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こんにちは。医学生道場です。
段々と寒くなってきて、インフルエンザなどの感染症も増えてまいりましたね…🤧
皆さま、元気に過ごせていますでしょうか?
今回は、医学部の1年生と2年生に向けて、解剖学の勉強法について伝えたいと思います。
かなり重めな解剖学!ですが、
効率のいい勉強法を知る事が出来れば、他の科目にも時間が割けるようになりますし、何より医学生ライフを満喫するためには必要不可欠です。
それではまず初めに、ある医学生の生徒さんと、医学生道場代表 橋本との、よくあるやり取りをご紹介したいと思います。
☟
医学生
「先生、解剖の先生をバラバラにしたいです。」
橋本
「いきなりどうした。解剖が嫌いだからと言って、先生をバラバラにしてはいかん。」
医学生
「はい、、、。」
橋本
「普段どうやって解剖を勉強しているんだい?」
医学生
「え、みんなと同じように、実習に出て、とりあえずスケッチして、確認して、って、、、。ダメですか?」
橋本
「結果的に頭に入っているかい?」
医学生
「いえ、、、全然、、、。じゃあどうしたらいいんですか!?」
橋本
「よし、そうしたら効率の良い、解剖学の勉強の仕方を伝授しよう!略して、橋本流バラバラ事件勉強法だ!」
医学生
「え、意味不明な上に、なんだか違法性を感じるんですが、、、。」
ということで今回は、解剖学を効率よく勉強するための方法について、ご紹介していきます。
気楽に楽しく読んでみてください♪
いきなりですが、解剖学はかなり特殊な科目です。
そのため、解剖学を攻略するためには、解剖学のための勉強方法とそのコツがあります。
その勉強方法とコツをつかむためには、どのように特殊なのかを知っていると大いに役に立ちます。✍️
まずは、解剖学という科目の「特殊性」について説明していきたいと思います。必見ですよ!✊
勉強を始めるとすぐに分かりますが、解剖学の暗記量は膨大です。
膨大な量を暗記するためには、そのための技術が必要となります。
時々、丸暗記で砕け散っている方を見かけるのですが、効率という観点からは優れているとは言えません。
また、丸暗記をしても、すぐに忘れてしまったら、次の学年に活かすことが出来ませんので、悲しいことに無駄な時間になってしまいます。( ゚Д゚)
ちなみに、その膨大な量を暗記するための技術は、医学部受験の時には必要とされていません。
医学部受験の成功体験をもってしても、大変なことなのです。
次に、解剖学の特殊性の二つ目として、
「膨大な量の専門用語が並んでいる」という点が挙げられます。
例えば、迷走神経、奇静脈、腕頭動脈、縫工筋、、、ああああ!という皆様の悲鳴が聞こえてきそうです。
「大学の授業を真剣に聞いていても、先生の言葉が外国語に聞こえる…。」なんてことも多々あるかと思います。
解剖学を勉強するためには、この「専門用語と戦う技術」を身に着ける必要があるのです。
そして、解剖学の特殊性の三つ目です。
それは、「暗記と論理的思考の両方の要素がある」という事です。
一般的に、医学部受験を勝ち抜いてきた理系脳をお持ちの医学生は、論理的な思考に長けています。
一部ですが、自分は文系脳だから暗記が得意だ、という方もチラホラ見受けられます。
しかし!どちらのパターンであったとしても、解剖学は勉強しづらい、という意見があります。
それは、解剖学が暗記と論理的思考の両方が求められている科目だからなのです。
暗記と論理的思考の両方をうまく使い分ける技術が必要になるのが、この解剖学という科目です。
動画にて詳しく解説していますので、こちら↓ からぜひ見てみてくださいね
さて、解剖学の特殊性を三つ解説しました。
それらを踏まえて、今度は解剖学の効率的な勉強を考えてみます。
具体的な勉強の仕方を学ぶ前に、まずは経営や兵法などでも有名な「戦略論」の概念を説明しておきたいと思います。
戦略論に基づいた勉強法などについては、別のブログでも説明していますので、
興味がある方は「勉強の仕方」などのタグに飛んで、ぜひ読んでみてくださいね。(⋆^-^)
試験戦略の第一歩として大事なのは、目標(ゴール)です。
そもそも戦略とは、現在地から目標までの「ギャップ」を埋める作業です。
どれくらいのギャップがあるのかを知るためには、まずはゴールを設定する必要があります。
そして試験戦略では「点数なのか実力なのか」を決める必要があります。
