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こんにちは! 医学生道場です。
9月も終盤に入りましたね。すっかり秋めいてきて、涼しく感じる日が増えてきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
私は、半袖では寒いけれど長袖では微妙に暑い、この微妙な気候に対応するための丁度いい服を持ち合わせておらず、毎日服選びに難航しています(笑)。
さて、医学生道場では、何度かCBT対策の方法を記事で紹介してきました。
CBT対策の記事はコチラ↓
・「【共用試験 CBT】あなたはできていますか? CBT直前、合格のためのチェックリスト【医学部4年生へ】」
・「【医学生へ】医学生がCBTの勉強に取りかかる前に、計画を立てよう!」
そこで今回は、もう一つの共用試験である、OSCEについて取り上げたいと思います!
学力試験であるCBTと比較して、実技試験であるOSCEを取り上げているサイトは少ないように思います(筆者調べ)。ただ、OSCEはCBTと同じくらい大切で、かつ大変な試験になっています。
そんなOSCEについて、基礎知識や合格のためのコツ、また気になる合格率についてもご紹介していきたいと思います。ぜひ最後までご覧ください。
OSCEは、CBTとともに共用試験を構成しています。
臨床実習を行うことができる臨床能力を身に付けているのかを試す実技試験となっています。
多くの大学において、CBTの前後に行われることが多く、4年生の8~3月の間に行われます。
試験の概要としては、試験会場にあるステーションと呼ばれる部屋を複数巡回し、受験者は各部屋で実技試験を受けます。
ステーションの構成としては「医療面接」「頭頸部診察」「腹部診察」「神経診察」、また大学の判断で「胸部診察 or バイタルサインの測定」「基本的臨床手技 or 救急」が片方または両方が加えられ、最低6課題の診察を行うことになります。
医療面接は10分、その他はそれぞれ5分の試験時間になっています。
OSCEは実際の診察を想定して行われる試験のため、落ちるか不安という人もいると思いますが、実際の合格率は90%前後と高く、落ちる人の方が少ないです。
時間内に終わらせられることができれば問題ないですが、反対に言えば手間取ってしまったり時間切れになってしまうと不合格になる可能性が上がってしまいます。
そのため、事前に練習を重ねることが重要です。
以下は、メディックメディアによるOSCE受験者に対するアンケート調査の結果のグラフです。
グラフを見ると分かる通り、半数近くの医学生が約2週間前には対策を始めていたようです。
また、大半の医学生は対策の手段として学校の教材(プリントなど)か、共用試験実施機構のDVDを用いて対策していたようです。他には、参考書を使っている方もいるようでした。
先程、OSCEは合格率が高いということをお伝えしたと思いますが、油断は大敵です。
OSCEは先生の目の前で診察を行う必要があります。患者さんとコミュニケーションをとった経験がゼロに等しい状態で、診察を先生から見られるわけです。
そんな中で、緊張して思ったように判断することができず時間切れになってしまう…。というような状況に陥ることも十分あり得ます。
では、そのようなことにならないためにもOSCEで意識しておきたいポイントを各論ごとにまとめました。
比較的楽なセクションです。
ポイントとしては、副鼻腔や唾液腺、リンパ腺などを触診するときに、焦らず片方ずつ触ることです。
焦ると両方同時に触ってしまうため、注意しましょう。
腹部は配慮する点がいくつかあるため、確認しておきましょう。具体的には、下記のとおりです。
・バスタオルを使ってズボンを下ろす
・腸蠕動音を聞く時に聴診器が冷たくないか
・打診・触診する前に手が冷たくないか
・痛い部分はないか(あるなら最後に触る)
・触診しながら顔を見て痛みがないか確認する(お腹ばかり見ない)
共用試験ハンドブックをしっかり確認しておきましょう。
神経の範囲が、もっとも覚えることが多いです。
本番で焦らないように、しっかり練習しておくことが重要です。
