【医学生道場】医学部1〜3年生の不安と乗り越え方｜友人関係・勉強・スランプ

はじめに
【1年生編】新しい環境に飛び込む不安
【2年生編】勉強量と不安に押しつぶされそうになる時
【3年生編】スランプと新たなストレス
医学生道場ってどんなところ？
まとめ

はじめに

こんにちは、医学生道場の竹田美穂です。

最近、後輩から「勉強や人間関係で悩んでいます」と相談されることが増えてきました。
私自身も4年生になるまで各学年ごとに色々な壁にぶつかり、様々な悩みを抱えてきたし、様々な悩みを抱えてきた友人を見てきました。

悩みの内容は学年ごとに変わっていくなと思ったので、今回は学年ごとに悩みがちなことをまとめてみました。

さあ、あなたの今の悩みはどれに当てはまるでしょうか？

皆さんの参考になればうれしいです！

🖊 著者紹介
竹田美穂　（都内私立医学部医学科4年生）
3浪を経て医学部入学、1年次に留年を経験。2年次に心電図検定3級合格。3年次には大学祭実行委員長や所属部活の主将としての経験もあり、医学の勉強と課外活動を両立。
留年・浪人経験者だからこそわかる、医学の勉強のつまずきポイントを紹介。単なる暗記に頼らない、理解を深める勉強法を模索し発信中。「やる気が出ないときでも勉強を進めるコツ」を実体験からアドバイス。医学部生活を充実させるためのヒントや、課外活動との両立術も共有しています！
留年のこわさ、勉強の挫折、精神的なリカバリーの方法などを身をもって経験しています。実体験に基づき、「医学の勉強がしんどい…」と思っている人に寄り添った、役立つ情報を発信していきます！

【過去に著したブログ】
【失敗談】孤独な医学生のデメリットとリスク【私が留年した理由】【医学生道場】
【失敗談】「一人で判断してしまう」医学生がやりがちな勉強法【私が留年した理由】【医学生道場】

【1年生編】新しい環境に飛び込む不安

【1】新しい友人関係：焦らず、少人数から

・多くの人が、大学に入ったら友達を作りたいと思っています。フィーリングが合う友達は必ずいますから、積極的にいろんな人に話しかけてみましょう。なかなか人に話しかけづらいと感じるのは当たり前のことです(^^)

・オリエンやサークル、部活、実習班で自然と仲のいい友達はできます。出会いの場には積極的に参加しましょう！

・無理に大人数と仲良くなろうとしないで、自分が安心できる相手を大切に。いろんな人と知り合うのも大切ですが、相性のいい友達がみつかったら一緒に遊びに行ったりご飯を食べたり、親睦を深めていきましょう。

友達ができるか不安なのはみんな同じ。話しかけられたらうれしい気持ちになるのもみんな同じなので、まずはあなたから積極的に話しかけに行きましょう！

【2】専門的な学習への不安：暗記より「なぜ？」を大切に

・受験とは違って、答えを丸暗記するだけでは通用しません。暗記は最低限に、理屈で勉強していかないと量が多すぎておぼれてしまいます。

・生物が苦手だった人も、論理的思考でカバーできます。物理選択の学生は生物選択と比べ基礎医学で苦労しますが、できるだけ暗記量を少なくしていきましょう。

・最初はみんな自分に合った学習法を探すので精一杯です。１年目で勉強方法を身につける人もいれば、３年４年かかっても毎回勉強方法を変えている人もいます。まずは友達と一緒に勉強して、周りの子はどんな風に勉強しているのか観察してみてください。

高校までは塾や参考書の情報が豊富だったけど、医学部では自分で情報収集しないといけないのが大変です。また、医学書も高額で、気軽に買えません。医学教科書とレジュメをベースに試験対策を行っていくことになります。

【3】理想と現実のギャップ：キャンパスライフ

・授業・実習・試験で思ったより忙しく、空きコマもめったにありません。１限から必修科目がぎっしり詰まっています。休日、祝日もレポートや課題に追われてなかなかストレスフリーで遊べる時間は限られています。

