こんにちは!医学生道場の橋本です。医学生にとって、最初の関門ともいえる「解剖学」ですよね。医学部1,2年生で学ぶ科目の中でも、一番重い科目かもしれません。ここでは、いくつかのコラムにわたって、解剖学の勉強の手助けとなるような情報をまとめていきたいと思います。
今回は、その中でも、内分泌系について考えていきたいと思います。
さて、「内分泌」という用語が出て来たからには、きっと「外分泌もあるんだろうなあ」という予想の付く人も多いと思います。その予想は、大正解です。「外分泌」とは、汗や皮脂、消化液など、体の外に物質を出すものです。ですが今回は、体の「内」に物質を出す「内分泌」の話です。
ホルモンの名前を覚えるのが大変な分野ですが、ぜひ、一緒に勉強の仕方を見ていきましょう。橋本のおすすめは「図を描いて覚えること」です。図を描くことで、自分が分からないところがはっきりします。
それでは、いつもの通り、「内分泌系は何に使う器官なのか」と言うところから見ていきます。
結論から先に言ってしまうと、内分泌系とは、「身体の中で情報をやり取りする器官の一つ」です。
それでは、「身体の中でやりとりされる情報」とは、いったい何でしょうか。
痛み、熱さ、冷たさだけでなく、目で見たものや耳で聞こえたものも「情報」と言えるでしょう。
他にも、血糖値や臓器に流れる血液量といったものもありますね。
次に、体の中で、細胞同士が情報をやり取りする手段について考えてみます。
隣り合っている細胞同士で、細胞膜を介して物質のやり取りをすることもあります。では、隣り合っていない細胞同士が情報をやり取りするのには、どういった方法があるでしょうか。大きく分けると、二種類の方法があります。
一つは、「内分泌」系です。「ホルモン」と呼ばれる物質を血中に出して、遠くの臓器の細胞がそれを受け取ることで効果を出します。血液を介するので、一度にたくさんの細胞に対して効果を及ぼすことが出来ますが、その一方で情報の伝達速度も遅くなっています。
そして、もう一つが、「神経」系です。相手の近くまで、電気信号を使って素早く情報をやり取りすることが出来ます。今回は、そんな「内分泌」のお話をします。
先ほど、内分泌系と呼ばれる臓器群では、「ホルモン」と言う物質を出す、と書きました。では、この「ホルモン」について少し掘り下げてみます。
「ホルモン」と言っても、焼肉屋で食べるもののことではありませんよ(笑)
ここで言う「ホルモン」とは、血液に乗って遠くの臓器に影響を与える物質のことです。
「ホルモン」は、主に「内分泌腺」と呼ばれる臓器から分泌されます。それぞれの臓器から出される物質とその働きについては、自分で表を書いて覚えるようにするのが一番早いと思います。
最後まで読んでくれてありがとうございました。このコラムが、医学部1,2年生のあなたの勉強に役立つことを期待しています。
以上、医学生道場の橋本でした。