各種SNS、YouTubeチャンネルでは医学生道場の情報や勉強に役立つ知識を発信中!
目次
こんにちは! 医学生道場です。
年が明けて、新たな1年がスタートしてからしばらくたちますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
さて、1月も半ばに差し掛かりますが、この時期の医学生にとって最も大事なイベントとは何でしょうか。
その通りです。医師国家試験ですね。医師国家試験は毎年1回、2月の上旬から中旬ごろに行われます。そのため、今の時期の医学生は国試に向けたラストスパートの時期なのです。
もちろん国試に落ちないようにすることが第一優先ですが、落ちてしまった場合次の国試に向けてどうすればいいのかを知っておくことも大事ですよね!
ということで、国試に落ちてしまった場合どうなってしまうのかという、国試浪人についての疑問を解消する記事になっております。
医学生の方はもちろん、医学生を家族に持つ方にも是非一読していただきたい内容になっています!
まずは、医師国家試験について基本的な知識をご紹介します。
医師国試は、毎年約10,000人が受験しており、合格率は約90%前後になっています。
合格率が90%という点で、医学部の他の試験(CBTや卒業試験等)に比べると難易度が低いと思われがちです。
しかし、国試は各大学の卒業試験に合格することができた医学生のみにしか受験資格は与えられないため、周囲のレベルが高く簡単に合格することができるとは決して言いきれません。
医師国試は、全400問を2日間で解きます。
国試の問題は疾患ごとの知識を問う「各論」・研修医になるための最低限の知識を問う「必修」・疾患を跨いで横断的に問う「総論」の3つに分かれています。
どの分類の問題でも、構造によって「一般問題」と「臨床問題」の2つに分けることができます。
特定のテーマが明示され、その知識が問われるのが「一般問題」症例の提示から始まるのが「臨床問題」と分けられます。
一般問題(出典:厚生労働省「第113回医師国家試験問題」)
臨床問題(出典:厚生労働省「第113回医師国家試験問題」)
医師国家試験では、下記の3つの基準で合否が決定します。
①必修問題 80%の得点(絶対基準:他の人の出来具合に関わらず採点される。)
②一般・臨床問題 70%前後の得点(相対基準:他の人の出来具合で変化する。)
③禁忌肢 3問以下(年による)(絶対基準)
以上3つの基準を満たせば合格となります。
①必修問題とは、臨床医にとっての常識や、研修医になってすぐに求められる知識といった医師として必ず知っておくべき知識のためボーダーが高いです。
③禁忌肢とは、その名の通り絶対に選んではならない選択肢です。患者の命に関わる選択肢や、医師として守らなければならない法律に触れるような選択肢がこれに当たります。禁忌肢は、4つ(年によって数は異なる)選んでしまっただけで他の問題がすべて不合格になるという選択肢です。
その他に、不適切問題・採点除外問題というものがあります。国試の中でも難問や悪問と呼ばれるような問題は毎年出てくるため、それらの問題は採点対象外となったり、不正解の選択肢を選んだ場合も正解となるという対処がなされる場合があります。
それでは、国家試験についての基本的な知識をご紹介したところで本題に入ります。国家試験に落ちる原因と、落ちてしまった場合はどうなるのか、またどうすればいいのかについてです。
定期試験やCBT、卒業試験など国試に向けて様々な関門が待ち受けていますが、それらの試験に対し付け焼刃の知識で合格してきた人は、国試に落ちてしまいます。
合格率90%といえども、なんとなくの知識で挑んで合格できるものではありません。
国試は大学の卒業試験に合格しなければ受験資格を得られません。国家試験を受験できるほどの能力を持っているかを見極めるための試験でもあるため、卒試は国試よりも問題が難しいと言われることもあります。
そのため、卒試に合格したことで心に余裕ができ、その油断した気持ちのまま国試に臨んだことで落ちてしまったという人も…。卒業試験と国家試験はあくまで別物。気を引き締めて挑まなければ不合格になってしまいます。
この記事内でも何度も繰り返していますが、国試は合格率が毎年約90%という特徴があります。そのため、「合格して当然」のような空気感が医学部内で漂っており、絶対に落ちてはならない…。という重圧を感じ、それゆえに心がくじけてしまう人もいます。
ネガティブな思考回路に陥り、なかなか勉強に身が入らなくなってしまった結果不合格になってしまうこともあるという、厳しい試験なのです。
医学生は、通常卒業後に医師国家試験を受け、その後病院での臨床研修を経ることが義務付けられています。
病院での研修の採用は国試の前に決まりますが、国試に落ちてしまった場合その内定は取り消されてしまいます。
国試に落ちてしまった場合、浪人してもう一度挑むことになりますがその合格率は新卒の合格率に比べて格段に落ちてしまいます。
2022年の厚生労働省の報告によれば、新卒の合格率は95.0%に対して既卒の合格率は54.0%にとどまります。既卒の合格率は新卒に比べてかなり低くなっているのです。
さらに、下のグラフの通り、卒業してからの年数が経つにつれ合格率は下がっていくことが分かります。挑戦するごとに、国試の合格のハードルは高くなっていくのです。
MACより筆者作成
医師国家試験に落ちてしまった場合、医師になることはできません。そのため、国試に落ちてしまった人のほぼすべての人は浪人して再チャレンジするという道を選びます。
再チャレンジ、つまり国試浪人する場合、浪人生はどのように勉強しているのでしょうか?
