こんにちは!医学生道場です。
すっかり涼しくなり、秋らしくなって来ましたね🍁
後期に入り、定期試験の勉強をそろそろ始めないとな〜と思ってらっしゃる頃かと思います。
高学年の医学生さんは、来たる医師国試勉強に本腰を入れ始める頃ですね。
寒暖差が激しいので、体調管理には気を付けて、秋を楽しみましょう!💪
今回は【腎臓の解剖】【腎臓の役割】【腎動脈 腎静脈の位置】など、腎臓について知識をつけて帰っていただければと思います。
腎臓は臨床の勉強の第一歩です。腎臓の解剖、腎動脈 腎静脈の位置、腎臓の役割、尿細管、ヘンレループなどについて解説しています!
腎臓の勉強として、ぜひ読んでみてください(*^^)
ではまず、腎臓の構造・解剖について知識を確認しましょう
それでは以下の図と、ボックスを見ていきます!
青いボックスの中の用語や知識は必ず覚えましょう!!
腎臓はソラマメのような形をした
★長さ約10cm、横幅約5cm、重さ約100g程度の握りこぶし大の大きさの器官。
左右1対(2個)の臓器で、第12胸椎(T12)から第3腰椎(L3)に位置する。
★肝臓が右腎の真上にあるため、右腎は左腎よりも2~3㎝低くなっている。
★腎臓は腹膜後隙に存在する後腹膜器官である。
★腎臓は線維被膜に覆われており、さらに腎臓と副腎とを取り囲む脂肪被膜、Gerota筋膜に覆われている。
(腎臓の手術の際に重要になります。覚えておくと臨床実習で意外と役に立つかも?)
★凹んでいる部分が腎門と呼ばれ、そこから腎動脈、腎静脈、尿管が出入りしている。
前方(腹側)から腎静脈(V)、腎動脈(A)、尿管(U)の順に並ぶ。
★腎臓は、その構造により大きく腎皮質と腎髄質に分けられる。
皮質には腎小体(『糸球体』『ボウマン嚢』)が存在する。
★糸球体は毛細血管が糸玉のようにもつれた構造をしており、血液の濾過を行う。
その周りをボウマン嚢という袋が取り巻き、濾過された尿を受け止める。
★尿細管は濾過された尿の通り道となる。糸球体と尿細管を合わせたものをネフロン(腎単位)といい、片方の腎臓で約100万個、両方で約200万個のネフロンが存在する。⚠️集合管はネフロンには含まれない。
実は、腎動脈と腎静脈の長さは左右で全く異なります!!
動脈は…
右腎動脈(長い) >左腎動脈(短い)
静脈は…
右腎静脈(短い)< 左腎静脈(長い)
となっています。
以下の図を見てしっかり確認してみてください!
ぱっと見ただけで血管の位置関係や名称を覚えられる場合にはそれでよいのですが、
人間の記憶力ではなかなか覚えきるのは難しいと思います。
そこで、腎臓の動脈と静脈を、
赤と青でお馴染みの芸人さん「テツアンドトモ」で例えて考えてみましょう!
本家は左から、テツ ➡トモです。
トモさんがギターを演奏しているため、踊っているテツさんにぶつからない為にも理にかなっている配置ですね。
ですが!
人間の血管に例えるとこれが、、、、
こうなります!
テツの前にトモのギターが来たため、テツがびっくりしてしまっていますね。(?)
ここでの条件は
・テツ:腹部大動脈、テツの腕:腎動脈
・トモ:下大静脈、トモの腕(ギター):腎静脈
になります。
ここで覚えてほしいことは(画像を見ながら確認しましょう!)
・本家とは異なり、左から『トモ(下大静脈) ➡ テツ(腹部大動脈)』
・腎動脈は腹部大動脈から分岐し、
腎静脈は下大静脈から分岐する
・トモ(下大静脈)が背側、テツ(腹部大動脈)が腹側に位置するが
トモの腕がしゃしゃり出てきたため、ギター(腎静脈)が腹側、テツの腕(腎動脈)が背側
の前を横切っている
・右腎動脈は下大静脈の後ろを横切る点も理解しておく。
・腎動静脈以外の分岐血管は、動脈系が腹側(前)を走っている。
腸骨動脈が腹側(前)、腸骨静脈が背側(後ろ)
プラスα知識✍ (医師国試に出題されています!)
