耳や喉の病気に悩まされている人たちを助けるために、耳鼻咽喉科医師の仕事として働いていく中で、様々な不安やストレスを抱え、離職を考える方もいます。医療現場での転職を検討すると同時に、医師以外の仕事についても調べるのをおすすめします。今回は、耳鼻咽喉科医からの転職を考えた方に多い理由と、臨床現場以外への転職のポイントをお伝えします。
難聴を予防できるか不安が残る
耳鼻咽喉科の医師は患者の難聴を防ぐため、耳の病気を早期に発見・治療する仕事も多く求められます。ですがそれと同時に、リスクを防ぎきれなかった場合に厳しく責任を問われる可能性を医師は抱えています。難聴の原因は、障害が起きている器官によっては治療や回復がたいへん難しいこともあり、患者の症状が悪化してしまった時には、患者やその家族からの厳しい追及に怯える事も珍しくないでしょう。 患者のために頑張っていたはずが、そうしたケースを経験すると、再び厳しい追及を受けることになる可能性や、患者の難聴を防ぐことができなかったことにショックや辛さを覚え、転職を考える医師も少なくありません。
他人の耳の汚れが気になる
耳鼻咽喉科で働いていると多くの患者の耳元に触れることになり、患者によっては耳掃除をまったくしていないために、検査を行うのが辛く感じるときもあります。また、鼻や喉のトラブルも扱う科目ですので、耳以外の部位でも気になる事象は起こり得るといえます。医師によっては、検査を続けているうちに体調を崩してしまったり、仕事を続ける自信をなくしてしまったりといったケースがあります。体の部位の汚れが気になってしまう、という場合は、臨床現場以外に、医師としての知識や技術を生かすことのできる職種への転職も視野にいれておくとよいでしょう。
感染症のリスクも考える
喉の病気はウイルスなどが原因で発症することも多いために、耳鼻咽喉科で働いている際に病気に感染してしまい、重症化してしまった医師もいます。感染症のリスクを気にしながら医師の仕事を続けることに辛さを感じて転職を検討する場合は、やはり前項でもお伝えしたとおり、臨床現場以外で知識や技術を生かすことのできる職も考えておくべきでしょう。
「医学生道場」なら、無理のない働き方が可能です
医師の仕事を辞めてから医学部生専門の塾の講師として働く人は増えています。当社の医学生専門の予備校「医学生道場」は、留年対策や卒試・国試対策のためのサポートを行う個別指導塾です。医学生道場の講師の場合、医師としての経験を活かし、医師を夢見る学生たちをサポートするというやりがいがありながらも、自身は無理のない勤務形態で働くことが可能です。
学生の成長を見守りながら、これまでの医師としての経験や知識を活かして働くことができますが、直接的に患者と接する現場とは異なるため、そうした面でのストレスを感じることはかなり抑えられるでしょう。
また、夢に向かって勉学に励む学生の姿から、講師が元気を貰うこともあります。耳鼻咽喉科医として働き続けたいけれど、一定期間現場と距離を置いてから復職したいといった場合でも、モチベーションアップにつながるうえに、キャリアが途切れないというメリットがあります。
耳鼻咽喉科の医師も厳しい責任追及を受けるリスクや、感染症を発症するリスクを抱えているために、安心して仕事を続けられないと悩んでいる人も珍しくありません。安心できる環境で仕事をして、キャリアアップを目指したいのであれば、一度臨床現場から離れることで、今までとは違ったやりがいを感じられる仕事を始める事をおすすめします。