さて、少し蛇足ですが、医学生の親御さんは「点数」を求めていますが、「点数にそこまで価値が無い」と考えている医学生も少なくないのではと感じます。
医学生道場の代表医師も、その考えの一人です。
せっかく医学部に苦労して入ったんですから、医学を楽しんでほしいと講師一同思っております。(=゚ω゚)ノ
話を戻しますと、
勉強をするうえで、点数なのか、実力なのか、きちんとはっきりさせておく必要がありますよね。
人それぞれの価値観なので、どうこう言うものではありませんが、先にはっきりと結論を申し上げます。
「点数をとらないと留年してしまう。けれども実力をつける勉強をしないと、来年に留年してしまう」というものです。
目先の点数は大事です。留年が見えてくると、人は余裕がなくなってきます。
しかし、実力をつける勉強をおろそかにすると、来年留年が見えてきます。
つまり、「点数」を目指すのか「実力」を目指すのかは、すなわち「短期的な目標」と「長期的な目標」というわけなのです。
少し分かりにくくなってきたので、絵にしたいと思います。
ですので、長期的な目標(実力を身に着ける視点)を持ちながら、短期的な目標(点数を取りに行く)という、高度な視点が必要なのです。
次に、自分の得意な勉強スタイルが何か、という事も大事です。
医学生にも、医学部に入るまで様々なパターンがあります。
例えば、数学や物理が得意で医学部に入学した方の多くは、「論理的な思考」が得意です。
論理的な思考とは、「AならばB、BだからC、よってCだからDであろう。」と言うように、順を追って物事を考える勉強スタイルです。
一方で、英語や生物が得意で医学部に入学した方の多くは、「感覚的な思考」が得意です。
感覚的な思考とは、「A、B、Cという事実がある。だからDであろう。」と言うように、事実を集めて物事を考える勉強スタイルです。
ちなみに、統計学では、前者を「演繹的推論」と呼び、後者を「帰納的推論」と呼びます。ちょっとカッコいいですよね😂
これらは、親御さんの教育の仕方(仕事や生活スタイル)、自分の生活環境(学校や塾、周囲の仲間)で身につきます。
さて、説明が長くなりましたが、解剖学の効率的な勉強を考える上で、
自分の思考法がどちらなのかを知っている事は、とても有利に働きます。
解剖学は、昔の誰かが付けた名前なので、あまり意味の無い(覚えるしかない)単語も多く出てきます(ウィリスさんが発見したウィリス動脈輪、ワルダイエルさんが発見したワルダイエル咽頭輪など)
一方で、つながりを考えるだけで覚える事の出来る単語も多く出てきます
(橈骨を支配する橈骨動脈、横隔膜を支配する横隔神経など)。
そして事実として、解剖学には、この「論理的な思考」と「感覚的な思考」の両方が求められます。
解剖学で困っている多くの医学生は、この片方の思考だけで挑戦して砕け散ってしまっているように見受けられます。
「あ、これは自分の好きな勉強スタイルが通用しないパターンだ、頑張ろう」
「お、これは論理でいけるぞ!」
など、
自分の得意な勉強スタイルを知っていると、このように、ガムシャラではなく一個一個把握しながら勉強する事が出来ます。
ちなみに代表の橋本は、基本的には「論理的思考」が好きだそうです。
しかし、『内科医になってあるオーベンに出会ってから、「感覚的思考」の強さを知って好きになった。』
と語っています。
どんな指導者に会うか、これも重要かもしれません。
色々なことを発信していっているので、ぜひ他のブログも読んでみてくださいね(o^―^o)
最後に。もう一つ違う視点をお話しておかなければなりません。
それは、自分が「直前追い込み型」の勉強が得意なのか、それとも「コツコツ型」の勉強に慣れているのか、という視点です。
直前追い込み型は、直前の2週間から前日まで、真剣に勉強に没頭する勉強の仕方です。
いつの時代も、これが出来る人は、なんだか要領が良くてかっこよく見えます。笑
一方で、コツコツ勉強する方が楽で、試験前にも焦る必要がなくていいじゃないか、という方もいます。
いわゆる「コツコツ型」の勉強の仕方ですね。素敵です。
直前追い込み型がいいのか? それともコツコツ型がいいのか? 賛否両論ありますが…!
医学部では、特に解剖学に至っては、「両方必要」です。( ゚Д゚) エー
それはないよTT、と思った人もいるかもしれませんが、少し解説させてください。
解剖学には、(初めに話した)三つの特殊性があるので、うまく負担を分散する必要がある、と言う意味です。
決して年がら年中勉強しなければならない、と言っているわけではありません!
