こんにちは。今回は、実際に個別指導が始まったときに、一番初めに行う「学習プランの作成」についてご説明します。
医学生それぞれで、全く異なる戦略になります。自分が納得できる戦略でないと、勉強という作業は継続できないからです。
また、医学生道場が作るのではなく、「一緒に作る」理由は、医学生道場を卒業してからどんな時でも、自分で戦略を立てる力を身に着けてもらうためです。
これから医師になった時も、治療戦略など、人の身体を扱う戦略を立てることになります。その練習を、道場にいる時から行っていてほしいのです。
全ての勝負事には戦略が欠かせません。戦略がないというのは、航海図を持たずに海に出て、海賊王を目指すようなものです(ルフィかっ(-ω-)/)。
戦略とは、現状を正確に把握し、目標を立て、その間の「ギャップを埋める」作業のことを言います。
新しい概念で分からない、という方も多いと思いますので、細かく説明していきたいと思います。
どんな戦略をたてるためにも、まずは正確な現状把握が欠かせません。
・部活やサークルに所属しているかどうか。続けられる時間はあるのだろうか。
・一緒に勉強する仲間がいるのかどうか。これから先の長い勉強習慣を続けていくために、力強い味方はいるのかどうか。
・精神的なフォローをしてくれる人はいるのか。時には笑ったり一緒に遊んだりする仲間はいるのかどうか。
・家族との付き合いはある程度以上はうまくいっているのかどうか。勉強の心のつっかえになってしまうような関係ではないかどうか。
・悩みはないかどうか。勉強中に悩み始めてしまうと大変です。試験前ならなお大変です。
・出席率は間に合っているか。危険な科目はないかどうか。先に先生に挨拶行っといたほうがいい科目はないか。
・試験に向けてのプリントや資料はもう揃っているかどうか。
耳が痛いことや、自分で話したくないこともたくさんあるかもしれませんが、目を向けると見えてくることもあります。それを医学生道場ではサポート致します。
ちなみに、目標から立てるべきでは? という人もいらっしゃいますが、それが合っている人はいいと思います。ただし、現状と大きくかけ離れた目標を立ててしまったり、反対に、達成が簡単すぎる目標を立ててしまうこともありますので、その場合は目標設定の経験が必要になってきます。
今度は目標設定です。丁寧に現状把握ができると、そのの延長線上に見えてくるのが目標です。
例えば、簡単に説明すると次のようなものです。
「今なら過去問を解いたら平均して45点はとれる。あと30点伸ばせれば、確実に合格できる」
「試験まであと30日。部活やアルバイトを含めると、まともに勉強できるのは15日。全部を受かろうとすると危ない。目標は10科目中7科目合格だ。」
「今、一緒に勉強する仲間がいない。まずは今後のためにも」
ここで、目標設定の際に注意しなければならないことがあります。
例えば、疲れていたりすると目標を低く設定してしまいがちです。
反対に、気分が上がっている時には、目標を高く設定してしまうこともあります。気分に左右されない目標設定をすることが重要です。他人に話すことで、現実味があるか、達成可能なものかどうか判断するとよりよいでしょう。
また、目標は「経験」が大きくものをいうことがあります。
例えば、研修医が患者さんの治療の目標を立てるのと、専門医が治療の目標を立てるのでは、正しさが違います。論理的で理に適っている目標設定でなければ、つらい道のりになってしまいます。
そして、その理屈で、医学生の目標を立てるのは、その道を通ってきた先輩や医師に聞くのが最善で最短、効率的だと思います。時間の使い方を間違ってしまっては、非効率になってしまいます。 医学生道場では、橋本が一緒になって作成しています。
どんな素晴らしい戦略でも、実行しなければ結果が出てきません。結果が出てこなければ、途中で戦略を修正する事も出来ません。戦略は、現状把握 → 目標設定 → 戦略の実行 → 結果 → 結果を見て修正 → 戦略の実行、、、という「スパイラル」の状態になるのが素晴らしいのです。
そのために、個別指導では、基本的には毎週、定期的に授業を行います。そして、戦略の確認と、常にモチベーションを保てるよう、「医学の面白さ」という刺激を入れます。そのことで、一人だと保つことが難しいモチベーションも、他人が介入することで、戦略を続ける事ができる可能性が大きく上がります。
もし一年間、正しく戦略を実行できれば、大きな成功体験となり、今後の人生でいつでも役立てられる糧となるでしょう。
相談するのが遅くて手遅れになることはあっても、早くて問題になることはありません。お困りの方は早いうちにご相談ください。
医学生道場 代表医師 橋本将吉