医学部の進級率は年々低下しており、特に1年生が留年する確率が増加しています。慣れない環境に加え、今まで経験してこなかった医学用語や授業、レポート提出など、医学部では学ばなければならないことが山のようにあります。医学部を留年せずに乗り越えていくのにはどうすればいいのか、どうしていけばいいのか悩む人も少なくはありません。
年々低下している医学部の進級率
平成30年の文部科学省が行った調査では、医学部や歯学部、薬学部で留年している人が7,228人もいるという調査が出ました。医学部の学力に関するアンケート調査では、平成20年度から留年している学生が年々増加傾向にあるとされています。特に医学部で問題になっているのは、1年生の留年が増えてきていることです。それに伴って、6年間でストレートに国家試験を合格する学生が減少しています。元々難しい医学部の進級のハードルとなる、他の学部と大きく異なる点は、全ての科目が必修科目となっていること。1つでも単位を落とせば医学部は進級することができないという厳しい現状があります。私立の大学の中には国家試験の合格率にこだわっている所もあり、合格する可能性の高い学生を増やしたいという目的で、進級や卒業の試験が難しくなっていった大学もあります。様々な環境のなかで進級していくためには勉強だけでなく、友人等との情報交換等も必要になってきます。
勉強法にこだわってしまうと
人よりもたくさん勉強しているのに進級できなかった、という人もいますが、今までの勉強方法とは異なり、医学部の進級試験に合った勉強法というのがあります。受験勉強から学ぶことも多くありますが、医学部では同じやりかたをしていると、学ぶことや提出するレポートもありこなしていくのが困難になってしまうのです。今までの努力してきたことは自分で自分を誉めつつも、受験対策とは違う戦略を立てていく必要があります。せっかく医学部に入学したのに、今までの自分にこだわるあまり戦略が変えられない人は、留年しやすい人の特徴のひとつです。本人だけでなく、家族にも同じことが言えます。自分の時代はこうだったから間違いないよ、というアドバイスも、医学の進歩で全く異なる見解に変化していることもあるのです。柔軟さも、時には武器になることも覚えておくことも必要です。
一人で悩まないようにしよう
医学部の勉強は範囲も広く、覚えなくてはならない事は多岐にわたります。プレッシャーの中でどんなに頑張っても成果が得られないと焦るだけではなく、やる気や集中力が損なわれてしまうことがあり、やらなくてはいけないのに、できないといった蟻地獄のような状態になってしまうのも留年してしまう人の特徴のひとつです。普段であれば誇らしいはずの周りの期待もプレッシャーに感じてしまったり、周りの人が全て自分より優秀に見えてしまったりといったこともあります。打破していくためには学習環境を整え、頑張っている努力を、正しいやるべき方向に向かわせていくことです。できるだけ孤立せず、積極的に先生や友達と関わっていくことも大事で、情報交換ができ一人で調べるよりも多くの情報を得ることができます。また、医学生道場には先輩の医師が講師として在籍しているので、自分の学習環境を整える手助けをしてくれます。
医学部は他の学部より覚えることも多く、せっかく覚えたことが進化していき変わっていく難しい学部です。正しいと思っていても、もしかしたら、気がつかないうちに自分が陥ってしまう可能性がある勉強法の違いはどこなのでしょうか。迷ってしまったら専門家のアドバイスを受けることも、進級していくためにはこれからは必要となってくるかもしれません。