こんにちは!医学生道場の橋本です。医学生にとって、最初の関門ともいえる「解剖学」ですよね。医学部1,2年生で学ぶ科目の中でも、一番重い科目かもしれません。ここでは、いくつかのコラムにわたって、その勉強の手助けとなるような情報をまとめていきたいと思います。
前回までは、それぞれの器官系についてのさわりの部分だけを触れていました。ですから、「こんなことは医学部生でなくても知っているよ」という部分が多かったと思います。今回からは、その内容を踏まえた上での、「医学部一二年生での解剖学」のステップアップ的な部分になります。
ここでも模式的なイラストを示しますが、アトラス等で自分で確認しながら勉強を進めていってほしいと思います。また、自分で図を描きながら理解していくことも一つの手です。その時に、この図を参考にしてみて下さい。
今回は、その中でも、「骨盤」についてのお話をします。名前ぐらいは医学部に入る前から聞いたことがある人が大半だと思います。少しでも覚えやすくなるようにまとめたので、参考にしてみてください。
骨盤は、英語ではpelvisと言い、ラテン語の「水鉢」という単語に由来します。その名の通り、中の臓器を包み込むような構造になっています。
人は両足で立っている生物であるので、骨盤は、体の一番下にあります。そのため、体の臓器を支える役目です。次から、その骨盤を構成する骨についてみていきます。
体を下から支える役目の骨盤ですが、大きく分けると仙骨と寛骨がつながったものです。さらに、寛骨は、腸骨と坐骨と恥骨が結合したものです。これらの名前は、解剖学用語にも名残として残っているので、覚えていくようにしましょう。
例えば、左右の寛骨の結合部分のことを恥骨結合といいます。ちなみに、女性の出産のときは、この部分の結合が緩み、赤ちゃんの頭が通りやすくなるようにできています。
さて、骨盤と接続している骨は二種類です。まずは、仙骨と関節を作っている第五腰椎、そして大腿骨です。腰椎は脊椎、椎骨の一つなので、椎骨についてのコラムを読んでみてくださいね。
大腿骨は、自由に動かせるように関節面が球状になっていて、骨盤側にはそれにあった形でくぼみがあります。そのくぼみのことは寛骨臼と言いますので、それも一緒に覚えていきましょう。
最後まで読んでくれてありがとうございました。骨盤の中にある臓器については、別のコラムで触れてみたいと思います。このコラムを読んで、医学部1,2年生の解剖学の勉強が少しでも楽になることを期待しています。
以上、医学生道場の橋本でした。