こんにちは!医学生道場です!
寒暖差が激しく、一気に冬らしくなってきましたね。
朝晩の冷え込みが厳しい中、体調を崩されている方も多いのではないでしょうか?
皆さんは元気に過ごしていますか?
今年も残り約1か月。素敵な新年を迎えられるよう、今のうちにやるべきことをしっかりやっておきましょう!
さて、今回は主に保護者の皆さまに向けた内容となります。もちろん、学生の皆さんにも参考になる内容ですので、ぜひ最後までお読みくださいね!
医学部の定期試験と聞いて、どんなイメージを持たれますか?
「暗記量がものすごい」「とにかく難しい」「過去問が命」など、さまざまな声があると思います。
その中でも、「膨大な暗記量」というイメージは特に強いのではないでしょうか?
実際のところ、このイメージは正解です!
レジュメの枚数でいうと1科目あたり、数千ページになる量です。
それを聞いただけでも恐ろしいですよね💦
例えば、生化学では、代謝経路やタンパク質合成のプロセスを分子レベルで細かく暗記しなければなりません。
薬理学では、薬の作用機序、副作用、適応疾患を何百種類も覚えます。
覚える量がとにかく膨大で、試験直前には「この量、本当に間に合うの?」と不安になることも多々あります。
私も試験前は、大量の講義資料を前にして頭を抱える日々です😭
間に合わないのではないかと、不安になり、毎回弱音を吐きながら試験を乗り越えています💦
医学部の進級条件は、他大学と比べて厳しいものとなっています。
医学部では、単位を1つでも落とすと留年してしまいます。
多くの場合、本試験と再試験の2回しかチャンスがなく、この2回で合格できなければ同じ学年をもう一度やり直すことになります。
さらに、同じ学年で2回留年すると退学になり、放校となってしまう大学がほとんどです。
医学部は、1年次に教養科目、2年次にも英語や選択科目があり、非常に多くの科目や試験があります。
そのため、カリキュラムがパンパンに詰まっており、一度単位を落としてしまうと、同じ学年をもう一度やり直して、単位を取り直すしかないのです。
この進級の厳しさは、医学部ならではの特徴です。
他の学部と比べても、プレッシャーのかかり方が全く違います。
保護者の皆さまも「なんとか6年間ストレートで卒業してほしい」と思っているかと思いますが、どんなに努力していても進級が難しいのが現状です。
私の周りにもそのような方がいらっしゃり、心が苦しくなります。
なぜこんなにも進級が厳しいのでしょうか?
その背景には、各大学が医師国家試験の合格率を上げたいという事情があります。
医師国家試験の合格率は大学の評価や人気に直結しています。
そのため、大学側は優秀な学生だけを進級させるよう、定期試験や卒業試験の難易度を上げているのです。
医学部を受験する学生は、各大学の医師国家試験合格率を気にしており、医師国家試験合格率が高い医学部に入学したいと考えています。
実際、私が受験生の時も同様に考えており、医師国家試験合格率の高い大学に入学しようとしていました。
入学した今でも、自分の大学はどうなのか、他の大学はどのくらいなのかを気にしてしまいます。
また、試験の内容も年々変化しています。
昔は知識の丸暗記で乗り切れる試験が多かったと聞きますが、今では「臨床で使える実践的な知識」を重視する問題が増えています。
例えば、疾患の病態生理を理解した上で、どの治療法を選択すべきかを問われる応用問題や、患者の検査結果から適切な診断を導く問題などが出題されます。
ただ暗記しただけでは太刀打ちできない点がやっかいですが、皆さんで頑張って乗り越えていきましょう!
さらに、親世代の医師の方々が経験しなかった試験が現在の学生には課されています。それがCBT(Computer-Based Testing)とOSCE(Objective Structured Clinical Examination)です。
これらの詳細はこちらの記事をご覧ください。
https://igakuseidojo.com/wp2017/wp-admin/post.php?post=11968&action=edit
https://igakuseidojo.com/wp2017/wp-admin/post.php?post=12368&action=edit
これらは2023年度より公的化されました。
実際に受験された方々の話を聞くと、年々難易度があがっていると感じているようです。
CBTでは、医学部で学ぶ基礎的な知識だけでなく、医療倫理や統計学といった幅広い分野が出題されます。
一方、OSCEは実技試験で、問診や身体診察のスキルを実際に評価されます。
これらの試験は座学だけではなく、臨床現場をイメージしながら勉強する必要があり、臨床実習に出る前の試験であるため、対策が難しく、負担が大きいです。
「医学部の試験は過去問を制する者が試験を制する」とよく言われますが、最近は事情が少し違います。
ただでさえ、膨大な量を覚えなければならない医学部の試験において過去問は、重要なポイントから出題されているため、勉強のコスパとしては非常によいです。
大学側が「過去問だけでは合格できないように」と新しい問題を増やしていたり、講義資料(レジュメ)にのっていないような内容から出題したりして、試験の傾向を変えてきています。
もちろん過去問は試験対策の重要な武器ですが、それだけでは不十分です。
新問対策として、教科書や参考書を読み込み、理解を深める必要があります。また、病院実習で学んだ経験を活かすことも重要になってくるため、早めの試験対策を始めることが非常に重要になってきます。
現在の医学部教育は、親世代の教育とは大きく異なっています。
定期試験はもちろん、国家試験の内容も進化しており、求められる知識や技術が格段に増えています。
そのため、学生たちは毎日膨大な量の勉強に取り組みながら、次々と迫りくる試験に対応しています。
こうした環境の中で、学生たちが心の支えにするのは、やはり保護者の存在です。
どんなに努力していても失敗することはありますが、それを温かく見守り、「次がある」と励ましてあげることが、何よりも大きな力になります。
また、学生の気持ちにしっかり寄り添ってあげてください。
そのために、こどもの不安な気持ちや悩みを聞き、親子間でしっかりコミュニケーションを取るのが重要です。
そして、現在の医学部教育や試験の制度について学び、少しでもこどもたちの力になってあげてください!
最後までご覧いただきありがとうございます!
医学部の定期試験は「暗記だけでは乗り越えられない」「実践力が求められる」という時代になりました。
昔と比べて学ぶべきことが増え、試験のハードルも高くなっています。
日々コツコツと勉強をしてきても、試験で失敗してしまう時もありますし、自分の勉強方法が合っているのか不安になるときが多数あると思います。
その中で日々努力を重ねている学生たちを、どうか温かく応援してあげてください。
また、なにか困ったことがある際には話を聞いてあげてください。
私たち医学生道場では、勉強方法についてや、メンタル面など、生徒一人一人に合わせた個別指導を行っています。
なかなか一人では解決することが難しい問題もあると思いますので、LINEや相談フォームからいつでもお気軽にお問い合わせください!
最後までお読みいただきありがとうございました!
寒い季節が続きますが、皆さまお体に気をつけてお過ごしくださいね!
医学生道場スタッフ一同心より応援しています。