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本格的に寒くなってきましたがお元気にお過ごしでしょうか。2024年OSCEの最新情報をお伝えしたいと思います!実際にしたOSCE対策や本番の注意事項など、丁寧に解説してありますのでぜひご覧ください♪
OSCEとは臨床実習前と後に行われる、患者への配慮、医療面接、身体診察を通して実習や研修に参加する技能があるか確かめる試験です。今回は4年生に行われる臨床実習前OSCEについてお話ししていきます。時期は大学によりまちまちですが、おおよそ9~11月あたりに行われます。
全部で8課題用意されており、医療面接・頭頚部・腹部・神経・胸部・全身状態とバイタルサイン・基本的臨床手技・救急を評価されます。
評価カテゴリーはそれぞれ1.「医療面接」:A1,B1(単一領域として評価)、2.「患者への配慮」:A2~A7、3.「診察テクニック(身体診察)」:B2~B6、4.「診察テクニック(基本的臨床手技)」:B7、5.「救急」:A8,B8(単一領域として評価)となっています。このうち,2.「患者への配慮」と3.「診察テクニック(身体診察)」が、複数の診察・手技での評点を合計して判定を行うカテゴリーです。つまり、例えばこのカテゴリー内の1つの診察・手技を失敗しても、他の評点が高ければ挽回できる可能性があるということです。
詳しくはこちらのブログをご参照ください!
OSCEはみんなで練習すればある程度のレベルまではちゃんと届きます。ただ軽視してあまり練習しないと落ちてしまうので、メリハリが大切です!
OSCEの対策は多くの大学で実習で行われていると思います。それぞれの評価される課題を先生に教えてもらいます。その実習は全力で取り組んでください。私は1か月前は実習前にOSCE用の動画を見ていたくらいで特別練習はしていませんでした。しかしその分実習には集中して取り組み、そこで身につけるようにしていました!
OSCEの対策は多くの人が動画を見てポイントを掴み、練習をしています。CATOというOSCEの評価機構が提供している動画や、『病気が見える』でお馴染みのmedicmediaが作っている動画などがあります。文字だけで手技を想像しながら練習するより、動画を見て概要を知って行う方がとても分かりやすいと思います◎特に medicmedia の動画はポイントをより丁寧に説明してあるのでおすすめです。
これが一番大事です!!!!!CATOから学習評価項目(通称:学評)を記載した冊子が出ています。本番では学評の項目を網羅できているか評価されます。前述した動画での勉強法は大変有用ですが、学評で評価項目として載っていることを動画内ではしていない場合もあります。こういった漏れもあるため、動画はあくまで概要を掴むために用い、学評をしっかり確認しながら項目を満たすように練習する必要があります。
実習中は集中し、積極的に質問しましょう。教えてくれる先生はもちろん神経、耳鼻科、救急などそれぞれの科の専門の先生です。そのため手技の中で何がポイントかよくご存じです。学評の項目をすべて満たす必要があるからといって、初めからすべて完璧にしようとすると、やる気も無くなってしまうかもしれません…力の入れどころを教えてもらい、効率よく勉強していきましょう!
私の大学では先輩が作った、OSCEで言うべきセリフが書いてあるまとめ資料がありました。動画を見て言い回しが分かっても、なかなかすべて覚えられません。セリフのまとめがあるとすぐに確認ができるため、もしあるのであれば先輩からもらいましょう!自分でセリフのまとめを作るのもいいとは思いますが、かなり時間が掛かるので、既にあるのであれば貰ってしまったほうが早いです◎
学評は 医療面接・頭頚部・腹部・神経・胸部・全身状態とバイタルサイン・基本的臨床手技・救急 とそれぞれの課題ごとに記載されています。ただ毎回行うべき本人確認や手指消毒などあまりはっきりと記載されていない場合もあります。学評に書き込むことで漏れを無くしていくのが良いと思います。
1か月の実習である程度の概要は掴むことができるのではないでしょうか。直前期にやることはひたすら練習です!
