医師から転職する、ということは意外と少なくありません。医師の仕事は激務のためもっと家族との時間が欲しい、プライベートの時間を楽しみたい、激務過ぎて体を壊す等様々な理由が挙げられます。科によっては1人の医師に対する負担が大きすぎて、慢性的な人手不足に陥ってしまい、それから逃れたいということもあるでしょう。実際に離職理由や転職先にはどんなものがあるのでしょうか。
どうして医師から転職するの?
医師の転職理由としてまず挙がるのは拘束時間の長さです。どうしても緊急手術があったりしてそれに対応しなければならないので、土日祝日がありません。自分の担当している患者さんの容態が急変したら就寝中でも起きて対応に当たることになるため、身体的にも精神的にも負担が大きくなります。 当直があると当直明けにも連続勤務することもあるでしょう。そうなると当然負担は大きくなるのは当然です。なかには、月に4日しか休みがないというケースもあるくらいです。 大学医局に所属している場合には数年ごとに異動があります。単身であれば良いかもしれませんが、家族が居る場合、負担のかかる転居や単身赴任を余儀なくされることもあります。 他にも患者さんとのトラブル対応が医師の負担になってしまうことも。最近ではモンスターペイシェントと言って、患者さんとトラブルに発展してしまうことも少なくありません。裁判に発展しないかといった不安が大きな負担となってしまっているのです。
どんな職業がおすすめなの?
基本的に時間や勤務体制に不満がある医師が多く、それを改善したいと考えている場合は、勤務時間がより短く、規則的な生活をできる職業を検討することになります。 まず医師というスキルを活用することができるという点で、昨今では産業医が人気になっています。企業の会社員として働くことができるため、通常の会社員と同じような勤務形態で働くことができます。 ですが医師免許だけではなく労働安全衛生法で定められた要件をクリアして産業医資格を取得することが必須です。産業医科大学で4月から5月に開かれる講座を受講して終了すると認定証を貰うことができ、更に50時間の研修を終えると産業医として働くことができるのです。
もうひとつおすすめなのが、医師免許を生かして、大学病院の医局員になる方法です。医局員からキャリアをスタートするものの、そのまま順調にいけば大学講師になることも夢ではありません。そうすればそれなりの年収とキャリアを築き上げることもできます。
大学講師のほか、「教える」という職に興味のある方は、ぜひ「医学生道場」の講師募集に応募してみてはいかがでしょうか。医学生の進級・卒業のほか、進路相談などもサポートした、医学部在籍学生のための予備校です。現役医師の皆さんだからこそ持っている現場で得た知識や、医学生だったころの経験を伝えていただくことで、新たな医師のタマゴたちをはぐくむことができます。
医師からの転職はどうやるの?
知人や伝手を使って再就職する人もいますが、それは少数派になります。多くの人は転職サイトを利用して新しい就職先を見付けています。 サイトを利用する時は、医療関係職専門の転職サイトを利用するようにしましょう。その中でも急増しているのが、エージェントが運営していて、ひとりひとりにコンサルタントがつき、面接日時や給与の交渉等を行ってくれるというサービス形態です。忙しい医師でも転職活動をしやすく、トラブルも発生しにくいというメリットがあります。 通常サイトを見る時の優先事項は求人数であると思いがちですが、新しい就職先を見付けるにはコンサルタントの質が最も重要です。勿論求人数が大きければその分選べるという面もありますが、それでもコンサルタントとの相性や質がより優先事項です。できれば2、3社程の転職サイトに登録して直接面談して確認してみたりすることをおすすめします。 また、定期的にコンサルタントと面談をして意欲を伝えていくと、向こうもそれに応えて良い案件を優先的に紹介しようと考えます。きちんとコンサルタントに自分をアピールしておく必要性も忘れないようにしましょう。
医師の仕事はリスクも責任も大きく、仕事量も生半可なものではありません。今の時代医師であっても安定を求める時代です。医師から医師に、別の職種に転職することで自分の生活を見直すことがしやすい時代になりました。 しかしそういった安定した職種は人気が高くすぐに募集が埋まってしまうという側面もあります。そこはやはりコンサルタントの質と関係が物を言ってきます。コンサルタントと二人三脚でより良い就職先を見付けましょう。