・さらに、他大学他学部の友達と同じペースで遊んでいたら普通に留年します。他大学他学部の友達との付き合いも大事にしてほしいですが、まずは学業が第一です。同大学同学部の友達と定期的に一緒に勉強したり、勉強方法について話し合う機会も大事にしてください。

・でも、リフレッシュの工夫次第で乗り越えられます。勉強するときは勉強する、遊ぶときは遊ぶ。でも課題は絶対忘れずに提出する、というメリハリをつけていきましょう。

先輩が学業との両立はどうしているのか？というのは、こちらの記事を参考に⇒【医学生道場】医学部の友達関係・勉強法・部活やバイトの両立に悩む新入生へ【実体験まとめ】

【4】試験プレッシャーと対策：落としたら終わり。

・医学部は、すべての科目がカリキュラム上必修科目です。つまり、一科目でも落とすと留年となってしまいます。したがって、（多少この科目は対策しやすいなどという程度はあれど）手を抜いていい科目は一つもありません。

・しかし科目数の多い中、全科目を全力で対策してしまうと、時間がいくらあっても足りません。そのため、医学生は過去問や先輩の情報をベースに効率よく学習していきます。

・「GPA」も重要であることを忘れないでください。ボーダーラインを下回ると即留年の大学もあります。

物理や数学が得意科目で大学に入った学生ほど油断大敵です。大学の留年規定をしっかりと確認の上、試験対策は万全に効率よく挑みましょう。

【5】学外活動との両立：バイト・サークルも上手に

・関わりが医学部だけだと、視野が狭くなってしまいます。社会を知るために医学部以外の人と関わるにはサークル・バイトがおすすめですが、たまにサークルやバイトに力を入れすぎてしまう学生もいます。

・試験や授業の忙しさと折り合いをつけながら、サークルやバイトは息抜きとおもって無理のないペースでやっていきましょう。

・サークルやバイトは初めは一つに絞らず、様々な界隈や業種をやってみて、自分に合ったところをみつけるのが良いと思います。少しでも居心地悪いな、いやだなと思ったらすぐに離れられるように、居場所は複数作っておくのがオススメです。

【2年生編】勉強量と不安に押しつぶされそうになる時

1年次をなんとか乗り越えても、2年生になると医学部の勉強は一気に本格化します。
多くの大学では解剖学などの重厚な基礎医学に加えて、臨床医学の導入も始まり、学ぶ内容も量も、一気に飛躍します。

【1】授業・実習・試験勉強に追われる日々

・2年生の生活は、まさに勉強漬け。解剖実習が始まると、実習と勉強の両立で体力がどんどん削られていきます。
・朝から夕方まで授業があり、その後は実習やレポート、さらに試験対策……と、息つく暇がありません。
・解剖に限らず、臨床医学がスタートすると、その勉強量の多さから勉強方法がまだ身についていない多くの学生が疲弊します。

友達や乗り越えてきた先輩方に相談しながら、適度に参考にしつつ自分の勉強方法を掴んでいきましょう。

【2】「自分だけついていけていないかも」という焦り

・勉強量が増えると、今まで再試にかかっていなかった人も再試にかかり始めたりします。「このままじゃ進級できないかも」「自分には医者は向いてないかも」と不安になる学生も少なくありません。
・特に成績が思うように伸びないと、「留年してしまったらどうしよう」「親に申し訳ない」といった経済的なプレッシャーまでのしかかってきます。

・実際、成績が落ち込んだことで、アルバイトを辞めたり減らしたりする学生もいます。
中には奨学金の継続基準に届かず、援助の打ち切りリスクを感じて追い詰められるケースもあります。

２年生は医学の勉強が本格的に始まります。油断せず、しっかりと対策をしなければなりません。

必要だと思ったら、家族でも友人でも先輩でも、相談できる人に心の内を話す機会も必要です。