こんにちは。医学生道場の橋本です。
先日、私よりずっと上の代の先生で、すごい精力的に活動されているドクターとお話をしたんですが、その時にしたお話を紹介したいと思います。
先輩ドクター
「フェイスブックとホームページ見たよ。医学生道場ってのは医学生の個別指導をしているんだってね」
橋本?
「はい、医学生にもなるとやっぱり中高生とはレベルが格段に違うので、私自身も結構勉強しないといけないんですが、かなり楽しくやっています(^^」
先輩ドクター
「今、そんなに医学部って留年するものなの?昔とは違うねえ」
橋本
「そうなんです。確かに僕らの時代からちょっと空気が変わってきたかなって感じだったんですが、今はかなりピークだと思います」
先輩ドクター
「まあ、大人の事情を考えると、医学生だけの問題じゃなさそうだねえ」
橋本
「やっぱり先生もそう考えますか!?」
先輩ドクター
「そりゃあ、医学部も病院も、沢山のお金が動くし、沢山の組織にも囲まれているからね。必然的じゃないかな」
日本では、少子高齢化や、社会保障費の増加、医師の絶対数不足に地域医療の過疎化など、本当に解決しなければならない様々な問題が叫ばれています。
私が医学生の時には考えもしなかったのですが、医師として働くようになり、医療崩壊の深刻さを強く実感するようになりました。
そして、それらの問題は複雑に絡み合っていて、最終的には医学部の学習環境にも悪影響を与えている要因となっていることが分かっています。
医学部の難関入試を突破し、学習は出来るし、学力が高いのも事実です。当然、努力も出来ますし、根性もあります。しかし、それでも進級が困難になってきているのはなぜでしょうか。
「まだまだまだまだ勉強が足りないのでしょうか?」
「まだまだ誰にも負けない、という意志が弱いのでしょうか?」
「もしくは他人を蹴落としてやろう、という意識が必要なのでしょうか?」
「生活習慣が悪いのでしょうか?」
「それとも、人間関係の問題があるのでしょうか?」
今列挙したものの中には、納得いくものとそうでないものがあるのではないでしょうか。それは、医学部の留年の問題の根本には、社会の大きな変化や問題による、理不尽な悪影響があるからかもしれません。
私は医学生の留年の問題に関して長く取り組んできて、決して本人の問題だけではないと思います。
しかし残酷なことに、どちらにしても、最終的には医学部を卒業して、医師免許を取得して、医師として働くためには、目の前の試験や課題を乗り越えなければなりません。
ちなみに、医学生道場では、医学を心の底から楽しんでもらえるような授業をします。
自分で疑問が湧いてきて、自分で調べてみたくなるような、好奇心がどんどんわいてくる、そんな授業です。
人間の身体の「本質」を学び、医学を体系化する事が出来れば、勉強自体がとても楽しいものになります。
その過程で、効率の良い学習の仕方を身につけてもらいます。
医学の勉強も楽しくて、部活やサークルも楽しくて、医師になる前にアルバイトで社会経験もできて、余裕があるから仲間も大切にできる、そんな有意義な学生生活を送ってほしいと考えています。
そして医学部を楽しんでもらって、もし医師になるのであれば、患者さんやそのご家族さん、一緒に働く医療従事者に喜ばれる先生になってほしいなと思います。
将来的に医師としては働かないとしても、医学自体を純粋に楽しんでもらいたいなあ、と思っています。
医学部の留年の問題は、社会の大きな変化による問題が大きいと思っています。
ですが、もし自分に留年に関して思い当たる点があるのであれば、是非克服して、留年しない確立を挙げてしまいましょう!
そこで今回は、医学生道場によくある留年に関しての相談を列挙してみました。アンケートからピックしたリアルなものなので、自分の弱みを探しやすいのではないかと思ってのリストアップです。
「コミュ障だから、これだけの時間、医学部って言う閉鎖された環境にいるのが無理です」
「留年した言い訳と言われますが、この暗記ゲーを続けていく人生をどうかと考えてしまっています」
「留年してから友達がいなくなって、相談できる人がいません」
「医学部にいると劣等感を感じてしまい、勉強のやる気がなくなってしまいます。それで留年してしまいました」
「何浪もして入ったが、医者になりたかったわけではなかった事に気づいてから留年一直線でした」
「留年してからもやる気が出ないので、進路転換や再受験を考えています」
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「説得を求めているわけではありません。また必ず留年すると思っています。だから、早いうちにやめたいと思ってるんです」
「留年したら、益々資料が手に入らなくなってしまいました」
「医者に本気でなりたいと思ったことはないことに気づいてから、メンタル的に辛くて、、、留年してしまいました。」
「高校時代に偏差値が高かったから、医学部に進学しただけです。モチベーションが無ければ、確実に留年してしまいます」
「留年なんて親不孝だと分かっています。でも、もう一回留年するのが分かっていても、親には言えません」
「留年を続けて、学校を辞めることになっても、別に進みたい道があるわけではありません」
「誰にも相談できなかった事が留年の原因です。もっと早く道場を知っていれば、違ったと思います」
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「医学部に入った理由は、安定していると聞いていたからです。留年なんて考えてもいませんでした」
「もう色々と考えるのも面倒になりました」
「留年してから、毎日が鬱です」
「医学部の中で周りにくらべて要領が悪いので、留年候補に入っています」
「自分の留年の原因は、人に頼るのが苦手なことでした。そのせいで資料も手に入らなかったんです」
※関連コラム「医学部って資料ないとヤバイですか?大切さから作り方まで」
「別に勉強自体が嫌いというわけではありません。ですが、留年しないぐらいの勉強量が多すぎます」
「親の説得が強かったから進学しただけなんです。留年したら、親がうるさすぎます」
「学校ではうまくやっているつもりですが、表面上でした。誰も助けてくれる人がいなくて、留年しました」
「滑り止めで入った大学だから、やる気が出なくて留年してしまいました」
「精神的に不安定で辛いです」
面倒ですし、時に嫌な気持ちになる事もありますが、留年に関しての理由で、自分の問題になっていないか確認することは重要です。
また、言葉にしていない事で、ただ漠然と悩んでしまっていたということもよくあります。
とにかく沢山、留年に関して自分の思いつく限りを列挙するようにしてみてください。
もし見つかって克服することができれば、人としてもより大きく成長することができるようになるでしょう!
相談するのが遅くて手遅れになることはあっても、早くて問題になることはありません。お困りの方は早いうちにご相談ください。
医学生道場 代表医師 橋本将吉