皆さんこんにちは!医学生道場東京校の大島と申します。
多くの大学では既に新学期も始まり、心機一転頑張ろう、と考えている方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では医学生がCBT・OSCEを突破した後に参加することとなる、一般病院での臨床実習について詳しくお話致します。
医学部では、3年次または4年次で受験する共用試験(いわゆるCBT・OSCEのことです)で合格点を取得すると病院で行われる臨床実習に参加することになります。およそ72週前後にわたってこちらの実習に参加することになるため、共用試験を突破したのもつかの間、合格した喜びを嚙み締め、休息を取る暇もなく実習に向かうこととなります。多くの大学では5年次の1年間と6年生の2月頃まで実習が行われる為、時期によっては大学ごとの卒業試験と医師国家試験の対策を実習と同時進行で行う必要があります。
臨床実習では、学年全員を学籍番号順等でいくつかの班に分け、班ごとに決められた順番で各診療科を巡回します。実習中の欠席、遅刻は原則として許可されないことがほとんどであり、1回でも欠席をするとその診療科の単位が貰えないといった場合もあるようです。また、曜日によっては午前中に病院内で実習に参加し、午後は症例研究を行うことで同級生と共に実習中に遭遇した症例の分析・報告を行い、より疾患への理解を深めることを目的としたカリキュラムを設けている大学もあります。医師免許を取得し、医師としてのキャリアを形成する為には自主的に症例研究を行うことが求められている為、こうしたカリキュラムは将来のことを考えると非常に有用であるといえます。
また、臨床実習は参加する診療科によって、見学型臨床実習と診療参加型臨床実習の2種類に別れます。前者の形式は実際に病院内で働いている指導医や研修医が行っている診療の様子を見学することで、実際の医療現場ではどのようにして診療が行われるのかを学ぶものです。これに対して後者は、医学生が実際に指導医、研修医とともに医療チームの一員として診療に参加し、診断や治療方針の決定を行う機会が与えられます。臨床に直接参加することで医学生の医師免許取得に対する動機づけ、臨床推論の訓練を行うことを狙いとするものです。
先にも言及した通り、臨床実習に参加する時期と卒業試験、医師国家試験の対策期間は一部重複しています。そのため、実習に参加している多忙な時期でも効率的かつ効果的に自主学習を進めることが不可欠です。多忙ではありますが、実習中は原則として欠席や遅刻が認められない為、無理のない範囲で効率を重視した学習を行うことが求められます。加えて、実習中は様々な診療科を回ることになりますが、その時点で実習を行っている診療科についての学習を同時に行うことで、より確実に知識を定着させることが出来るでしょう。実習中は様々な種類の疾患を目にすることになりますが、実際にご自身の目で見たものと知識として学習したものとを照らし合わせることで、より忘れにくくなります。
ここで、医学生道場での授業を受講している学生さんの様子について少しご紹介致します。多くの臨床実習に参加している学生さんは、実習が終わった後、もしくは実習のない休日に医学生道場の授業を受講し、実習と自主学習を両立することがほとんどです。臨床実習を行っている診療科と、ご自身が医学生道場で学習する授業内容を合わせることで、実際に学んだ知識をより確実に定着させることを狙いとする為です。臨床実習内で体系的に学習した知識は、後に6年生で受験することになる医師国家試験でも問われるものが多くあります。そのため、こうした実習内で学んだ知識についても、前々から復習を繰り返すことで医師国家試験でも通用する知識を身につけることが求められます。座学だけではカバーしきれない臨床上の知識も当然国家試験の範囲として出題される為、こうした学習の両立は医師国家試験の対策としてとても効果的であると言えるでしょう。
先の記事でもお話した通り、多忙な臨床実習期間であっても少なからず自主学習を進めることが不可欠です。臨床実習は高学年で参加することになるため、医学生にとって最後の関門である医師国家試験まであまり猶予がありません。医師国家試験は毎年、全国の医学生のうちの約9割が合格する試験ではあるものの、6年間の学生生活の中で着実に勉強を積み重ねなければ合格することは不可能な難関試験です。毎日少しでも自主的な学習を行うことで、確実に医師免許の獲得に繋がるといえます。
とはいえ、こうした多忙な実習期間を過ごす中で一体どのように勉強時間を捻出すればよいのか、と思われた方も少なくないのではないかと思います。医学生とはいえ、人間は誰しもプライベートの時間が欲しいと感じるのは当然のことです。趣味に充てる時間と、将来の為に勉強する時間のバランスを上手に取ることは容易なことではありません。しかしながら、現在医療現場で活躍している医師の皆さんは、全員こうした多忙な生活を送る中でも勉強を欠かさずに行った末に、卒業試験や医師国家試験を通過しています。医師として活躍する為にも、医学生時代に毎日欠かすことなく自主学習を行う姿勢を身につけておく必要があるのです。
臨床実習中に少しでも学習の時間を設けるコツとして、大学から自宅までの移動時間を勉強時間に充てることが特にお勧めです。この記事を読んでいる学生さんの中には、かつて中学校・高校・大学受験に際してこうした隙間時間での学習を行っていた、といった方も多くいるのではないでしょうか。医学生として大学に入学し、医師免許を取得する為にこうした習慣を止めてしまうというのはあまりにも勿体ないと思います。自主学習においては内容だけでなく、いかにして効率良く知識を身につけることができるかといった点も重要視すべきだと思います。こうした隙間時間を有効活用した学習方法は、効率的かつ効果的な学習方法の一つだといえるでしょう。
また、自宅にいると勉強になかなか手がつかない、といった学生さんも多いと思います。大学にはほとんどの場合、大学図書館や自習室が設けられている為、実習終了後に1時間だけ、等と予め時間を決めて自主学習の為にこうした施設に足を運ぶこともお勧めです。医学生道場では個別指導形式の授業だけではなく、各教室に自習室を設けて学生さんに開放しています。医学生道場での授業がなくても、自主学習を行うために自習室を利用する受講生の方も中にはいらっしゃいます。医学生道場では、このように知識や学習のノウハウを提供するだけではなく、学生さん一人一人が能動的に学習に打ち込むことが可能な環境も提供しているのです。
今回の記事では、医学部における臨床実習の内容と生活との両立に焦点を当てたお話を致しましたが、いかがでしたでしょうか。記事の中で医学生道場の授業形式、提供しているサービスに関して言及しましたが、この記事を読んで少しでも興味を持って頂けましたら医学生道場公式LINEへの登録を行って頂けますと幸いです。公式LINEでは現在、24時間365日無料でお悩み相談を受け付けております。この機会に是非ご利用下さい。
どんどんと冬に近づき、これから何かと体調を崩しやすくなるとは思いますが、医学生の皆さんが努力の末、ご自身の夢を叶えることが出来るよう、医学生道場スタッフ一同
心より応援しております。