医学生道場、教室長の原田伸一です。
今回のブログでは、なにかとストレスの多い医学生がどのように気分転換をはかればよいのか、具体的な提案をしたいとおもいます。
医学生道場のブログでこれまで縷々のべてきましたが、医学生である以上、ストレスの渦から逃れることはできません。
前回のブログではストレス解消法についてふれました。それに類似しますが、ストレスとどのようにつきあうべきか、個別差はありましょうけれど、一般的な気分転換の方法をこのブログでは示していきます。
医学部、そう聴いただけでとても大変そうだ。とくに学修項目はかなり多くて、医学生はつらいだろうきついだろうな。
率直な感想として、100人いればおそらく100人がそう感じるでしょう。
実際に、現役の医学生たちにうかがうと、おなじような反応がありますから、医学部は大変との認識はすでに普遍性を得ているのでしょう。
大変、きつい、つらい、留年しそうだとの悲痛なうめき声が呪詛のように耳に届いてきそうですが、言葉の根底にはストレスの渦が渦巻いているはずです。それはきっと悲壮感の吐露です。自身のストレスを包み隠さず知らず知らずのうちに表出させてしまっているのですね。
ストレスのもとは、膨大な学習量、実習、試験、国試対策など、多くは日々の学習の過程で蓄積されるようです。
加えて、狭いコミュニティにおける人間関係や、教授をはじめとする指導者陣の肌合いなど、プレッシャーやストレスがいやがうえにも溜まる環境が医学部内に醸成されていますから、日常的ストレスから回避するのは並大抵のことではありません。
医学部医学生の眼前には、足の踏み場もないほど、ストレスという名の地雷が埋まっているようです。
ではため込んだストレスを発散する、気分転換の方法とはなんでしょうか?
医学生が気分転換する方法を、以下3点にまとめてみました。
睡眠不足ですと、パフォーマンスが下がることはみなさんも経験があるかとおもいます。
睡眠時間はひとそれぞれと聞きますけれど、要するに深い眠りがどのくらいの時間あったのかが問題になるのでしょう。眠りが浅いままでは、疲労は抜けないばかりか、ストレスの原因ともなりかねません。
ひとむかしまえ、「勉強法」がブームになって、かずかずのノウハウ本が上梓されました。そのひとつの書に、コンビニで酸素ボンベを購入して、酸素を吸入したあと、横になり、目が覚めたころで勉強のスタートだと、深い眠りのための指南がありました。
実用的かどうかは分かりませんが、学習効果とストレス逓減を見込んで、深い眠りの有効性を説いた書で、ユニークな本だなとの記憶がのこっています。
深い眠りを獲得する方法は、人口に膾炙する技術が定着していません。自身が意識をして深く眠る努力をしなければならないでしょう。
ちなみにわたしは、寝る前に散歩をしてから睡眠をとるようにしています。
みなさんも気分転換をはかり、ストレスを解消できる方法を探求してみてください。
さて次に医学部医学生のみなさんにおすすめする気分転換の方法は、なんとなく文章を書いてみることです。
長文でも短文であっても、なんでもかまいません。
みたこときいたこと、手にふれたこと、食べてみたこと、感じたことをそのまま書き出してみましょう。
論文式にアブストラクトやアウトラインを作成する必要はありませんよ。
展開がどう転ぼうが、結末がどう帰着しようが、まずペンをとって文字を手書きにさらさら書きなぐってください。
医師のなかには、漫画や小説で名を成した方もいますけれど、テクストの世界に没頭することで、本分である医学の学習にも拍車をかけることができたとおもいます。
ふと横目をみながら、とりとめのない創作に力を注ぐことで、エネルギーが湧き出してくることでしょう。
ストレスの解消法としてよく推奨される方法が、音楽を聴くことです。
気分転換に音楽を聴くとして、巷間に有名なのはモーツアルトの楽曲です。
交響曲を皮切りに、ピアノ協奏曲を学習中にながしてみると、スンナリ集中ゾーンに入ることができます。
同じ古典派の作曲家に、ベートーヴェンがいます。ただ彼の楽曲はいささか激しいテンポなので、集中ゾーンに入りにくいのではないでしょうか。
ともあれ、疲れやストレスを強く感じるまえに、気分転換で数分でも音楽を聴いてみるのもよいでしょう。
上陳のように、種々のストレス発散法、気分転換をおこなうと、どのような効果が生まれるでしょうか。
もっとも効果が期待できるのは、集中して学習に打ち込むことができるようになることです。
心を休めることは集中力を恢復させます。
一度リセットを押すことで、再度関門を目指す意欲が沸き上がるはずですから、気分転換をくれぐれもおろそかにしたくないものです。
医学部医学生のみなさん。ストレスを発散させるための気分転換はおこなっていますか?
ストレスをため込む医学部医学生のみなさんへ、気分転換の方法として、睡眠をとること、つれづれなるままにテキストを書いてみること、音楽を聴くことをすすめてきました。
加えて、横道にそれながらも、遠心力で本分である医学の学習に拍車がかかる可能性を指摘しました。
気分転換はストレス発散の大事な所作です。学習に集中しつつも、機会をみつけてストレス発散の方法をみつけていきましょう。
わたしたち医学生道場では、教育熱心な現役医師がマンツーマンで医学生の学習指導をおこなっています。それにくわえて、教室長をはじめとするスタッフがメンターとなり、みなさんの後方支援をおこないます。
医学部で留年の危機にある方、まずなにをしてよいのか迷子になってしまった方、より高みをめざす向上心のある方、わたしたちは医学生のみなさんの気持ちを真摯に受けとめていきます。
おこまりであれば、ぜひご相談ください。