こんにちは。医学生道場の代表の橋本です。
先日、医学生の親御さんからご相談を頂いたので、紹介したいと思います。
医学生の親御さん
「先生、ご相談があります。留年したら大変だというのに、明らかに緊張感が足りないようなのです」
橋本
「なるほど。どこの医学部も、そろそろ試験が近くなってくる時期ですよね」
医学生の親御さん
「そうなんです。ですが、部活の練習や試合のために走り回っているだけじゃなくて、アルバイトや旅行の予定も入れたというのです」
橋本
「それは家族としては怖いですよね」
医学生の親御さん
「ですが、何を言っても大丈夫大丈夫としか言わず、何も教えてくれません。どのように接したらいいのでしょうか!?」
目次
「緊張感が足りない」というのは、本当に親御さんから頂く問い合わせの内、とても多いものです。
そして、実際に緊張感が足りないものから、そうでないものまで様々です。良くあるパターンは次のようなものです。
本人に緊張感が足りない場合には、次のような発言が多く見受けられます。
「大丈夫、大丈夫。次の試験は過去問と同じ通りだから」
「先輩の話と友達の話聞くと、今回はそんなに重くないから大丈夫」
「今回の量はそんなに重くないから、直前で大丈夫」
本人に緊張感はあるのですが、試験ぎりぎりまで部活やサークル活動、アルバイトの予定までぎっしり詰め込んであるため、直前にスイッチを入れると決めているパターンです。
この場合は、次のような発言が多く見受けられます。
「今回の試験は結構重いのは分かっているけど、みんな東医体(西医体)の前だから、勉強はそんなにできていないはず。」
「周囲に決められてしまっている予定がありすぎて、試験前に頑張るしかない」
「どっちにしても、試験前にしか試験の情報も出回らないだろうし、試験勉強のスイッチも入らない」
緊張感はあり、早くから勉強を始めているのですが、第三者から見ると、あまりはかどっていないパターンです。
・点数をとれる勉強をしていない
・使っている参考書が周りと違う
・プリントや資料や過去問が揃っていない
・そもそもそれらを使っていない
・学校に行っていない(出席点やレポート点がゼロ)
緊張感と言っても、色々なパターンがあるのが分かって頂けたかと思います。
次に本題の、本人に緊張感を持ってもらうためにはどうしたらいいのか、ということについてお話したいと思います。
はじめに、①~④で概念を説明して、その後に実際の生徒さんとの会話を見てみるで、イメージを膨らませて頂ければと思います。
人の行動は、その人の価値観に基づいて決まります。きちんと会話をすることで、価値観はある程度把握することができます。
しかし、結果として試験の結果が悪い方向に進んでいるのであれば、どうしても認識を改めてもらわなければなりません。
試験について、本当に学習計画が正しいのか確認をして、もし不足している所があれば、それに気づいてもらう必要があります。
そして、実際に行動を起こしてもらわなければなりません。これが一番大事なことです。
そして、結果を出して、緊張感を持つことの成功体験を積んでもらいます。
これで初めて次につながるのです。
では実際にあった、一つの会話例を挙げてみたいとます。
前置きとして、親御さんは、本人はとても性格が頑固で、何を言ってもうまく言い返されてしまうから困っている、ということでした。
医学生さん
「先生、こんにちは。なんだか親に、お前は緊張感がなさすぎるから、先生に話を聞いて来いと言われて、ここに来ました」
橋本
「ほいほい。早速だけど、本当に緊張感ないの?」
医学生さん
「いえ、自分ではあると思っています。多分、家で勉強をしている姿を見せてないから、心配になってるんじゃないですかね。後、バイトの話をしたのも失敗でした」
橋本
「なるほど。アルバイトは何を始めたの?」
医学生さん
「カフェのバイトです。恥ずかしいんですが、色々な社会勉強をしたくて」
橋本
「それはいい事だ。医療の世界は閉鎖的な空間だから、医者になる前に社会勉強をしておければ、きっと素晴らしいドクターになれる!」
医学生さん
「そうですよね!僕もそう思ってるんですが、別に順位や点数が高いわけじゃないので、親にも説得力がなくて」
橋本
「なるほど。よし、じゃあこれまでの会話をシンプルにまとめてみてごらん?」
医学生さん
「え、まとめる、ですか? えっと、社会勉強と試験勉強を両立させる、、、なるほど!バランスをきちんと考えるって事ですか!」
橋本
「素晴らしい! もし、社会勉強の比重が高すぎたり、試験勉強の比重が低すぎたりしてしまったら、色んな人も心配になっちゃうし、自分も留年したら嫌じゃない?」
医学生さん
「そうですね。確かに、わざわざ試験前にアルバイトをする必要はありませんね。ちょっと我慢して、試験が終わった後にやろうかな」
橋本
「ふむふむ。他には?」
医学生さん
「他にですか、、、あ、再試になっちゃうと、また時間がとられちゃうから、本試験で全部通します!」
橋本
「よし、その調子だ!他には他には、、、?」
家族だと距離が近すぎて話せないような会話も、第三者だからこそ可能な会話もあると思います。
そして、医学の勉強自体が楽しくなってくると、緊張感ではなく、好奇心で勉強ができるようになります。
実際に、この生徒さんは、自分から勉強してみたいという好奇心から、「主体的」に勉強する態度に変わりました。
確かに医学は難しい学問です。
ですが、少し乗り越えると面白くなり、進むと止まらなくなる面白さがあります。
実際に世界中の大人達が、その医学の魅力に酔いしれているんです。医学生道場では医学の魅力を伝えます。
もしそれを早い段階で知ることが出来れば、一生の得になると思っています。
相談するのが遅くて手遅れになることはあっても、早くて問題になることはありません。お困りの方は早いうちにご相談ください。
医学生道場 代表医師 橋本将吉