【とっても簡単】カード式勉強術 情報を整理してどんどん記憶ができる!
ひと昔まえ、京大式カードと呼ばれるB6判のカードを用いて学習や研究に用立てるひとがいました。
梅棹忠雄『知的生産の技術』をはじめとして、渡部昇一などの知識人が自身の学習法を発表したもので、
彼らに倣いノートとカードをつかって勉強するひとも珍しくありませんでした。
おそらく現在の医学部生の方は、ほとんどデジタルな学習環境をととのえ、学習効果の効率化に努めているでしょう。
iPadひとつでテキストや論文を読み、ボイスノートで記録が取れますので、わざわざカードに筆記する必要性を感じないかもしれません。
デジタル文具の隆盛華やかないまこそ、ノートとカードで学ぶ有用性を考えていきます。
――《ノートとカードの使い方》ーー
どのようにノートとカードを使うべきでしょうか。
ノートは各教科ごとに分けるひとがおおいとおもいますけれど、あえて1冊のノートに絞ってみましょう。
初めて覚えたこと、間違って記憶した事項を修正したこと、学習のさ中気づいたこと。
アタマの中での働きを一度ノートに書き出していくのです。
記録した日にちは忘れずに。
項目ごと分類する必要はなくて、日記のように日付の順に書き記していきましょう。
ノートへの記述が増えてきたら、定期的に見直してみましょう。
ノートは知識を更新するためのストックです。
日々学習上の新知見をノートに書き加えて、ヴァージョンを上げていきます。
カードは記憶の定着と、記憶のトリガーとしてのツールにします。
カードは先に述べた京大式カードが最適です。紙質が厚く、サイズからちょうどいい具合の字数を書けます。
カードにはレジュメやハンドアウト、テキストなどから、要点を書き込みます。
要点1つに対し、カード1枚を使います。裏側には何も書き込みません。
1枚のカードに、3行程度に情報を収めます。
何が要点かわからない場合は、その教科や範囲から頻出する語句を拾い集めると良いです。
テキストなどでの節のはじまりには、冒頭に重要な語句が掲げられます。
つまりトピックの中心となっている部分をみつけて、そこになにが説明されているのか読み解くのです。
表題や箇条書きの一行目にも注意が必要です。
説明文はトピックとサポーティング部によって成り立っています。何がトピックでどれがその説明部分なのか意識するようになると、格段に読み取り速度が上がるようになります。
カードにはすべて手書きをするようにしましょう。絵図が必要なら、コピーを貼付せず手で描写します。
書き溜めたカードは一旦ばらばらにして、それから随意に並べ替えてみましょう。
試験の順番、苦手な部分の順、忘れたくない項目べつなど、
覚えること、確認することの順番に並べます。
カードの枚数が増えると、重複したり、再度同程度の内容を書き記すこともあります。
くわえて、数枚のカードを1枚に要約することもできます。
そうなりますと要約用のカードが必要です。要約カードと、それに類するカードを関連付けて並べ替えます。
すると要約カードで、それに類する要目を思い出せるようにしましょう。
記憶のトリガーとするのです。
試験前に慌ててレジュメやノートをひっくり返して覚えなおす必要はありません。
知見を蓄積したノートと情報を整理したカードを補助に、効率よく学習ができるようになります。
カードですと場所をえらばずどこでもぱらぱらと確認したい箇所だけお浚いができます。
ノートで新知識の更新を記録して、カードで要点を秒で確認することにより、投擲した学習の記録が軌跡を残して自分に還ってくるようになります。
知識が身に就かない、何から手を付けていいのか分からないとお困りの方は、知識の蓄積と記憶の整理法をぜひお試しください。