こんにちは!医学生道場です。
ブログをご覧いただきありがとうございます。
皆さんの中に、
「基礎医学って何なのか、いまいち分かりにくい…」
「基礎医学の科目ってどんなものがあるの?」
と思っている方はいらっしゃいませんか?
こちらの記事では、基礎医学とその科目について詳しくご説明していきます。加えて、医学生道場での基礎医学の指導についてもご紹介いたします!
基礎医学とは「正常なヒトの体」について扱う学問です。
ヒトの体の正常構造や異常構造、正常な状態からどのようにして病気が生じるのかを細胞レベルで学びます。
「何かしら異常があるヒトの体」について扱う学問は臨床医学であり、基礎医学はこの臨床医学の基礎となります。
基礎医学の主な範囲は解剖学、生理学、生化学、免疫学、病理学、薬理学です。今回はこれらについて解説していきます。
他にも法律上で問題となる医学的事項を取り扱う法医学や、病気の予防や健康増進を図る遺伝医学、予防学、公衆衛生学も基礎医学に含まれます。
解剖学は、微細構造からマクロのレベルまで人体の構造について追及する学問です。
どことどこが繋がっていて、どの筋肉をどの神経が貫いているかということをメインに学んでいきます。
解剖学の中でも骨学、筋肉、神経学など細分化しており、基礎医学で一番大変な科目です…。
骨の名前、筋肉の名前、血管の名前と走行、神経の名前や走行など、形態的な観点(要するに見た目)から見ていくので、人間の身体について物理的な視点から学ぶ学問とも言えます。
生物が生きていく仕組みを「機能」の観点から研究する学問には生理学と生化学がありますが、中でも生理学は物理学的視点で見ていきます。
種々の構造を持ったたくさんの分子がどのように協調して細胞の生命現象を維持しているのか、多用な特徴を有する細胞が集まって一体の人間となるために必要な関係はどのようなものか、人間の各部位の機能と関連を学びます。
細胞間の電位の差、電気的信号の伝わり方などを扱うので、かなり物理チックな学問です。
生理学と同じように生物が生きていく仕組みを機能的な観点から見ていきますが、その中でも化学反応的視点なのが生化学です。
身体を構成する各種の生体分子とそれらの化学反応(代謝)を扱い、具体的には生体の代謝や免疫の調節メカニズム、代謝疾患、免疫異常・炎症、がんなどの病態メカニズムを分子・細胞・個体レベルで学びます。
1〜3年生ではグルコースの代謝(分解&合成)、脂肪の代謝など化学反応の内容がメインです。
生化学の中でも代謝・栄養学、分子遺伝学など細分化しています。
免疫学では、免疫系を構成する組織や細胞、分子を理解します。さらに免疫系が自己と非自己を識別する巧妙なメカニズムを理解し、外来から侵入する異物(細胞やウイルスなど)に対する自然免疫応答および獲得免疫応答について学びます。
具体的には、免疫応答の異常により生じるアレルギーや自己免疫疾患の発症メカニズム、免疫応答が低下した免疫不全症、臓器移植における拒絶反応のメカニズム、日本の移植医療や腫瘍免疫について学んでいきます。
時に人は、生態の構造、機能や代謝が様々な障害因子によって正常範囲より逸脱した状態、病気になります。
病理学とは、身体の細胞や組織に異常があるとき、病気になった原因を探り、病気になった患者の身体に生じている変化が、どのようなものであるかを研究する学問です。
病理学はこのような基礎医学的な側面と同時に、組織診断という臨床医学的な側面も持っています。
薬理学では、日常診療で使用されているさまざまな薬物の個体・細胞・分子レベルにおける作用機序について学び、体内動態や副作用などについて理解を深めます。
また、個々の患者に適した薬物療法を選択するための薬理学的思考力の習得を目指します。
クスリの作用機序や禁忌など覚えることが多いですが、そこで覚えた薬物の生体に対する作用を直接観察することができます。
このように基礎医学は範囲が広く、医学部の勉強の中でも特に学ぶことが多いため、短時間で覚えられるものではありません。
そのため医学生道場では、生徒の目標や躓きをもとにまずは勉強スケジュールを立てます。立てた勉強スケジュールに沿って、基礎研究を行なっている医師や各科専門医が授業を行います。
授業についていけないといった人は授業レジュメを用いて解説したり、テスト対策をしたいといった人は学校の過去問を用いて解答を作って解説したりなど、授業スタイルは目標や課題によってそれぞれです。
医学生道場の講師は現役医師であり、臨床現場でのエピソードや最先端の研究についても絡めて講義をしてくれるので、イメージが湧きやすく理解しやすくなっています。また講師と質問し合いながら授業を展開することで、覚えたことを自分で説明しアウトプットすることができます。
基礎医学とその科目について、少しでもおわかりいただけましたでしょうか。
基礎医学は医療の根幹となる学問でありながら、学ぶことが膨大で、つまづく医学生は少なくありません。基礎医学をきちんと理解することによって、医学部高学年で学ぶ臨床医学の理解がしやすくなります。そして、将来医師となり臨床現場に立った際に実際の患者さんに適用する時にも大変役に立ちます。
これから基礎医学を学ぶ方や、基礎医学につまづいている方はぜひ医学生道場の基礎医学コースをチェックしてみてください!医学生道場の公式LINEや無料相談フォームへのご相談・ご質問もお待ちしております!