・右性腺静脈は下大静脈に直接注ぎますが、左性腺静脈は左腎静脈に注ぎます。
(性腺動脈は左右ともに腹大動脈から直接分岐するので、本来は性腺静脈も左右ともに下大静脈に注ぎたいところですよね…)
この構造上の特徴により、精巣静脈瘤は80〜90%が左に起こるとされています。
他にも、「腹部大動脈から分岐する動脈がそれぞれどういう順番でどんなものがあるのか」「血管の走行はどうなっているのか」など気になったことはどんどん調べていくことをおススメします(*^^)
続いては、「腎臓の主な働き」について解説します。
腎臓の機能は大きく分けて、「尿を作る働き」と「ホルモンを作る働き」の2つのみです!
尿とホルモンと言われても、一見かけ離れているように見えると思います。
が!「尿生成」と「ホルモン産生」には共通点があります。
ズバリ、【体液の恒常性を維持する】ということです!
これさえ押さえれば、2つの役割の細かいところまでしっかり覚えられそうですね。
腎臓には、安静時には1分あたり約1,000mLの血液が流れ込み(腎臓には心拍出量 (1分間に5L) の約20%の血液が送られる)、
その後、糸球体で血液中の水分や老廃物が濾過され、1日に約150 Lの原尿となります。
原尿は尿細管に送られ、
人体に必要な、水分、ナトリウム、カルシウム、カリウム、リン、アミノ酸、ブドウ糖などの成分は再吸収され、不要なものは尿となります。
糸球体で濾過された量のうち、体積にして99%が再吸収され、
最終的には1日約1.5Lの尿が生成されて膀胱に流れ、排出されます。
この過程で、
★代謝産物・老廃物の排泄(尿素、クレアチニンなど)
★体内の水分量・電解質の調整(Na、K、Ca、P)
★体液中の㏗を一定に保つ(酸塩基平衡の調整)
という3つの働きを果たします。
この尿生成に関わる3つの働きを指して「腎機能」といい、
その評価には糸球体濾過量(GFR)を用いることが多いです。
GFRは血清クレアチニン値と年齢、性別から推算することができ、「推算GFR(eGFR)」といいます。
腎機能がどのくらい正常に働いているかを知るには、血液中を流れるクレアチニンという物質によって判別することができます。
クレアチニンはたんぱく質が筋肉で分解されてできる老廃物です。
腎機能が正常なら、老廃物は糸球体で濾過されて尿と一緒に排泄されますが、腎機能が低下すると、それを排泄できずに血液中に残ります。そのため血液中の値が高くなります。腎機能が正常な場合のクレアチニン値は0.5〜1.0mg/dLです。
腎臓でホルモンが作られ、それぞれ
★エリスロポエチン
⇒(造血ホルモン)を分泌して、骨髄での赤血球の産生を促す
★ビタミンDを活性化
⇒腸管のカルシウムの吸収を整える
★レニン(厳密にはレニンは酵素です)
⇒血圧を上げる
という3つの働きがあります。
★近位尿細管:ろ過された塩分、水分の約2/3を再吸収する。
★ヘンレループ:尿を濃縮するために必要な対向流増幅系を構成している。
★遠位尿細管:(ナトリウム再吸収のポンプがあり)アルドステロンの作用部位。
★集合管:(水分を再吸収する水チャンネルがあり)バゾプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)の作用部位ならびに(ナトリウム再吸収のポンプがあり)アルドステロンの作用部位である
腎臓の解剖では、
「腎動脈・腎動脈の前後関係」が最も問われます。
左腎静脈(トモの左手)は腹大動脈(テツ)の前を横切ること、
右腎動脈は下大静脈の後ろを横切る点も理解しておいてください。
(右)、(短)、(長)
(前)
(後ろ)
(エリスロポエチン)(ビタミンD)(レニン)
(下大静脈)(左腎静脈)
</details さて、今回は「腎臓の解剖、機能」について色々とお話をさせて頂きました。
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