こんにちは! 医学生道場の橋本です。医学生にとって、最初の関門ともいえる「解剖学」ですよね。1,2年生が学ぶ科目としては、一番大変な科目と言っても過言ではありません。ここでは、いくつかのコラムにわたって、解剖学の勉強の手助けとなるような情報をまとめていきたいと思います。
今回は、その中でも、特に骨にスポットを当ててみたいと思います。
まずは、骨というものが基本的にどんな構造となっているか、という事を考えていきます。
実は、骨の中身は、ぎっしりと詰まっているわけではありません。ほとんどの骨の表面にある緻密骨という硬い骨の中に、海綿骨と言うスポンジ状の骨があります。特殊な例を言えば、骨の内部の空洞に「骨髄」がありますし、また、頭蓋骨の一部の骨は、中に空洞があります。
また、緻密骨の中にも、血管や神経が通る管があります。橋本も、2年の後期で「組織学」を学ぶまで知りませんでした。
それでは、骨が体の中で何をやっているか、という事も見てみます。
骨の作用は、大きく分けて5種類あります。まずは、箇条書きにしてみますね。
1支持作用
2保護作用
3運動作用
4貯蔵作用
5造血作用
下に、それぞれについて少し詳しく書いていきます。
まず初めに、骨の作用として想像しやすいものを挙げていきます。
「支持作用」とは、文字通りに、体にかかる重力を受け止める役目です。例えば、「骨盤」は、上体や内臓を支えるために適した構造になっています。
「保護作用」とは、外部からの衝撃から、中身を守る役目です。頭蓋骨や肋骨などが当てはまります。
「運動作用」も想像しやすいですね。筋肉を使って骨を動かすことで「運動」を行います。
早速ですが、骨の主な成分は何でしょうか。お分かりですね、カルシウムですね。骨には、体内のカルシウムの99%が存在するとされていて、残りは主に血液の中にあります。
カルシウムは、実は筋肉が縮んだり、他にも細胞同士が情報をやり取りすることにも使います。それゆえ、非常に大事な成分なのです。
さらに、骨にはもう一つ、非常に大事な働きがあります。それが「造血作用」です。
骨の内部の空洞の中に「骨髄」が入っていて、それが実際に血球を作っているのです。
血球が作られる過程については、別のコラムで詳しく触れてみたいと思います。
今回は、主に骨の構造や役割に焦点を当てました。具体的に体にどんな骨があるかは、いくつかのコラムに渡って触れてみたいと思います。
以上、医学生道場の橋本でした。