こんにちは! 医学生道場の橋本です。医学生にとって、最初の関門ともいえる「解剖学」ですよね。医学部1,2年生で学ぶ科目の中でも、特に分量が多い科目ですね。ここでは、いくつかのコラムにわたって、解剖学の勉強の手助けとなるような情報をまとめていきたいと思います。
ここでも模式的なイラストを示しますが、アトラス等で自分で確認しながら勉強を進めていってほしいと思います。また、自分で図を描きながら理解していくことも一つの手です。その時に、この図を参考にしてみて下さい。
今回では、解剖学の中でも、循環器に目を向けてみたいと思います。神経に並び、循環器も、解剖学の中では分量が多いと感じる部分だと思います。
まず、いつもの通り、「循環器」とは何か、という定義から考えてみます。
字からも分かる通り、何かを「循環」させる「器官」です。それでは、心臓は何を「循環」させているのでしょうか。
そうですね、血液ですね。「循環器」とは基本的に、体を巡る血液、そして血液を運ぶ管「血管」そのものです。ですが、これ以降は心臓の部分に絞ってお話をしていきたいと思います。血管についての細かな構造については、別のコラムで触れてみたいと思います。
ここを読んでいる医学部1,2年生の皆さんは、正常な人体では、心臓は「二心房二心室」であるという事は知っているかと思います。
図の通り、全身から戻ってきた血液は右心室へ送られ、肺で酸素を取り入れ、左心房から左心室へ行き、それを全身に送ります。
ここで、右心室から肺に行って心臓に戻るまでを「肺循環」、左心室から全身を巡って再び戻るまでを「体循環」と呼びます。
さて、今までは「循環器系は血液と血管のことである」と書きました。実はもう一つ、忘れてはいけない存在があります。「リンパ系」です。「リンパ系」は、「リンパ球」という白血球の仲間を作り、「リンパ管」と呼ばれる管に流しています。そして、「リンパ球」は大静脈を経由して血液へと合流します。
また、他にも、消化管の粘膜の下に「リンパ球」が集まっている組織を作っています。
「リンパ系」とは、全身の免疫機能の一部を担っている器官である、というわけです。リンパ系についても、別のコラムで詳しく触れてみたいと思います。
いかがでしたでしょうか。ここの内容は知っているよ! という医学生も多かったかもしれません。あくまでここは解剖学を学ぶ上での基礎的な内容をまとめたものですので、もっと詳しく知りたい人はぜひほかのコラムにも目を通してみて下さいね。