脳神経の診察に関しては、今自分は何番の脳神経を診察しているのか確認しながら行うといいでしょう。
聴診器を多用するセクションになっています。
しかし聴診だけでなく、視診でなにを述べなければいけないかをしっかり確認しておかなければいけません。
胸部に関しては、必ず座位・臥位の両方を出来るようにしておきましょう。
配慮としては、聴診器をアルコール綿で拭いておくことと、聴診器を当てる前に冷たくないようにすることなどがあります。
バイタルの難関は、血圧測定だと思います。何度も練習を重ねておきましょう。
また、胸部と同じく座位・臥位の両方を出来るようにしておきましょう。どちらが出題されるかは本番まで分かりません。
配慮としては、服を脱がすのでタオルをかけたり、脈拍・血圧測定の前にリラックスするように声をかけるなどがあります。
基本的臨床手技については、実習中にしっかり身に付けられるように意識しておくことが重要です。
手袋、マスク、帽子の着用は、着ける順番、廃棄の順番、廃棄の分別などをしっかり確認し、何度も繰り返しておきましょう。
採血も確認される可能性があるため、しっかりと手順を頭に入れておきましょう。
救急に関しては練習あるのみです。
倒れている人に駆け寄る際に、周囲の安全確認と、手袋・マスクなどの標準予防策を取ってから駆け寄るということを忘れないように。
医療面接は他の課題と比べてチェック項目が多いです。そのため、対策を怠ると落ちてしまう可能性は高く、実際に平均点は他と比べて低くなっています。
話のうまさよりも、既定の項目をきちんと聞くことができているかが採点対象になっているようですので、聞く内容をしっかり考えながら行っていくことが重要です。
痛みについて問診する際に意識するとよい語呂合わせをご紹介します。
【OQRST】
Onset(開始):痛みはいつ始まり、いつピークだったのか?
Palliative・Provocative(憎悪、寛解):どういうことをしたら痛みが軽くなるのか? どうしたら痛みがつらくなるのか? どういうときに痛みが発症したのか?
Quality(質):痛みはどういう性質だったのか? チクチク? 鈍い痛み? 痛みの程度は?
Region(部位):どこが痛いのか? お腹が痛いなら、お腹のどこが痛いのか?
associated Symptoms(随伴症状):他の症状がないかしっかり確認する
Time course(時間経過):痛みは持続しているのか? 波はあるのか? 間欠痛なのか?
OPQRSTを意識しながら問診することで、患者さんの抱える症状を具体化することができて、素早い診断につながります。
このほかにも、医学生道場のYouTubeチャンネルで医療面接および、臨床の場での診察において大事なことを丁寧に解説している動画があるため、ぜひご覧ください。
先程紹介したOPQRSTの質問事項についても、さらに詳しく説明しています!
以上、OSCEの基礎知識から合格のコツをご紹介してきました。
思ったよりも覚えることがあって大変そう…と思った方もいらっしゃったのではないでしょうか?
共用試験はCBTという難関がありながらもその直後にはOSCEが控えていて、医学生の皆さんはてんてこ舞いになってしまうかもしれません。
そんな皆さんには、医学生道場のOSCE対策コースをオススメします。
OSCEの対策として一番重要なのは、何度も実践を重ねて慣れていくこと。
医学生道場では、OSCEの対策に特化した「医学生OSCE対策コース」があります。
医学生道場の医学部OSCE対策コースは臨床現場で働いている現役の医師講師と共に、模擬テストや反復練習を行いながら、徹底的にOSCE対策を行います。
医学生道場は、医師講師からマンツーマンでの指導を受けることができるため、本番さながらの雰囲気で、具体的なアドバイスを受けることができます。
また、医学生道場ではオンライン授業にも対応しているため、全国どこからでもOSCE対策を行うことができます。
CBTが終わってOSCEまで時間がない方でも大丈夫。医師講師と対策することで、短時間で効率的に実力を身に付けることができます!
医学生道場で、ともにOSCE合格を目指しましょう!
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