こんにちは!医学生道場の橋本です。医学生にとって、最初の関門ともいえる「解剖学」ですよね。医学部1,2年生で学ぶ科目の中でも、一番重い科目かもしれません。ここでは、いくつかのコラムにわたって、その勉強の手助けとなるような情報をまとめていきたいと思います。
前回までは、それぞれの器官系についてのさわりの部分だけを触れていました。ですから、「こんなことは医学部生でなくても知っているよ」という部分が多かったと思います。今回は、その内容を踏まえた上での、「医学部一二年生での解剖学」のステップアップ的な部分になります。
ここでも模式的なイラストを示しますが、アトラス等で自分で確認しながら勉強を進めていってほしいと思います。また、自分で図を描きながら理解していくことも一つの手です。その時に、この図を参考にしてみて下さい。
今回は、その中でも、「手の骨」についてのお話をします。少しでも覚えやすくなるようにまとめたので、参考にしてみてください。
複雑な構造を持つ骨ですが、その分骨格も複雑になっています。大きく分けると、「手根骨」「中手骨」「指の骨」の三つに分けられます。指の骨についてもさらに細かく分けられますが、ここでは深くは触れません。
それでは、まずは手首に近い側「手根骨」から見ていきましょう。
さて、それでは、まずは「手根骨」とは何か、考えていきましょう。名前の通り、手の根元にある骨であることは想像がつくかと思います。
前腕部には、他のコラムに書いたとおり、二本の骨がありますね。手根骨は、橈骨と尺骨と手首をつなぐ部分にあります。
手首の部分にたくさんの骨があり、それぞれが関節を作っていることで、手首の様々な方向への動きができるのです。
手根骨は、大人では八個あります。手首から近い側に四つ、遠い側に四つあります。近い側を近位列と言い、舟状骨、月状骨、三角骨、豆状骨の四つがあります。一方、遠い側を遠位列と言い、大菱形骨、小菱形骨、有頭骨、有鈎骨の四つがあります。
ちなみに、紹介したこの並び順は、それぞれ橈骨側からの順番に並んでいます。順番も一緒に覚えましょう。語呂合わせを自分で作ってみるのもおすすめです。
再び聞き覚えのあまりない単語が出てきました。これは、手根骨と指の骨を結ぶ部分にあります。指を開いたり閉じたりするときに使う筋肉「骨間筋」が起こっている骨です。また、同時に、肘から始まって手首の関節を曲げ伸ばしする筋肉が付着したり、小指や親指を外転、対立させる筋肉が付着しています。少し難しいところも含んでいますね。さらに細かい部分は、また別の機会に触れていきたいと思います。
最後まで読んでくれてありがとうございました。このコラムを読んで、医学部1,2年生の解剖学の勉強が少しでも楽になることを期待しています。
以上、医学生道場の橋本でした。