大学にはスキルスラボという、実技を練習する部屋があります。そこには救急の胸骨圧迫で使う人形や、採血に使う模型、聴診に用いる人形などがあります。1週間前にはスキルスラボで友達と毎日練習しましょう!本番はびっくりするくらい緊張するので、普段しないようなミスをすることは多々あります。そのため練習の段階で、何も考えなくても体が自然に動くくらい何度も何度も練習をすることがとても大事です。この際、同じ人ばかりと練習するのではなく、様々な人とするのが良いと思います。私も普段練習している人以外と偶然練習したときに貰ったアドバイスがすごく新鮮だったのを覚えています。普段の練習メンバー全員が間違って覚えている可能性もあるので、他の人からの評価も受けましょう♪
OSCEは座学の勉強とは異なり、移動時間には勉強しにくいものです💦しかし手技の名前からするべきことを頭の中で思い浮かべるようにすることは移動時間やお風呂に入りながらもできるのでおすすめです。たとえば神経の課題であれば、「視野」という課題をみたら、「本日神経の診察を担当する医学部4年の〇〇と申します。….(略)今から視野の検査を行います。…(略)」というように一連の流れを反芻します。覚えるには数をこなすことが大切なのでぜひやってみてください♪
練習では本人確認や手指消毒、服を脱がせる動作など、短時間で練習するために省略してしまいがちです。しかし!そこが実は落とし穴なんです!先程も述べましたが、本番はとても緊張するので、練習以上のことはできません。練習でしていなかった動作は本番でも忘れてしまうことが多いのです…分かっていたのに忘れてしまったというのはすごく悔しいので、ぜひ「省略せずに」練習してみてください。
実際のOSCEを想定した模擬試験を必ずやってみてください。時間を測り、自分でストップウォッチを押す、時間が来たら「ありがとうございました」と言い切り上げるなど、本番同様に練習するようにしてみてください。覚えるために繰り返す練習は、時間を測らずすべての項目をしたり、丁寧にすることはとてもいいことだと思います。しかし必ず本番想定の試験を自分たちで行うことで、緊張感のある中シミュレーションすることができます。もう覚えたつもりでも緊張すると忘れてしまうこともあるので、最終確認にはもってこいです。
OSCE当日どのように試験が行われるかは大学によって異なります。入室の仕方や移動の仕方などあらかじめ確認しておくと安心できると思います◎
ご家族に模擬患者さんになってもらい、医療面接や身体診察を復習するのも良いと思います。学生同士でも練習するとは思いますが、学生は次の手技を分かっているため、知らず知らずのうちに先回りしてしまい、素早い動きの模擬患者さんが出来上がってしまいます。本番では実際の患者さんを忠実に再現するためにゆっくり行動する模擬患者さんや、一言では理解できていない様子を示す方もいらっしゃいます。本番を意識した練習にするためにも次の手技を知らないご家族に模擬患者さんをしてもらうことはいい練習になると思います。
上記の様に計画通り練習できなかった…まだ覚えられてないよ…という場合もあると思います。しかし最後の最後は諦めない気持ちが大事です!!!!
ついに本番です持ち物や注意事項などをお伝えします。
持ち物は白衣、名札、聴診器、打腱器のみです。逆にそれ以外のものは一切持ち込めません。CBT同様厳重に持ち物の検査が行われます。紙切れでも不正を疑われるので注意しましょう!
身だしなみは長い髪は束ねて、白衣にはしっかりアイロンをかけ、清潔に見えるようにする必要があります。女子はお団子にして、前髪もヘアピンでとめていました。
試験の流れをご説明します。それぞれの手技ごとに個室が用意されていて、その部屋をい移動しながら受験します。
入室の合図とともに入室
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〈1分間〉課題を読むんで内容を把握する:※実はそこに『アルコール消毒はしてあるものとする』など注意事項も書いてあるためしっかり読み込もう。その1分間にどこに器具やゴミ箱があるのかも確認する。
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〈5分または10分間〉開始の合図でスタート:始めてくださいと言われたら必ずストップウォッチを押す。(忘れるとあと何分あるか分からなくなる)
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終了の合図で手技をやめる:やめてくださいといわれたら途中だったとしても手技を終わらせ、患者さんへお礼や配慮をする
やはり本番はかなり緊張しました。はきはきとした声で行うことも重要だったようです。一つの手技が終わってもすぐに次の手技が始まるため、たとえ失敗したとしても気にせず切り替えることが大切でした。
もしも不合格になってしまったら異議申し立てをすることができます。
私の大学の場合は何人か再試になった人がいたのですが、後々学評を確認してもほぼ完璧にできている人ばかりでなぜ落ちたのかわからないといった状況でした。OSCEは公平さを保つために全員録画されているので、異議申し立てをしたところ、ほぼ全員合格となりました!OSCEは同じ手技でも会場が違ったり受験時間が違うと評価する先生が異なる。そのため評価基準に差がでやすいから諦めず異議申し立てをしましょう!
OSCEを受けて、実際した対策や本番についてご説明してきましたがいかがでしたでしょうか。再試になる確率はそこまで高くはありませんが、練習無しでは合格は難しいです。効率よく勉強をして、OSCEを突破しましょう!参考になりましたら幸いです。