジュールを立て、継続することが大事です。
なかなか勉強を始めることができない、遊んでしまう、集中できない方は、いつもと勉強する場所を変えてみる、人目のつくところで勉強する、友達と勉強する、ポモドーロ法で勉強することがオススメです。
スケジュールに関しては、詳しくはこちらをチェック!☟
家で勉強すると3分でスマホを触ってしまうあなたへ…。
私もそうなのですが、解決策として、毎回場所を変えています。これが意外と集中出来て、家の中でもリビング→ダイニング→和室→書斎→…と移動し続けています笑。
それでもあきたら、カフェや有料自習室に逃げ込みます。それでも勉強できなくなってしまったら、友達を誘って勉強会をしています。
例えば、
「スタディラウンジ」https://studylounge.jp/
有料自習室のひとつとしておすすめなのが、「Study Lounge(スタディラウンジ)」渋谷駅前店です。
ここは、渋谷駅新南口から徒歩1分の場所に位置する会員制の自習室です。
内装はとってもおしゃれで、スタイリッシュ。Wi-Fi・電源完備、フリードリンクのプランもあり、集中したい医学生にはぴったりの環境です。
「家だとダレちゃうけど、カフェだと集中しにくい…」って人におすすめです。
私は浪人中の追い込みにここを使っていましたが、受験生だけでなく社会人も多く、「周りも頑張ってる!」という雰囲気に背中を押されて、自然と集中モードに入ることができました。
主な特徴:
設備・サービス:
「勉強が楽しくなる場所」をコンセプトに、カフェのようなリラックスした雰囲気の中で、集中して学習や仕事に取り組むことができます。
「HAKADORU」https://haka-doru.jp/
HAKADORU(ハカドル)は、コワーキングスペースとカフェの快適さを兼ね備えた自習室で、仕事や勉強、趣味など多目的に利用できます。
都内に複数の店舗があり、以下に主要な店舗をご紹介します。
1. 渋谷宮益坂店
2. 新宿三丁目店
3. アトレ大森店
共通の特徴:
HAKADORUは、会員登録不要でドロップイン利用が可能なため、必要なときに気軽に利用できるのが魅力です。
テレワークや勉強、打ち合わせなど、多様なニーズに対応した柔軟なスペースを提供しています。私も普段の作業や勉強の際にたまに使っています。
また、有料自習室は時間単価が高く簡単には利用できないという方には、カフェでの勉強もおすすめです。
広い机が置いてあるカフェは作業しやすいですが、席も限られているしなかなか長居できないときは、コワーキングスペースとして場所を提供してくれるカフェもおすすめです。
「CAFFICE」http://caffice.jp/
CAFFICE(カフィス)は、新宿三丁目駅直結、新宿駅新南口から徒歩1分の場所に位置する、おしゃれなカフェです。
主な特徴:
営業時間: 10:00~23:00です。 (L.O food:22:00 drink:22:30)
アクセス:東京都新宿区新宿4丁目2-23 新四curumuビル 2階
新宿三丁目駅:丸ノ内線、副都心線、都営新宿線、E6出口直結
新宿駅:新南口徒歩3分 タイムズスクエアより地下で直結
代々木駅:徒歩9分
CAFFICEは、作業や勉強、打ち合わせなど、多目的に利用することができます。
実際に私も試験前はここで勉強しましたが、長時間しっかりと集中して勉強することができました。
「珈琲館」https://c-united.co.jp/coffeekan/
珈琲館は、1970年創業の老舗喫茶店チェーンで、全国に約300店舗を展開しています。「一杯のコーヒーに心をこめて。」をポリシーに、オーダーごとに豆を挽き、一杯ずつ丁寧に淹れる本格的なコーヒーを提供しています。
主な特徴:
炭火焙煎による深い味わいのコーヒーが特徴です。 トラディショナル・ホットケーキやサンドイッチ、スパゲティなど、昔ながらの喫茶店メニューを、 落ち着いた雰囲気の店内で、ゆったりとした時間を過ごせます。
設備・サービス:
珈琲館は、こだわりのコーヒーと多彩なメニューを提供する老舗喫茶店チェーンです。
店舗によっては、無料Wi-Fiや電源コンセントを完備しており、勉強やリモートワークにも適した環境が整っています。
営業時間や設備は店舗によって異なるため、訪問前に各店舗の情報を確認することをおすすめします。
実際に私も、部活における事務作業や大学の課題などを行う時はここで長時間行っています。
医学生道場では、授業時間外も利用可能な自習スペースを用意しています。
また、現役医師講師によって行われる指導では、ただ単に「覚える」のではなく、「なぜそうなるのか」を理解するところまで、徹底的に指導します。貴重な実際の現場でのお話を聞くこともできるかもしれません!
医学部の試験勉強や再試験対策に悩んでいる人、さらに詳しい勉強方法を知りたい人は、まずは医学生道場の公式LINEに登録してみてください!
24時間お悩みを受け付けています。
また、医学生道場では現役の医師講師があなた専用の勉強プランを作成し、効率よく学習を進めるお手伝いをします。
みなさんもぜひ、この成功を一緒に体感しましょう!
今後、国家試験やCBTでは、「英語の臨床問題が増加している」「画像診断問題が増えている」「病態生理の理解を問う問題が多い」といった傾向になっていきそうです。
したがって、進級試験でもこういった問題が増える可能性があります。
進級のためにも、CBTや国試対策のためにも、あらかじめ試験のトレンドを知っておくことはとても大事です。先輩や友達、大学の先生から情報を集めて、それを踏まえた勉強していきましょう。最新トレンドを掴めば、試験の変化に振り回されずに済むかもしれません。
英語に関しては大学でも対策してくれると思いますが、医療英単語は「トシ、1週間であなたの医療英単語を100倍にしなさい。できなければ解雇よ。」がおすすめです。
語源や語根を活用して記憶する方法が学ぶことができる本となっており、実際に接頭辞、接尾辞などを覚えるだけでかなり多くの医療英単語を覚えることが出来ます。
また、医学英語能力を高めたい気概のある方は、日本医学英語検定(医英検)も開催されているので、ぜひ受検してみてください。
日本医学英語検定試験(医英検)は、日本医学英語教育学会が主催する、医学・医療分野に特化した英語検定試験です。
この試験は、医療現場で必要とされる実践的な英語運用能力を評価することを目的としています。
試験の級と内容:
受験資格:
3級および4級は、特別な受験資格は設けられておらず、誰でも受験可能です。 ただし、2級や1級を受験するには、下位級の合格が必要とされています。
申込受付期間や詳細は、日本医学英語教育学会の公式ウェブサイトで確認できます。
勉強法や場所をたくさん紹介しましたが、これは一つの勉強法です。これを参考にして試行錯誤するうちに、いつのまにか自分なりの「ベストな勉強法」が見つかるはず。
私もまだまだ絶賛試行錯誤中です。
一緒に自分なりの勉強法の「正解」を探し続けましょうね。