皆さんこんにちは!医学生道場東京校の大島と申します。
今年も残りわずかとなり、今年の反省や来年の抱負が頭に浮かぶ時期となりましたが、医学生の皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
今回の記事では、来年2月に行われる医師国家試験を控えた医学部6年生の皆さん、そして来年度に医師国家試験を受験予定の医学部5年生の皆さんに向けて、試験直前期の勉強法と年末年始の過ごし方についてお話したいと思います。
いよいよ医師国家試験本番まで2カ月を切り、医学部6年生の皆さんは試験勉強もラストスパートに向けて総合的な勉強にシフトしている頃合いかと思われます。試験直前期は精神面、身体面ともに不安定になりやすく、勉強へのモチベーションを維持することが難しい時期でもあります。国家試験という一大イベントを前にして強いプレッシャーを感じないことはほぼ不可能なため無理のない話ではありますが、少しでもこのプレッシャーを緩和するためにも年末年始の気が緩みやすい時期にメリハリをつけた生活を心がけることが重要です。とはいえ、せっかくの年末年始でもあるため勉強は程々に、効率を重視した方法で行うことが最良です。
理想的な生活リズムを表す言葉に、「4・6・11の法則」というものがあります。これは、起床4時間以内に太陽光を浴び、起床から6時間後に眠くなくても一度目を閉じ(いわゆる昼寝のことです)、起床から11時間後に姿勢を整えることで睡眠の質が向上し、結果としてメリハリのある生活リズムとなるといったものです。年末年始などのイベントの際にはつい夜更かしをしてしまい、夜型の生活を送りがちであるといった方も多くいると思われますが、試験直前期の勉強と気分転換、そして適切な体調管理が欠かせない時期はなるべく朝型の生活を送るよう心がけましょう。国家試験当日は午前中から最初の科目の試験が始まります。試験の数か月前から朝型の生活に身体を慣らし、試験当日は最も良いコンディションで臨めるように努めましょう。
また、直前期の勉強法については、新しい知識を詰め込むよりも定着させてきた知識のまとめ、大まかな復習といったこれまでの学習を振り返るものにすることがおすすめです。直前期ということもあり、つい焦りや不安に襲われて新しい知識を詰め込みたくなることもあるかもしれませんが、そうした学習方法はかえって逆効果です。人間は焦りを感じるほど記憶力が低下する傾向にある為、暗記中心の学習は非常に効率の悪いものとなってしまうからです。重要な試験の直前期だからこそ、これまでに積み重ねてきた知識を一度総復習することが最も効果的な学習法といえるのです。朝型の生活リズムへの調整とこれまでの学習の総復習で、効率的かつ効果的に国家試験への準備をしながら年末を過ごしましょう。
試験直前期にやるべきことについては前項でお話致しましたが、それでは具体的にどのような年末年始の過ごし方が理想といえるのでしょうか。
先ほど言及した「4・6・11の法則」に則った生活リズムが、重要な試験を直近に控えた学生の皆さんには最良と言うことができます。従って、遅くとも午前9時には起床することがお勧めです。可能であれば日の出と同時に起床する、つまりこの時期であれば朝6時半頃に起床するのが良いでしょう。法則のうちの6に当てはまる起床6時間後の昼寝に関しては、早起きした分少しだけでも目を閉じ、横になってしっかりとした休息を取ることがお勧めです。時間帯については、夜の就寝時間になるべく影響が出ないよう昼食後すぐに昼寝をするのが良いでしょう。起床時間から計算し、6時間後であればなお休息としての効果が出やすくなります。
就寝時刻については、できる限り日付が変わる前にベッドに入ることが望ましいといえますが、各自の勉強のペースや起床時刻の関係からあまり早い時間に就寝することが出来ない、という学生さんも多くいらっしゃると思います。遅くとも深夜1時には就寝することが望ましいのですが、どうしても眠れないといった場合は部屋をなるべく暗くし、スマートフォンなどの電子機器といった光を発するものに触れないようにしながら眠れなくとも横になりましょう。その際には、勉強した内容などの複雑な事柄を考えずに頭を空にしておくことも重要です。
