医学部に受験する際には学力だけでなく、志望理由もまた重要となります。その志望理由に「人の命を救えるから」とだけアピールするとどうなるのでしょうか。その影響について解説していきます。志望する理由をどう書こうか悩んでいる方に役立つ情報となっています。今後医学部への受験をある程度検討している方には特にうってつけの内容です。
なぜ「人の命を救えるから」だけでは足りないのか?
医師を目指す方々にとって「人の命を救うこと」への気持ちは欠かせません。医師を志す大前提といっても過言ではありません。しかし医学部合格を目指すのではればその先、「なぜ私は人の命を救いたいと思ったのか」に対する具体的かつ能動的な理由が不可欠です。医学部を目指すのであれば、事前に医師を目指す自分なりの具体性を深く考ええておくことが大切です。真剣に考えていることが志望理由に反映されることにも違和感はありません。それゆえに志望理由を決める際にはそういった要素を入れて良いといえるでしょう。
志望理由にネガティブな表現を入れる難しさ
医療の現場は「生」と「死」が隣り合わせであり、医学部を目指す上で人間の「死」について考えることは大切なことです。しかし、志望理由に「死」に関することを入れることは容易ではありません。1つ間違えると大きな誤解を与えることがあるからです。医学部を目指している方の中には自分の身内の「死」をきっかけに医者になることを決めた方も多くいます。これは医者になる動機としては極めて大きな要素の1つであり、もちろん隠す必要はありません。それゆえに志望理由に含めてしまっても問題はないといえるでしょう。このように後ろ向きではなく、前向きに捉えられる内容を書くことが志望理由としては特に評価されることになります。「死」という厳しいワードからどこまで前向きのエネルギーへとつなげているかがポイントとなり、医学部に進学する上で重要な要素となっています。医学部を受験する際には志望理由をじっくりと練る必要がありますが、それはその分厳しくチェックされるからでもあります。
他の表現にすることも有効
「死」という言葉はあまりにもインパクトが強いため、医学部進学のための志望理由に書くときには注意する必要があります。口頭であればニュアンスなどが伝わりやすいですが、書面ではどうしてもニュアンスが伝わりにくいケースもあるからです。可能であれば他の表現にすることも有効といえるでしょう。「死」のように厳しい響きの言葉を使わなくてよいのであれば、そちらの方が安定して伝えられる可能性もあります。しかしながら、絶対に避けなければならない言葉というわけではありません。誤解させないような表現を心がけられるのであれば、使っても問題はないといえます。いずれにしても医学部を何故目指すようになったのか、今の医学部への思いなどを含めることが出来れば評価されやすくなります。ありがちな志望理由を回避したいという気持ちもあるかもしれませんが、奇をてらい過ぎることには注意しましょう。
医学部進学後に志望理由が揺らいでしまったときには
医学部進学後に、医療のリアルに直面し医師への気持ちが揺らいでしまうこともあるでしょう。そのような時は懇意にしている教授や先輩を頼ることが大切です。もしそのようなネガティブな相談を打ち明けにくいなどの悩みがある場合には、現役の医師が個人指導をしてくれる「医学生道場」で相談してみることをお勧めします。大学でのしがらみのない医師に素直な悩みを相談することが可能です。