国試浪人生の選択肢としては、大きく2つに分けられます。自宅浪人か、予備校に通うかです。
一つ目の選択肢として、自宅で国試に向けた勉強を行う、いわゆる宅浪です。
参考書や問題集だけでなく、オンライン上で受けられる映像授業等、自宅で国試対策を行うことができるサービスは多く存在します。
宅浪の最大のメリットはコストの低さ。オンライン授業は予備校に通うのに比べて安価で、家から出る必要がないため手軽です。
しかし、宅浪の国試合格率は新卒はもちろん、予備校生と比べてもかなり低いという現実があります。
宅浪生は基本的に一人で勉強していくため、他の受験生と自分の勉強方法やペースを比べる機会が少なく、それが油断につながる可能性があります。また、勉強に行き詰った時に相談できる先があまりないというデメリットもあります。
国試対策は、国試に向けて勉強のスケジュールを立て、その通りに勉強を進めていくことがとても重要です。
自分自身の力で勉強できる自信のある方にはおすすめできる方法です。
二つ目の選択肢として、国試対策の予備校に通うというものがあります。
多くの浪人生はこちらの選択肢を取ります。
予備校に通うメリットとして、
・一緒に勉強する仲間ができる
・国試に向けた勉強スケジュールを立ててもらえる
・国試に向けた勉強方法が身に着く
・予備校の自習室を利用できる
等が挙げられます。
やはり同じ国試浪人生同士でつながりができたり、国試浪人生向けの勉強方法が身に着くという点で宅浪よりも優れている点が多いです。
予備校に通う場合、各予備校のスタイルというものがあります。自分に合った指導を受けるために、各予備校がどのような形態をとっているのかをご紹介します。
大手の予備校に多いのがこのタイプです。
大学の講義と同じように、講師一人に対し予備校生が集団で授業を受けるという形式です。通学とオンライン受講を選択できる予備校もあります。
集団授業のため、周囲の学習ペースに合わせて勉強をすることができます。予備校によってはその予備校独自の教材を用いて授業を行うところもあり、生徒自身に合った学習法というよりは、周囲に合わせた学習方法を身に付けることができるという特徴があります。
医学生道場がこのタイプに当たります。
個別指導の特徴は、なんといっても生徒一人ひとりに合わせた学習方法が確立できる点にあります。
勉強する中で行き詰ったときにすぐに講師に相談することができ、悩みを解消することができる点が集団授業にはない最大のメリットです。
さらに、医学生道場の個別指導は現役の医師講師による授業を受けることができるという点が最も特徴的であり、最大の強みです。
実際に国試を経験し、医師として働いている講師だからこそできるリアリティのある指導によって、生徒一人ひとりにオーダーメイドの学習計画を提案できます。
医学生道場ではオリジナルの教材は用いず、生徒の希望に沿った教材や過去問を用いて指導を行います。そのため、授業以外の時間も自分に合った方法で勉強することができ、最も効率の良い方法で国試の合格を目指すことができます。
個別指導だからこそできる丁寧な指導に、さらに医師講師による豊富な経験と知識という大きな強みを医学生道場は持っています。
また、医学生道場には各校舎に教室長と常駐のスタッフが勤務しており、生徒のモチベーションアップのための相談を受け付けたり、ご家族の方へ勉強の様子をご報告することも可能です。生徒だけでなく、保護者の方にも寄り添うことを心がけております。
以上、医師国家試験についての基礎知識、さらに浪人した場合の対応についてご紹介してきました。
国試に落ちてしまったらもう終わり…。ということは決してありません。医学生道場で国試に向け、さらにその先の医師として働くうえで必要な知識を身に付けて、合格を目指しましょう!
医学生道場にご興味を持たれた方は、公式LINE登録、もしくはご相談フォームからお気軽にお問い合わせください。