また、年末年始ということもあり、睡眠時間だけでなく食生活も乱れがちになると思われます。普段は食べないものを多く食べ過ぎることで胃腸の調子を崩すことはこの時期に多くあることですが、体調管理といった観点から見ても食べ過ぎは可能な限り避けましょう。難しい話ではありますが、なるべく毎食腹八分目までに抑えることがベストです。無理のない範囲で逐一体調管理を行い、試験当日に向けてコンディションを整えることに努めましょう。
勉強を行う場所について、年末年始期間中は普段利用している図書館などの施設が閉まっている、といったことが多くあると思います。メリハリのついた勉強を行うために、勉強はなるべく集中できる環境を用意して行いましょう。例えば、自室のある方はそこでの勉強が一番望ましいといえますが、自室をお持ちでない方は年中無休で開かれているレンタルスペース等を利用することも一つの手段です。少しの騒音があった方が集中できるといった方も中にはいらっしゃると思いますが、そのような方はリビングで勉強を行うのも良いでしょう。いずれにせよ、ご自身が最も集中できる環境を整えた上で勉強を行うことが重要です。
ここまで、年末年始期間であっても試験に備えてメリハリのある生活を送ることを推奨して参りましたが、それではどうすれば実際にこうした生活を送ることが出来るのか、疑問に思われた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
季節ごとの長期休みの中でも、特に年末年始をまたぐ冬休み中は生活リズムが狂いやすく、メリハリのある生活を送ることが難しい期間です。年越しに際しては誰もが浮足立つものであり、年を越す瞬間を家族や友人と見届けたいという人が圧倒的に多数を占めています。普段は目標を持ち、一生懸命に努力している医学生の皆さんはこうした時期くらいは肩の力を抜くことも必要です。しかしながら、年越し期間に崩れた生活リズムを中々立て直すことが出来ず、冬休み明けまで夜型の生活リズムを送り続ける方が少なくありません。こうした生活リズムの乱れを防ぐため、意識してメリハリのある生活を送る必要があります。
朝はなるべく意識して太陽の光を浴び、体内時計を調整することが基本です。人間の身体の特性上、朝型の生活を送るためには太陽光が欠かせません。可能であれば午前中の内に散歩をするなど屋外で活動し、身体を目覚めさせるようにしましょう。
加えて、勉強時間を確保することも重要ですが、出来るだけ気分転換をこまめに行うようにしましょう。適切な気分転換は一日の活動にメリハリを与えるというだけでなく、勉強した内容がより定着しやすくなる効果が期待されると言われています。焦りや不安から少しでも多くの勉強時間を確保しておきたいという気持ちが湧いてくることは自然なことではありますが、勉強の効率を高める為にも無理は決してせずに、年末年始特有の楽しみもしっかりと満喫しましょう。勉強ばかりしているとストレスも蓄積し、体調にも少なからず影響します。心身の健康の為にも、同じことばかりを考えず趣味や家族・友人とのコミュニケーションにもしっかりと時間を割くことがお勧めです。これまで計画的に勉強を積み重ねてきた皆さんであれば、勉強の習慣を崩さずに試験までの期間を乗り切ることも確実に出来るはずです。大学生活の集大成ともいえる国家試験に最良のコンディションで臨めるよう、気分転換と学習のバランスに留意して有意義な年末年始を過ごしましょう。
今回の記事では年末年始に向けて、医師国家試験を控えた医学生の皆さんへ生活面に関するメッセージを書かせて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
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今年も残すところあとわずかとなって参りましたが、寒さに負けずに目標に向けた勉強を進めていきましょう。医学生道場スタッフ一同、心より応援しております。