大学では成績や家庭の事情など様々な理由で留年する人がいますが、医学部も例外ではありません。とはいえ、留年してしまうとその分の学費が必要なだけでなく退学せざる得ないこともあります。同じ学年でいることができる年数も把握しておいた方が、安心して勉強もできます。特に最後には国家試験も控えているので、卒業までに何年かかるか・何年在籍可能なのか事前に考えておくことが大切です。
学部と修士からなる医学部
医学部は、一般的にストレートで卒業したとしても6年かかります。というのも、一般的な大学で言うところの学部と修士を出る必要があるからです。学部に関しては医学部も他と同じ4年制になっています。修士の方は、博士前期課程とも言われていますが、2年間というのが基本です。 通常、1学年は2年までしか在籍できない大学が多いです。ただし、卒業研究が必要なところでゼミや研究室に配属されることが条件なら、3年生までの必要な単位を取っていないと、卒業研究をして論文を書く段階まで進めません。これについては、医学部でも特別なことはなく同じ考え方になります。医学部の場合は、6年間なので途中の卒業研究がないという特徴はあります。といっても、特定の学年に上がるために必要な単位はあるという点は気をつけなくてはいけません。医学部なら、節目が何年生になるのか、そこまで在籍可能な年数は何年か、を把握しておくことが大切です。
在籍できる年数で安心しない
学部では、最長で在籍できる年数は、一般的に学部に関係なく8年と言われています。それを過ぎてしまうと、自動的に退学になってしまうので注意が必要です。一方、修士に関しては在籍可能な年数は3年までになっています。医学部は単純に学部と修士が一緒になっているので、在籍可能年数は基本的に9年と考えられます。しかしながら、大学によっては定めている条件は異なるので、一概に9年とは言い切れません。在籍年数に関してはあらかじめ、大学側に問い合わせておくことをお勧めします。特に医学部は国家試験だけでなく、病院での実習などがカリキュラムとして組み込まれているので注意が必要です。その学年でしか受講できない授業もいくつも存在するので、たった1科目単位を落としただけで留年してしまったという人も中にはいます。全体の授業について、しっかり単位と成績を考えながら臨まないといけないのが医学部の大変なところです。こうした点は、同じ理系の理学部や工学部などにも似たようなことが言えます。文系に比べると、単位の取得や授業の取り方が医学部は大変と考えておくことが大切です。
油断していると卒業できない
最長で在籍できる年数は、9年くらいと聞くと随分余裕があると考える人もいます。しかし、それで油断しているとさらに留年してしまう可能性もあるので注意が必要です。医学部は理系の中でも、入学するのが難しいと言われている学部です。ただ、その難しさは入試の段階だけでなく入学して学年が上がるごとにどんどん厳しくなっていく傾向があります。自分以外も、医学部の厳しい受験に勝ち上がってきた人たちです。その人たちとともに学ぶわけですから、油断していると成績が下がって留年してしまうということも珍しくありません。こういった状況の中で、何年までなら在籍できるといった油断した気持ちでいると想定していた以上に単位を落として最終的には退学せざる得ない状況になることもあり得ます。といっても、訳あって単位を落としたり、大学に通えなくなってしまったりというのも十分あることです。留年しそう・在籍年数が規定をこえてしまいそうなときは、思い切って休学するという手もあります。休学してしまえば、在籍しているにもかかわらず留年や年数を心配する必要がなくなるからです。
医学部は最低でも6年間通う必要がある、入るだけでなく卒業するのも大変な学部です。中に入ってからも単位が取るのが難しい医学部ですから、留年してしまうという人も少なくありません。だからこそ、最初に何年まで在籍できるのかあらかじめ確認しておくことをお勧めします。基本的には9年程度ですが、大学によって決まりは若干異なるということにも注意しておくことが大切です。
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