図にするとこんな感じです↓
このように、「直前に力を振り絞って間に合うように、日頃から最低限をやっておく必要がある」と考えると良いと思います。
そして、自分の得意な勉強の仕方に合わせて、比重をうまく調整してみてください💪
さて、ここまで
解剖学を効率的に勉強するために必要な視点や概念について説明してきました。
本来であれば、解剖学の勉強の仕方に迷っている医学生全員に、私がオーダーメイドで勉強の仕方を作ってあげたい所なのですが、それは問い合わせ(初回のご相談は無料です。)にてご相談いただければと思います…👍
ここでは、効率的な解剖学の勉強法、最強の解剖暗記術を一つ伝授したいと思います。
ちなみに、初めは一見面倒な作業ばかりで、効率が悪く見えてしまいますが、やって見ると「これが暗記の最短距離だ」と気付かれるかと思います。
今回のブログでは、骨の勉強の仕方を例にしますが、「骨」の次はそれをつなぐ「筋肉」、次に「内臓」、最後にそれらをつなぐ「血管」や「神経」という順番で勉強してくださいね。
それでは始めていきます。
・四色ボールペン(赤、黒、青があればOK)
・雑紙
★解剖学書(正常構造と機能がおすすめですが、なんでもよいです◎)を用意してください。
それでは、「骨学」から行ってみましょう!
では試しに、手の骨の絵を開いてみてください。
そして、その絵を一度「写します」。
細かな部分は気にしなくて大丈夫です。上手く書こう!なんて気持ちも全くいりません!
20秒ぐらいでざっと書けるとよいです◎
そして、名前も写してみてください。15から20個ぐらいあると思います。
関節なんかは、色の違うペンで写してみたりしちゃいましょう!
書けましたでしょうか?
お疲れ様です🙌
次に、いきなり覚えているかどうか、また描き、テストしてみましょう。
今度は見ないで描いてくださいね。黒いボールペンでお願いします。
、、、、、、、、、、、、、、、、、。
出来ましたか?意外に覚えてなかったという感じではないでしょうか。
一度目ですので、気を落とさずにいきましょう!
さて、もう一回解剖学書を開いてみましょう。
いかがでしょうか。
骨の数は流石に合ってたけど、関節に近い所や細かい名前は厳しかった、という方が多いではないでしょうか?
そして、絵と文字の部分を、赤いボールペンで修正してみましょう!
さて、もう一回何も見ずに描いてみましょう。
「全然覚えてない、悔しい」
「めんどくさくなってきた」
「あ、そういうことか(察し)」
色んな声が聞こえてきそうですね。
3分以上かけないように、時間を意識するといいと思います。そしてまた修正をしてください。
さて、①~③を5回ぐらい繰り返してみましょう。
かなり描けるようになっていると思います。
そして、ここがポイントです。
自分の手を見てみましょう。覚えた図と重なりますか?
これは、最終的に「現実に落とし込む」という記憶の定着につながる技術です。
さて、①から④を、色んな部位で試してみてください。
次は腕、その次はお腹、その次は足、というように、自分の身体と重ねながら勉強するのがポイントです。
上肢、下肢、体幹と、人間の身体は有限なので、自分が勉強したい所から勉強して、
後から関節などの難しい場所に手を付ける流れがおすすめです。
一か所に対して15分かけて、それを4回繰り返して覚えると、一か所1時間で勉強が終わります。
全部で10か所あるとして10時間なので、まさかの骨学が1日から2日で終わってしまう計算になります。
さて、骨学が終わったら、今度はそれらをつなぐ筋肉も挑戦してみましょう。
筋肉は骨を動かすための臓器です。収縮すると、骨が動きます。
筋肉は骨と違って、もう少し難しい点があります。
それは、深い筋肉と表の(浅い)筋肉があるという事です。
腕やふくらはぎの部分が、これに当たります。ですが、これも意識して、別々に描いて覚えれば覚えやすくなります。
負けじと頑張ってみてくださいね!!💪根性は大事です。
そして終わったら、次に「内臓」、最後に「血管」や「神経」の順番に試してみましょう。
ある程度描けるようになったなと思ったら、「過去問」や「出る順」に挑戦してみましょう。
解けない問題が、自分が持っていなかった視点です。
解けるようになると、実力がさらにつきます。
「実力試し」くらいの気持ちで解いていきましょう!
皆さまが
「実力がついているな」と実感してくれたら幸いです♪
自力で進めるのがどうしても難しい、上手くいかない…ということがあれば、
他にも方法がありますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。
医学生道場一同、全力でサポートして参ります。🙌
医学生道場では、同じく低学年の基礎医学の勉強を乗り越えてきた
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