皆さんこんにちは!医学生道場の大島と申します。
梅雨に入り、毎日蒸し暑い日が続いておりますが、学生の皆さんはいかがお過ごしでしょうか。今回の記事では、医学生の皆さんが最初に大学で学ぶ科目である「基礎医学科目」に焦点を当てていきたいと思います。
基礎医学とは、その名の通り医学の基礎となる知識を身につける科目です。高校までの学習では触れることのなかった、身体の細かな仕組みを学んでいきます。医学部では6年間で常に多くの疾患を学びますが、それぞれの疾患がどのようなメカニズムで引き起こされるのかということを体系的に理解する為にも、低学年の内に基礎科目として多くの科目が設定されています。
ほぼ全ての大学で基礎医学に分類される科目は共通しています。人体の構造を学ぶ「解剖学」という科目はその一つです。この科目は骨学・組織学・肉眼解剖学・発生学といった分類がされることもあります。特徴として、覚えるべき事項が非常に多いうえ、スケッチや人体解剖実習といったことを行う必要もあり、学ぶ上で体力を要する科目ということが挙げられます。低学年で必修科目と定めている大学が殆どであり、新入生が特に苦手意識を持つ科目の一つでもあります。
一方、「生理学」は、体温調節や栄養機能といった、人体の機能について学びます。解剖学と同様、覚えることが非常に多く、苦手とする医学生も少なくない印象を受けます。この科目では、薬理の知識も求められる為、薬理学と同時に学習することが望ましいとされています。
「生化学」は、高校で学習する「生物」と一部重複する内容を取り扱います。具体的には、タンパク質の合成、クエン酸回路等です。普段目に見えない物を取り扱う科目であり、学習する上でイメージが湧かない、と悩む学生さんも多いのではないでしょうか。
「免疫学」は、その名の通り人体の免疫機能について学ぶ科目です。人体に異物が侵入した際の身体の防御機構がどのようなメカニズムで作用するかということについて取り扱う、臨床医学にも強く関係する科目です。
最後に、「病理学」は、各臓器にどのような異常が起こっているか、採取された組織から鑑定を行う為の基礎知識を学ぶ科目です。組織学と強く関係しており、同時進行で学習をおこなうことが望ましいとされます。また、この科目は将来病理医を目指す方、研究医を目指す方は特に力を入れて学習することが求められます。
先程紹介した科目には、「知識の膨大さ」という共通項があります。これは、初めて医学を学ぶ医学生の方々にとっては最初に苦戦する点であるといえます。各科目の内容はそれぞれ高校で1年かけて学習する科目1つ分、若しくはそれ以上の量となっており、加えて約半年の間に複数科目を同時に履修する必要があります。
高校までの授業とは打って変わり、スピード、質ともに向上するため、少なからず混乱することでしょう。普段の生活ではほとんど触れることのない内容を取り扱うこともあり、勉強しても中々頭に入らない、という悩みを抱える医学生の方も多いようです。
今回の記事では基礎医学についてご紹介致しましたが、いかがでしたでしょうか。
医学部入学後最初の鬼門ともいえる基礎医学科目ですが、効率よく学習を行うことで試験を突破することが可能です。医学生道場公式LINEでも基礎医学に関するご相談を受け付けております。これから試験等で段々と忙しくなることと思いますが、体調に気を配りながら自分のペースで学習を進めていきましょう。